ホビーサイクリスト・篠が挑む! 自転車人生をかけた挑戦「日本縦断ギネス記録チャレンジ」、その全貌に野島裕史が迫る

声優界随一のサイクリスト・野島裕史がパーソナリティをつとめ、自転車をテーマにお届けするTOKYO FMのラジオ番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。3月24日(日)の放送は、ホビーサイクリストの篠さんとお届け! 5月下旬に予定されている自転車による日本縦断ギネス世界記録チャレンジについて伺いました。


ホビーサイクリストの篠さん



◆野島も呆れる脅威の山好きサイクリスト“篠さん”

野島:今回は素敵なゲストとお電話がつながっています。SNS界で絶大な人気を誇るホビーサイクリストの篠さんです。よろしくお願いします!

篠:はじめまして! 山好きサイクリストの篠と申します。よろしくお願いします。

野島:番組的には“はじめまして”ですが、私は山で何回かお会いしていますよね。

篠:そうですね。一番記憶に残っているのは箱根の頂上ですね。

野島:箱根のキャラヒル(キャラクターヒルクライム)に出させていただいたときですね。あのときは確か「弱虫ペダル」の……。

篠:新開悠人のコスプレをしていました。普段もそんな格好をしていますけどね(笑)。

野島:(笑)。まずは篠さんのプロフィールを紹介させていただきます。「弱虫ペダル」をきっかけに自転車を始め約10年。いまや年間の走行距離は15,000kmを超え、年間の総獲得標高は350,000m。特に山岳地帯を走り込むパッションでサイクリングを楽しんでおり、舗装も未舗装も走る山好きサイクリスト。スイスのサイクルウェアブランドASSOS(アソス)のアンバサダーなどもつとめていらっしゃいます。

もはや山好きというレベルを遥かに超えているので、僕自身山好きというのがおこがましくなっちゃうんですけど……。ヒルクライムのレース会場でお会いすることが多く、僕がようやく半分を超えたあたりで、涼しい顔をして下山している篠さんをお見かけする機会が多い印象です。

篠:(男女で)スタート時間が違ったりしますからね(笑)。

野島:それはあるとしても、いつもとんでもないスピードで(山を)登っていくイメージがあります。「富士ヒル(Mt.富士ヒルクライム)」程度なら1日何本登れますか?

篠:(富士ヒルは)1日に何本も登るものじゃないと思うんですけど(笑)、ただ富士山は(登るのに)3本のルートがあるじゃないですか。「富士ヒル」の“富士スバルライン”に“ふじあざみライン”、“富士山スカイライン”があるんですけど、それらを1日で走る「富士3PEAKS」っていう遊び方はありますね。

野島:1日に何本も遊びで登っているじゃないですか(笑)。

篠:最高に楽しいですよ。

野島:僕がそういうことを言うと、(この番組の)自転車に乗らないスタッフが毎回首を傾げているんですけど、その気持ちが少しわかった気がします(笑)。


パーソナリティの野島裕史



◆最強ホビーサイクリスト、きっかけは「弱虫ペダル」

野島:自転車に乗り始めたきっかけは「弱虫ペダル」ということですが、その前は自転車に興味がなかったんですか?

篠:全くなかったですね。最後に自転車に乗ったのも小学校の通学です。

野島:スポーツは何かされていたんですか?

篠:小学校で競泳を4~5年やったくらいで、そこからはオタク一筋でした。

野島:そんなインドアな感じだったのに「弱虫ペダル」がきっかけで自転車に乗り始めたと。最初の印象はどうでした? やっぱり疲れました?

篠:地獄でしたね。私の初期スペックはかなり低めだと思います。裏ヤビツってあるじゃないですか。

野島:(神奈川県にある)ヤビツ峠の緩いほうですね。

篠:そうです、その緩いほうでもしばらく登ったら降りて、自転車を押していました。

野島:そんなに弱かったんですね。それで悔しいとか思ったりしたんですか?

