東京百景

東京百景おもしろいですね!特に下北沢の話は、かつて雨の日の取材もされていたので、より風景が鮮明に浮かんだのではないでしょうか。

ゆづみちゃんの「10代で地方から東京に出てきた人間にしか分からない気持ち」、もう共感しかないし、何十年も前のことなのに鮮明によみがえってきます。同じ顔にしか見えない中央線の駅たち、田舎の濃密すぎる人間関係がない清々しさと一抹の寂しさ、自堕落であればどこまでも転落していけるお節介してくれる人のいない生活。順調だったりラッキーじゃないことの方が多いけど、東京というこの街でひとり生きていくんだと思った10代の自分がゆづみちゃんの優しい語り口のラジオを聞いていると懐かしく思い出されました。

東京百景は内容の面白さとは裏腹に、表に出せず抑圧された心の叫びでもあるわけですが、それでも前を向くしかないと書かれてるように、人はつまずきながらもゆっくり遠回り、迷いながら進んでいくしかないんですね。あっ、お気に入りの本はゆっくりでいいですよ(笑)

風の口笛

東京都 / 男性 2020/10/21 00:51