実は、、(その1)

初投稿です。自己PR欄に記載通り、遅ればせながら大学院に通っています。「文学を体系的に学び教養を身につけたい」というのは表向きの理由で、本音としては、もう一度学生気分を味わいたいためです。数年前に、とある文芸雑誌の新人賞に応募しましたが見事落選。自分としては妙な自信に溢れ、高を括っていたため落ちた時のショックは相当で、数年来、流さなかった涙で頰を濡らしながら号泣しました。今は勉強(研究と言うべきか)と仕事に忙しく、学術論文ばかり読んでいるため、頭のなかはすっかり論文モードで、残念ながら小説は進捗していません。でも、幾つもの物語の世界は、もちろん私の中に今でも息づいていて、時折、煌めきを放ちながら日の目を見る日を待ちわびています。
そして、ここからが本題ですが、その物語の1つに、数少ない私の恋愛経験をモチーフとした短い小説があります。発想からプロットを組み立て、稚拙な状態ですが書きあがったのも、けっこう前。本来であれば、そこから何度も推敲を繰り返し完成させるべきでしたが、先述の通りの挫折や、その他諸々の雑事によって、放って置かざるを得なくなりました。
2019年頃ちょうどコロナが蔓延する前後だと思いますが、indigoさんの『チューリップ』を聞いた時、どこか心の琴線に触れるものがあって、よく思い返してみると、私のその小説の世界観と類似していたのです。(あくまでも私の勝手な捉え方です。ごめんなさい)
物語の内容は、1つの恋愛を終えた女性(25歳くらいの設定)が、別れた元カレが忘れられず、その彼がいないと思われる時間帯に、彼の住む街をうろつく話。一緒に歩いた道を一人で歩き様々回想に耽ります。必要もないのにドラックストアで日用品を買い、通りで美容室の割引チケットを貰えば、髪をカットしようかなどと考えます。そして予期せずバッタリ彼と再会など。その再会の場面も妄想に耽り、様々な状況をシミュレーションします。(その2に続きます)

紫帆

神奈川県 / 女性 2022/4/11 19:07