シンガーソングライターで俳優の福山雅治がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「福のラジオ」。新年最初となった１月７日（土）の放送では、『福山☆冬の大感謝祭 其ノ二十』の最終日である元日公演を終えたばかりの楽屋からお送りしました。

福山雅治

まずは、白組ラストを務めた「第73回NHK紅白歌合戦」への感想をリスナーの皆さんからいただきました。

「今年こそコロナが収束して戦争などの争いも終わって、当たり前の日常が来ることを願って止みません。福山さんの『桜坂』がそんな日々の幕開けを予感させるようで、とても前向きな気持ちになれました」（新潟県ゆうこりん）

『桜坂』の歌唱に込めた想いを福山さんが語ってくれました。

「『桜坂』という歌の内容自体は失恋ソングと言いますか、別れてしまった恋人に思いを馳せる歌なんですけど、他者の幸せを願うということが根っこにはあります。人間って不思議だなって思うんですけど、遠く離れてしまった人のことは素直に幸せを願えるんだけど、近くにいる人に対して想像力を働かせるのって苦手ですよね、なぜか。今日も元気そうだからまあいいかってなってしまう。そうじゃなくて、近くにいる人に対してもきちんと想いを馳せられる、そういう素直な気持ちを大切にできるように願いを込めて歌いました」

そして、合計6日間にわたって開催された「大感謝祭」について、終わったばかりの興奮も冷めやらないなか振り返ります。

「それぞれの日ごとにお客さんの違ったグルーヴがありましたよね。24日は初日を楽しみに来てくださっている感じがひしひしと伝わってきました。『ステージの魔物が出る』と（笑）。25日はクリスマスで特別な雰囲気があったし、28日と29日は、今年１年をやり切ったからもう好きにやらせてもらうぞ！ っていう気持ちのいいハッチャケ感がありました。

31日は大晦日なんですけど、今年は紅白に行くことと元日のライブがあることを皆さんわかっていらっしゃったので、『あんまり無理しないでね』みたいな優しい空気感がありましたね（笑）。そして元日はというと、開演前からずっと手拍子が鳴り響いていたのはこの日だけでした。待ってました！感がすごかったです。それにしても、正月にライブができるなんてこんなに楽しいことはありませんね」

コロナの影響で3年ぶりの開催となった「大感謝祭」でしたが、よほどのことがない限り、年末に福山さんはライブを開催しています。そのことをこんなふうに表現しました。

「祭りって、必ず１年のうちのこの日にやっているっていう安心感があるじゃないですか。別にその場に行かなくても、今日お祭りをやっているんだって思っただけでワクワクしますよね。感謝祭もそういうものになれたらいいなって思います。私は約束の浜の祭りになりたい」

大感謝祭で披露された楽曲の中でも、多くの人が驚いたのが「PEACE IN THE PARK」でした。ライブではあまり披露されることのないレア楽曲であることはもちろん、それが１stアルバム『伝言』（1990年）のオープニングナンバーであるということも驚きに拍車をかけました。

神奈川県のモンさんは、「聴けてうれしかったのは何と言っても『PEACE IN THE PARK』です。この曲を歌っているときの、まるで作った当時の20代の福山さんのような顔が印象的でした」という感想を送ってくれました。

「最初に作ったものって稚拙で、言葉足らずで、痒いところに手が届いていないんですけど、30年くらい音楽活動を続けてきたことによって根底に流れているマインドが地続きであれば、時間が経っても表現することができるんですよね。つまり基礎工事がしっかりできている建築物だったら、なんとかなるっていう側面があります。

僕の基礎がしっかりしているかどうかはわからないんですけど、ただ、言いたいことはそんなに変わっていないんですよね。人間の命のことを歌いたいんだっていう、そこの部分は。それが最新作の『AKIRA』というアルバムにつながっていくんですけど――17歳のときに亡くした父親の影響というものが大きいわけですよね、きっと」

福山雅治というアーティストの歩んだ道のりと2022年の音楽活動の総決算、そしてそれらが一体となって導く未来への希望を感じられた6日間でした。2023年の福山さんがどんな“新しい景色”を見せてくれるのか、とても楽しみです。

それでは、次週1月14日（土）の「福のラジオ」をお楽しみに！

＜番組概要＞
番組名：福山雅治 福のラジオ
放送日時：毎週土曜14：00～14：55
パーソナリティ：福山雅治
番組Webサイト： https://www.tfm.co.jp/fukunoradio/