「それぞれの卒業」心に残る一話

いつも印象的な話ですが、今回の話は特に、ストーリーと言い、多江さんの語りと言い、心に残るものでした。

卒業の寄せ書きに気の利いた一言が浮かばず、色紙を前に、苦悶する可奈子さん。
それを伏線にし、ボソ、篠原先生の最後の授業に移ります。
小説家を目指すため、教師を辞めると言う。終わりの一言が、「本を読んでほしい」「初めての人生に立ち向かうマップか小説だ」と。
校外、帰宅を始める可奈子さん。春風が吹き、スカートの裾がヒラヒラとまといつく。見ると、篠原先生が、帰るところだった。
別れの気の利いた一言が言えず…。
「ありがとうございました」

先生にとっては何よりの一言だったのかも
しれません。
映画のひとシーンのようでした。

短い時間の中に、味のある話を詰め込み、聞かせる、多江さん、作者·スタッフの皆さんに再び、ありがとうを言わせて頂きます。

とりみやま

秋田県 / 男性 2021/4/5 11:13