篠:最初はむしろ訳がわからなくて、なんでこんなに走れないのかってイヤになったんですよね。それで一旦山から離れたんです、全然登れないと思って。「弱虫ペダル」を見て自分も自転車に乗ったら風のように走れるんじゃないか、羽が生えるのかなとか思ったら全然そんなことはなくて。

野島:意外と羽は生えないんですよね。しかし、今ではホビーサイクリストのなかでもトップクラスに。どうしてこんなに登りに強くなったんですか?

篠:なんでしょうね(笑)。でも、自転車のいいところは、時間を注ぎ込んだだけ自分に返ってくることだと思うんですよ。登りは特に顕著で、前回(坂で)足をついてしまったところを、今回は足をつかずに登れたりするとすごく成長した気持ちになるんです。「前回より走れている!」みたいな。大人になってこんなに成長を実感できる趣味はなかなかないので、毎日乗るたびに楽しくなっていったんですよね。

野島:その辺り、僕は全然レベルが違うのに一緒にして申し訳ないのですが、僕も乗り始めたのは結構年齢がいってからで、30代後半からなんです。そこから自分が成長できると思っていなかったので、そのワクワク感は確かに自転車で感じられました。

篠:むしろ大人になってから(自転車に)出会えてよかったなと思います。

野島:そうかもしれませんね、出会いに早い・遅いはないですよね。


ホビーサイクリストの篠さん



◆生涯最大のチャレンジ、日本縦断ギネス記録に挑戦!

野島:篠さんは常にチャレンジしまくっている印象があるのですが、今回、大きなチャレンジがあるとのこと。何に挑戦なさるんですか?

篠:今年の5月下旬に自転車で日本を縦断するギネス世界記録にチャレンジする予定です。

野島:また、とんでもないことをやりますね!

篠:自分でも過去一のスケールだと思います。

野島:どこからどこまで走るんですか?

篠:スタートは九州の本土最南端の岬である佐多岬。そこから出発して、通過点としては門司(福岡)、下関(山口)、青森、函館(北海道)が決まっていて、北海道の最北端にある宗谷岬を終着とするコースです。そこまでの公道をロードバイク、もしくは徒歩で走行した合計時間を測るチャレンジになります。

野島:徒歩もあるんですね。

篠:途中で一部、自転車に乗れない区間があって。(自転車を)押して歩かないといけないんです。それで全行程は約2,600kmになります。

野島:2,600km!? しかも、ギネス世界記録にチャレンジということで、どれくらいの時間でクリアしないといけないんですか?

篠:現在、女性の記録保持者は遠藤杏奈さん。友達なんですけど、その記録は180時間18分。約1週間と12時間18分ですね。本当に素晴らしい記録で、男子だと現記録保持者の落合佑介さんが5日間と16時間30分で完走しています。

野島:すごいですね……。ちなみにこのチャレンジに思い至った経緯は?

篠:男性の現記録保持者、落合さんの前に、実は最強ホビーレーサーの高岡亮寛さんがチャレンジしたんですけど。

野島:高岡さんはこの番組にもゲストにいらっしゃいました。

篠:その高岡さんの記録が6日間と12時間くらいだったと思うんです。そのときに、「こんな記録を更新できる人なんているのか!」と思って。だって1日に400kmも走っているんですよ。脚力も体力も精神力も本当にすごいなと思っていたのですが、それを落合さんが更新されて。彼はロングライドのスペシャリストで、睡眠時間が短時間でもパフォーマンスが維持できる方らしくて。

野島:この記録を出すには、睡眠時間を削って走るんですね。

篠:そうなんです。それで、自分もどちらかというと早くは走れないけど、休まずに走り続けることは得意なので、このポテンシャルを活かして、やるならとことん長い距離にチャレンジしてみたいと思ったんですよね。

野島:5月にチャレンジということですが、今の準備状況や今後のスケジュールはどうなっているのでしょうか?

