パーソナリティの野島裕史、当番組プロデューサーの小西
◆番組Pの“不思議体験”に野島の反応は…
野島:今回は、自転車にまつわる世にも恐ろしいお話を紹介してくださるゲストをお招きしております。では、自己紹介お願いします。
小西:小西でございます。
野島:当番組の小西プロデューサーです。なんと自ら挙手をして、自転車怪談でぜひ話したいことがあるということで。
小西:ちょうど数年前の、夏の暑い時期の話です。 暑い時期でしたから、ポタリング(ゆったりと気楽に走るサイクリング)を楽しんでいると、目の前からご婦人がシティサイクル、いわゆるママチャリで向かっていらっしゃったんです。僕は左側を走っていたんですが、ご婦人が逆走していたんです。僕は視力が悪いので、“勘違いかな!?”と思ったんですけど、同じ車線の先を走っているように見えて。
野島:対向車なのに右側車線を走っていて、ご婦人のママチャリが迫ってくるのがぼんやりと視界に入ってきたと。
小西:はい。このまま行くとぶつかりますし、“トラブルになるのも嫌だなぁ”と思って、なんとかご婦人が途中で気づいて進行方向を変更していただけないかな、と祈りながら僕も走っていたんです。“嫌だなぁ”と思いながらも、どんどん迫ってきていたので、“最悪の事態は避けよう”と思って、僕は最終的にスピードを落として止まったんです。
そのタイミングでご婦人も気づかれたみたいで、スピードをゆるめて、僕の手前でパッと止まったんです。僕も一応、こういう自転車にまつわる番組をやらせてもらっていますので、使命感みたいなものがあったんでしょうね。この人のためにも“一言注意をしたほうがいいな”と思いまして。あと、前カゴに犬を乗せていらっしゃったので“危ないな”と思ったので。
とはいえ、なるべく嫌な言い方にならないように、「すみません、逆走ですよ」と伝えたら、「あら~ありがとうございます!」って言われたんです。
野島:ありがとうございます? 注意されたことに対してですかね。
小西:僕も“そうなのかな”と思って、もう一度(やんわりと)「逆走ですよ」って言ったんですね。そしたら、「いやいや、よく言われるんですよ~」って言うんですよ。
野島:よく逆走されている人なのかなと。
小西:そう思いつつ、“違った言い方をしてみよう”と思って「自転車は左側通行ですから、逆側の車道を走っていらっしゃいますよ」と言ったら、ようやく気づかれたみたいで。それまですごくフレンドリーだったのですが、急に「すみませんでしたね!!」みたいな感じで豹変して、左側の車線に移って走っていかれたんです。
僕はよくあるんですけど、滑舌が悪くて(地元・富山の)訛りが強いものですから、おそらくそのご婦人にとっては、僕が「かわいいワンちゃんですね」と言ったものだと勘違いされて……。
野島:えっ、嘘でしょ(笑)!? 「逆走ですよ」が「かわいいワンちゃんですね」に聞こえたと?
小西:たぶんそうじゃないかと(苦笑)。だから、怖いというより不思議な体験をしたという夏の出来事を聞いていただこうかなと思って。
野島:謎が深まったままのお話ですね(苦笑)。これ、どなたかリスナーの方で「逆走ですよ」「ありがとうございます!」のつながり、この謎が解けた方がいらっしゃったら、ぜひ(当番組宛てに)お便りいただきたいですね。ワンちゃんを連れたこのご婦人は、(小西プロデューサーの)「逆走ですよ」という言葉がなんと聞こえたのか……これは確かにすごいミステリーですね。
次回8月25日(木)~8月29日(月)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、
野島裕史のサイクルコラム「第7回 飲める自転車パーツ」をお届けします。お楽しみに!