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村上春樹「僕は決してオーディオマニアではないので…」使用しているオーディオ機器は?

作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。12月25日(日)の放送は「村上RADIO~アナログ・レコード年末在庫整理~」をオンエア。

今回お届けしたのは、村上さんが海外の中古レコード屋さんで、1枚1~2ドルくらいで買ってきたレコード。しばらく聴いていなかったレコードを、1枚1枚きれいに磨き、久しぶりにLPの両面をしっかり聴いて選曲したという村上DJセレクトの楽曲をオンエア。この記事では、その一部の内容・中盤3曲について語ったパートをお届けします。


◆Stephen Stills「Go Back Home」
ここで、がらりと雰囲気が変わりまして、スティーヴン・スティルスがかかります。LPのタイトルもずばり『Stephen Stills』。1970年にアトランティックから出したアルバムです。おかけする曲は「Go Back Home」、バックでエリック・クラプトンが練れたギターを弾いています。バック・コーラスがリタ・クーリッジ、ジョン・セバスチャン、キャス・エリオット、デヴィッド・クロスビーとジャケットにはクレジットされていますが、なぜかあまりコーラスが聞こえないですね。
これはたしかボストンの中古屋のバーゲン・コーナーで、1ドルで買いました。内容が良いから、なんか申し訳ないみたいなんですけどね。

<収録中のつぶやき>
バックにクラプトンが入っているのを知らなくて、聴いていてクレジットをみたら「えー、クラプトン入ってるんだ」と、びっくりした。スティーヴン・スティルスはこんなにギターうまくないから(笑)。

◆The Poni-Tails「Born Too Late」
ときどきオーディオ装置はどんなものを使っているのかと質問されます。僕は決してオーディオマニアではないので、そんなに凝ったものは使っていません。定番っていうか、昔からずっと同じものを使っています。ターンテーブルはトーレンスのベルトドライブ、アームはSME3012、カートリッジはオルトフォンのSPUシリーズ、数十年このラインナップは変わっていません。この音が好きなんです。他にも何台かプレーヤーは持っていますが、メインは変わらずこれですね。
    

   
クリーヴランドの女子高校生三人組グループ、The Poni-Tailsがかわいらしく歌います。「Born Too Late」、生まれるのが遅すぎた。
これはABCパラマウントの『A Million Or More Best Sellers』というヒットソング寄せ集めアルバムに入っているものですけど、なかなか聴く機会がない曲ですよね。このレコードジャケットがまたいいんですよね。グルーヴィーで、けっこうしびれます。

◆Taj Mahal「Take A Giant Step」
またまたドーナッツの話で恐縮なんですけど、一度ボストンのダンキン・ドーナッツ店に強盗が入ったことがありまして、それをたまたま居合わせたひとりの一般客が取り押さえたんです。で、店のマネージャーが感激して、その人に1,000ドル分のドーナッツ券をお礼として進呈したんだそうです。という話がボストンの新聞に出てました。しかし1,000ドル分のドーナッツを食べたら、きっとかなりすごい体型になっちゃいますよね。
     


タジ・マハールが、珍しくジェリー・ゴフィン/キャロル・キング・チームが作った曲を歌います。「Take A Giant Step」。

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聴取期限:2023年1月2日(月)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:村上RADIO~アナログ・レコード年末在庫整理~
放送日時:12月25日(日)19:00~19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/

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