篠:実は、落合さんがチャレンジしたのを最後に、日本縦断のギネスチャレンジは「World Ultra Cycling Association」という組織の管理下になったんです。今はギネスに申請するためにはこの組織を通さないといけないことになっていて、ルールもいろいろ変わったんですよ。

過去のチャレンジでは、何時にどこを通過したのかの証拠を映像や写真で判定できたんですけど、新しいルールでは全行程サポートカーが付いていないといけないのと、1時間ごとに記録をする係が必要なんです。ログも細かくとっていかないといけないようになって、かなり大掛かりなチャレンジになっているんです。

野島:ルールとしてはかなり厳しくなっているんですね。

篠:そうなんです。いろいろ規則が増えて。去年の8月にこの新しい現行のルールに従って高岡さんがもう一度チャレンジしたんですけど、そのときはリタイアに終わってしまって。なので、現行のルールでの達成者はまだいないんです。

あと、記録員は18時間しか勤務できないというルールもあって、サポートメンバーも最低3人は必要。今回の準備段階でもサポートメンバーの確保にかなり難航しました。

野島:現在、今回のチャレンジを応援、サポートしてくださる方、スポンサーさんも募集しているんですよね。

篠:そうですね、絶賛大募集中です。

野島:サポートしたいと思った方はどうすればいいのでしょうか?

篠:私のメールアドレスにメールをいただけたら大変に嬉しいです。

※詳しくは、篠さんのブログをご覧ください

野島:他にもXやInstagramのDMでもOKということですね。

篠:はい。ありがたいことに昨日ブログの記事をあげさせていただいて、すでに何名かの方からご連絡をいただいております。本当にありがとうございます。

野島:幸先がいいですね!

篠:今は本当にやる気に満ちています!

野島:トレーニングは何か特別になさっているんですか? そこは今まで通りですか?

篠:今回の目標は“走り続けること”なんですね。ちょっと難しいんですけど、予定としては6.5日~7日間での完走を目指しています。そうすると1日400km前後走ることになって、今は停止時間をできるだけ少なくして、走る時間を増やす感じで考えています。睡眠時間は4時間くらいですかね。

野島:7日間、全日1日4時間!?

篠:そうですね。今はその実験をしています。体力と感覚をいろいろ考えながら、1日目に300km走って、翌日も走って、その翌日も走って、今日で6日目。一応毎日走ってきているんですよ、距離はそんなに長くはないんですけど。今は毎日の変化を記録している感じです。

野島:なるほど。かなり激しい練習だと思いますが、くれぐれも体に気をつけてください。無理はしないで……ってちょっとは無理しないとダメなのか(苦笑)。

篠:多少の無理は許容範囲かなと思っています(笑)。

野島:とにかく頑張っていただきたいと思います。最後にリスナーの皆さんにメッセージをお願いします。

篠:今回の日本縦断は自分史上一番のチャレンジで未知のことばかりですけど、長い旅の気持ちで頑張ってきたいと思います。ぜひ応援をお願いします!

野島:今日はお忙しいなか、ありがとうございました。ぜひギネス記録を達成して、今度はスタジオにいらしてください!

篠:報告しに行きますね!

野島:応援しております! 篠さんのギネスチャレンジのサポートや実施に関する詳しい情報は、ぜひ篠さんの公式Xをチェックしてみてください。

3月31日(日)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島が注目するサイクルギアの魅力を紹介します。今回注目するのは、自撮り棒! サイクリング動画にもぴったりの、カーボン製で自転車の揺れにも強いアイテムとは……。お楽しみに。

----------------------------------------------------
▶▶この日の放送内容を「AuDee(オーディー)」でチェック!
----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国24局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週日曜 朝5:00~5:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトおよびアプリ「AuDee(オーディー)」でご確認ください)
パーソナリティ:野島裕史
番組Webサイト:http://www.jfn.jp/toj

コンテンツ一覧

富士ヒル初参加!声優の井上和彦さんとスポーツ自転車専門のウェブメディア「FUNRiDE」の山本健一さんをお迎えして作戦会議を行いました! 音声

富士ヒル初参加!声優の井上和彦さんとスポーツ自転車専門のウェブメディア「FUNRiDE」の山本健一さんをお迎えして作戦会議を行いました!

