古典琵琶怪談 「直実の怨霊」 【怪談師 城谷歩 独演会「全心全霊 Vol.1」より】

古典琵琶怪談 「直実の怨霊」 【怪談師 城谷歩 独演会「全心全霊 Vol.1」より】
実話怪談ブームの中、“チケットが取れない怪談師”として全国各地で怪談ライヴを行ってきた城谷歩。

11月6日(日)秋葉原UDXシアターにて開催された『怪談師 城谷歩 独演会「全心全霊 Vol.1」』をAuDeeで
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会場は秋葉原UDXシアター。映画館の空間特性を最大限に活用した怪談エンタテインメントをお届けします。

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昼の部

夜の部

第三の話は古典琵琶怪談
「直実の怨霊」


薩摩琵琶で語られる平家物語で有名な敦盛の最期を城谷流に編集し怪談話に展開するオリジナル。元暦年間に遡り、源氏と平氏の大戦は一之谷の合戦を経て源氏の勝利は一目瞭然だった。
初春の早朝、朝もや煙る海岸の木立の裏から味方の平氏の軍勢が船に乗って逃げ出してゆく様を見つめていたのは清盛の甥平敦盛という若武者だった。意を決して沖へと向かう船を追うが、元平氏にて今や源氏の急先鋒となった熊谷次郎直実に見つかり呼び戻される。もみあいになりながらも馬乗りになって敦盛の動きを封じたのは直実。ところが組み敷いた敵の将はわが子と同い年くらいの青年。直実はなんとか若武者を逃がそうとするが、周りには源氏の多勢が囲んでいる。平氏の船も遠く成りゆけば助かる由もなし。涙を呑んで自ら敦盛の首を落とすのだが、以来毎夜のごとく直実は己の亡霊に悩まされることになった。



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