放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。2022年12月25日(日)の放送は、腹話術師のいっこく堂さんをゲストに迎えて、お届けしました。
(左から)宇賀なつみ、小山薫堂(タブレット画面)、いっこく堂さん
◆独学で“腹話術”を体得
1963年生まれ、沖縄県出身、現在59歳のいっこく堂さん。代名詞である腹話術を知ったのは、中学2年生のとき。たまたまテレビのニュースで、女性警官が演じる交通安全の腹話術を観たのがきっかけでした。
その映像を観たときに「感動したんです。“いいな~、やってみたいなぁ”と心が震えるというか。すぐにやってみたくなったので、警察に電話をしました。『もしもし、警察に腹話術の人形は売っていますか?』『あんた、何を言っているね? 警察には事件とか事故のときに電話をしなさい。中学生だったらそのくらいは考えなさい』と怒られました(苦笑)」と、そのときのやり取りを腹話術を交えて紹介。
人形は手に入らず、しばらく腹話術のことは忘れていたといういっこく堂さんが、腹話術を始めたのは31年前の28歳のとき。「当時、僕は『劇団民藝』というところで役者をやっていて、“このままやっていてもしょうがないな”って悩んでいたんですね。劇団に入る前は、19歳から3年ぐらいモノマネ芸人をやっていたんです。劇団に入った後に、“1人でモノマネ芸人をやっていた頃って自由で楽しかったな”と思い返すことが度々あって、宴会の席でモノマネ芸をやったら、米倉斉加年(よねくら・まさかね)さんにその芸を褒めていただいて、“よし、やっぱり芸人になろう!”と思って。これから何をやろうかなと考えてみたところ、14歳のときにテレビで観た腹話術を思い出して」と振り返ります。
“腹話術をやってみよう”と思い立ったいっこく堂さんは、図書館で腹話術に関する本を借りてきて、独学で練習を重ねて腹話術を体得。それを聞いた宇賀が、「誰かに弟子入りをしたわけじゃないんですね!」と驚く場面も。
さまざまな腹話術を披露するいっこく堂さん
腹話術歴31年で、海外でも披露することがあるといういっこく堂さん。これまで訪れたのは17~18ヵ国で、「日本よりも海外のほうが反応がいいですね。例えば、第一声で、『Hello,everyone.I’m SHISHO.Nice to meet you』と言っただけで、『おっ!』と見入ってくれる。日本では(名前がまだ売れていないとき)審査をするというか、厳しい目でずっと腕を組んだまま観るというのが最初の頃は続きまして。海外ではそういうのがないですね」と海外との違いを語ります。
そんないっこく堂さんが、最初に手にした人形は、カルロス・セニョール・田吾作くん。「そのあとにジョージくんというのがいて、師匠がいて。サトルがいて、そのあとはガイコツくんが来て。そのあと、サトルくんのおばにあたるサトリもいます。そんなふうにどんどん増えていきましたね。あとはアルフレッド」と腹話術で見事に演じ分けるなど、番組の随所で芸を披露して小山と宇賀を唸らせていました。
次回1月8日(日)の放送も、どうぞお楽しみに!
<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/post/