手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。2022年12月24日(土)の放送では、「帰省したときにできる防災」について取り上げました。
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今回は「帰省したときにできる防災」という視点で、家族や親せきが集まる数少ない機会だからこそ、改めて確認したい防災についてお届けします。
まずは“実家の備えの見直し”です。高齢者だけで住んでいる場合、家具の固定や食料の備えなどについて気になってはいるものの、なかなか手が回らずに十分な備えができていないことが多々あります。帰省したときに一緒に確認して、一緒に備えておくと安心です。
最近のデータでは、地震による負傷者のうち30~50%が、家具類の転倒・落下・移動が原因となっています。ドアや避難経路をふさがない家具のレイアウトになっているか、部屋の出入り口や廊下に家具類が置かれていないか、また、(地震の揺れなどによって)引き出しが飛び出してくる可能性もあるため、家具類の置く方向は大丈夫か、などを確認しておきましょう。
家具のレイアウトを見て安全性がチェックできたら、次に家具類が壁にネジ止めされているかを確認しましょう。もし、ネジ止めが難しい場合は、突っ張り棒とストッパー式、または、突っ張り棒と粘着マットを組み合わせるなど、工夫して家具を固定しましょう。
また、備蓄している食料の期限が切れていないか、備蓄の量は足りているか、そして、持病をお持ちのご家族がいる方は、薬やお薬手帳についても確認しておくと安心です。
次に「災害時の家族との安否確認について」です。災害発生時直後は電話がつながらず、安否確認が難しくなることが想定され、特に被災地同士の連絡が取りにくくなります。そこで知っておきたいのが“三角連絡方法”です。
被災地同士は連絡が取りにくいことが予想されますが、被災地と離れた場所の電話はつながりやすくなるため、あらかじめ、遠方の親戚などを災害発生時の連絡先として決めておくと、その親戚の電話が中継地点となって、家族間で安否を確認することができます。帰省した際には、1度話しておくと良いでしょう。
また、「災害用伝言ダイヤル171」の使い方をご存知でしょうか? これは、災害が起きたときに提供される「音声の伝言版」で、固定電話、携帯電話、公衆電話から利用することができ、1伝言30秒まで録音が可能です。
災害時のみに提供されるサービスですが、無料体験日が設定されています。毎月、1日と15日、そして、正月三が日も無料体験日です。家族や親せきが揃うタイミングで、1度使用方法を確認してみてはいかがでしょうか?
続いて「実家の近所の方との“共助”」です。災害時には、近所の助け合い“共助”が大切になります。災害が発生したら、救急車や消防車がすぐに来るとは限りません。実際に阪神淡路大震災のときには、近所の人の手助けで助かった方が数多くいました。実家に帰ったときには、ご近所の方に挨拶をしておきましょう。
最後に、帰省する際の“お土産”に悩まれたら、防災の備蓄になるような帰省土産を持って行ってみてはいかがでしょうか? 例えば、「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」のレトルトカレーセットや「NISHIKIYA KITCHEN(ニシキヤキッチン)」のレトルトギフトやスープセット、「とらや」の小形羊羹18個セットは、消費期限が製造から1年と比較的賞味期限が長いので、ローリングストック(定期的に消費しながら買い足して管理する方法)にもおすすめです。
いざというときに、すぐに駆け付けられない可能性があるからこそ、実家に帰省したときに密に話しあっておきましょう。
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/