「消費者トラブル」に遭う前でも相談可能! 困ったときに頼りになる「消費者ホットライン188番」を紹介

青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。2月5日(日)の放送では、消費者庁 地方協力課長の加藤卓生(かとう・たくお)さんに、「困ったときのはじめの一歩! いやや188番」をテーマに話を伺いました。


(左から)青木源太、加藤卓生さん、足立梨花



◆どんな“消費者トラブル”が多い?

「消費者ホットライン188番」とは、全国に約850ヵ所ある消費生活センターやすべての市区町村に設置されている消費生活相談窓口を案内する全国共通の電話番号のことで、加藤さんによると2021年は約85万件の相談が寄せられたそう。

そのなかで最も件数が多いのは、出会い系などインターネットの情報提供サイトやオンラインゲームといった“教養・娯楽サービス”に関する相談。2番目に、迷惑メールや不審な電話、覚えのない荷物や架空請求を含む“商品一般”に関する相談、3番目に携帯電話サービスなどの“運輸・通信サービス”の相談でした。

また、最近ならではの傾向や特徴については、「10~20代の若者の場合は、副業などの儲け話や美容に関する相談が多く、特に脱毛エステについての相談が多く寄せられている」と加藤さん。そして、相談者の性別は女性が多いものの「最近は男性からの相談も増加している」と言います。

ちなみに昨年にあった相談内容としては、SNSやマッチングアプリをきっかけにした詐欺的トラブルや、頼んでもいない品物が送られてくる“送り付け商法”、ウクライナ情勢に関連した義援金や支援を口実とする詐欺やトラブルなども目立っていたそうです。

◆「消費者ホットライン188番」とは?

そうした詐欺やトラブルに巻き込まれたときなどのために、覚えておいてほしいのが「消費者ホットライン188番」です。こちらに電話をすれば、「消費者トラブルが発生したときはもちろん、トラブルに巻き込まれる前に相談していただければ、最新の被害情報などを踏まえてトラブル回避につながるアドバイスをすることができる」と加藤さん。

トラブルに巻き込まれてしまうと、それを解決するために時間も労力もかかり、場合によっては費用も必要になるため、もしトラブルに巻き込まれそうになったら、1人で悩まずに、まずは電話をしてみましょう。最寄りの相談窓口につながると、専門的な知識や経験のある消費生活相談員が、相談内容を聞き取って、解決に向けたアドバイスをしてくれます。

また、事業者と自力で交渉することが難しい方でも、法令などを踏まえたうえで事業者との交渉の手伝いをおこなったり、必要に応じて他の専門機関への橋渡しもしています。

【主に“消費者ホットライン188番”で受け付けていること】

・商品やサービスの解約や取り消しに関して

・悪質商法、訪問販売・通信販売などにおける事業者との契約トラブル

・製品・食品やサービスによる事故

・産地偽装、虚偽広告などの不適切な表示に伴う事業者とのトラブルなど

過去の事例を紹介すると、語学教室の契約をしていたAさんが、希望の時間に予約が取れないため、契約して1ヵ月後に解約を申し出たところ、「解約手数料30万円を支払えば解約に応じる」と言われたそう。語学教室やエステティック、訪問販売、電話勧誘販売などの契約の場合、8日間以内であれば、クーリング・オフ制度により無条件で契約を解除できますが、Aさんの場合は契約から1ヵ月も経っていました。

この話を聞いた消費生活相談員は、語学教室やエステティックのように、目的を達成するために、継続的に長期間サービスを受ける必要があるような契約については、法律の規制により、クーリング・オフ期間を過ぎた後でも中途解約できることをアドバイス。そこでAさんは、相談員からのアドバイスに基づいて事業者にハガキを送ったところ、法律に基づいた金額の解約手数料を精算することで解約できたそうです。

なお、相談料は無料ですが、通話料金は電話をかけた方の負担となります。また、原則としてお住まいの地域の相談窓口を案内するため、窓口によって相談できる曜日や時間帯が異なりますが、お住まいの地域の相談窓口が開いていないときでも補える仕組みがありますので、原則、年末年始を除いて毎日利用可能です。

最後に加藤さんは、「近年、インターネットやSNSの普及など、社会環境の変化に伴って、消費者の行動も変化しています。気軽に商品の購入やサービスの利用ができるようになり、皆さんも思わぬトラブルに突然遭遇するかもしれません。この機会に、消費者トラブルに遭ってしまったときや“怪しい”と思ったときに備えて、消費生活相談窓口があるということを知っておいていただきたいと思います。1人で悩まず『消費者ホットライン188』にお電話ください」と呼びかけました。

足立は「消費者ホットライン188」が、原則、年末年始を除いて毎日利用可能であることに驚き、「自分たちが困ったときなどに、いつ電話しても対応してくれる人がいるだけで、すごく安心感がある。何かあったときには、みなさんも活用してほしい」と感想を口にします。

青木は“トラブルに巻き込まれる前でも相談が可能”という点に着目。「トラブルに巻き込まれる前に解決できるのが一番良いですから、そのことも頭に入れておいてほしい」と話しました。


(左から)青木源太、足立梨花



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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/

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