大事な大事な小野さんの愛車が盗まれないようにするには…??? 音声

大事な大事な小野さんの愛車が盗まれないようにするには…???

ついに…自転車が完成!!!!声優の小野大輔さんをお迎えしました! 音声

ついに…自転車が完成!!!!声優の小野大輔さんをお迎えしました!

野島が今おすすめの自転車ガジェットを紹介!! 音声

野島が今おすすめの自転車ガジェットを紹介!!

自転車で日本を縦断!?「ギネス世界記録」に挑戦するホビーサイクリストの篠さんにお話しを伺いました! 音声

自転車で日本を縦断!?「ギネス世界記録」に挑戦するホビーサイクリストの篠さんにお話しを伺いました!

石垣島トライアスロンまでおよそ1ヶ月!トレーニングの進捗情報を語る! 音声

石垣島トライアスロンまでおよそ1ヶ月!トレーニングの進捗情報を語る!

番組初回からご紹介してきた「自転車名言」をクイズにして出題!野島裕史は何問正解できる? 音声

番組初回からご紹介してきた「自転車名言」をクイズにして出題!野島裕史は何問正解できる?

第9回飲める自転車パーツは「サドルを支える大事な大事なパーツ」? 音声

第9回飲める自転車パーツは「サドルを支える大事な大事なパーツ」?

普段使いもぴったり!野島おすすめの自転車アイテムを紹介! 音声

普段使いもぴったり!野島おすすめの自転車アイテムを紹介!

野島裕史、70歳にして初参戦となる大先輩・井上和彦と「富士ヒル完走」に向けて作戦会議を敢行! 記事

野島裕史、70歳にして初参戦となる大先輩・井上和彦と「富士ヒル完走」に向けて作戦会議を敢行!

富士ヒルに参加する際のマナーや安全運転のルールを富士ヒル初参加の井上和彦さんと学びます! 記事

富士ヒルに参加する際のマナーや安全運転のルールを富士ヒル初参加の井上和彦さんと学びます!

野島裕史も感激! 声優・小野大輔、生涯サイクリスト宣言「人と人がつながっていく乗り物だなと改めて感じました」 記事

野島裕史も感激! 声優・小野大輔、生涯サイクリスト宣言「人と人がつながっていく乗り物だなと改めて感じました」

富士ヒル初参加!声優の井上和彦さんとスポーツ自転車専門のウェブメディア「FUNRiDE」の山本健一さんをお迎えして作戦会議を行います! 記事

富士ヒル初参加!声優の井上和彦さんとスポーツ自転車専門のウェブメディア「FUNRiDE」の山本健一さんをお迎えして作戦会議を行います!

小野大輔、念願の新車cinelli「SUPERCORSA」が完成! 野島裕史とともに組み上げた過程を語り尽くす 記事

小野大輔、念願の新車cinelli「SUPERCORSA」が完成! 野島裕史とともに組み上げた過程を語り尽くす

愛車「チネリのスーパーコルサ」は小野大輔さんにとって子供のような存在??? 記事

愛車「チネリのスーパーコルサ」は小野大輔さんにとって子供のような存在???

栗村修さんに聞いてみたい質問募集します! 記事

栗村修さんに聞いてみたい質問募集します!

【ゲストのお知らせ】声優の井上和彦さんとウェブメディア「FUNRiDE」の山本健一さん 記事

【ゲストのお知らせ】声優の井上和彦さんとウェブメディア「FUNRiDE」の山本健一さん

ガジェット大好き!自転車声優・野島裕史 昨年発売されて思わず感動した「究極の自撮り棒」とは? 記事

ガジェット大好き!自転車声優・野島裕史 昨年発売されて思わず感動した「究極の自撮り棒」とは?