放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。1月8日(日)の放送は、サッカー日本代表キャプテンの吉田麻也(よしだ・まや)選手をゲストに迎えて、お届けしました。
(左から)小山薫堂、吉田麻也さん、宇賀なつみ
日本を感動の渦に巻き込んだ「FIFAワールドカップカタール2022」で、チームを引っ張った吉田選手。今回、日本での滞在は「1週間も居られないので、東京で少し仕事と治療、体のケアだけをして帰ります」と多忙ぶりを語ります。
現在、ブンデスリーガのシャルケ04所属でドイツ在住のため、実家のある長崎に帰省するのは年に1回ぐらいだそうで、「海外に住んでいるので、なかなかシーズン中に帰るのは難しいため、オフ期間に長崎に帰って、子どもを親に会わせてます」と吉田選手。
そして、実家に帰るとサインを書くための色紙がたくさん用意されていて、「基本的に(長崎の)家にいるときは、サインを書きながら何かして過ごしていて、ごはんを食べたりしゃべったりしている」と言います。
この日、吉田選手には、あらためてW杯カタール大会を振り返ってもらうことに。吉田選手は、「目標であるベスト8は達成できなかったんですけど、ドイツやスペインという強豪に対して勝利することはできた。そして、クロアチアに対しても120分(互角に)戦えることができたというのは、ある一定の評価を得られてもいいんじゃないかなと思う反面、やっぱり選手としてはあと少し、あと一歩のところで叶わなかったという悔しさが強いので。またここから前に進んで動き出していかなきゃいけないなというところですね」と悔しさをにじませます。
そして、小山からの「PKを蹴るときはどのくらい緊張するんですか?」との質問に対し、「これは何かと比較するのは難しいですけど、やっぱり足が震えますよね」と吉田選手。「特に僕の状況は、すでに前に2人が外していたので、相当まずいという状況だったので。緊張しますよ」と、ラウンド16で悲願の8強進出を目指して死闘を繰り広げたクロアチアとのPK戦での胸中を吐露。
現在のサッカー日本代表については、「強くなっているのは実感として、海外で活躍する選手たちが当たり前に増えていて、今やスタメンで出ている選手はほとんどが海外組という状態なので。そこでの場数や経験値は間違いなく上がっているんですよね」と実感を語りつつも、「ただ、他の国ももちろん成長しているので、これからは他の国の成長以上のスピードで(我々も)成長していかないと、追いついていけなくなってくると思う。今、スポーツはいろいろなものが取り入れられていて、新しいトレーニングや休養だったり食事だったりというところを突き詰めていかなきゃいけないので、大変な戦いがまだまだ待っているなという感じですね」と気を引き締めます。
小山が「本当にすごい試合でしたもんね。いろいろな人に勇気を与えましたよね、間違いなく」と労いの言葉をかけると、「それは森保一(もりやす・はじめ)監督が『勇気と元気を与えなきゃいけない』ということを常々ミーティングでも言われていますし、特にコロナ禍のときは医療従事者や苦しい思いをしている方たちに対して、『エネルギーやパワーを与えよう』という話をずっとされていたので。
これがマイクパフォーマンスのような、そういう感じだったらあんまりこっちも飲み込めないんですけど、森保さんは心の底からそういうことを平気で言う人なんですよ。本当に心底思っているんだと思うんですよね。やっぱりそこに森保さんの人間性の良さが出ていたんじゃないかと思いますね」と吉田選手。
今回、自身はキャプテンとしてチームをひとつにまとめ、牽引する重責を担っていましたが、宇賀からは「今回は若い世代の選手ともやられていたと思うんですけど、年下の選手から受ける刺激はどうですか?」との質問が。
吉田選手は「僕は自然体で接しているつもりですし、彼らもすごく成熟しているので、難しいと感じることは特にはないですね。僕はオリンピックにも行かせてもらったので、若い世代の選手たちと接する時間が長いので、僕のことも理解してくれているし、向こうのことも僕は理解しているし、そんな感じはするんですけど」と語ります。
また、宇賀が「若い選手のみなさんの受け答えとかを見ているとすごくしっかりされていて、冷静だなと」と印象を語ると、「今の選手は僕のときに比べたら全然しっかりしていますし、真面目ですね。僕が真面目じゃなかったっていう(笑)」と笑顔をのぞかせます。
さらに、「いい意味で真面目なんですけど、ちょっとおとなしすぎるかもなという気もします。もっとバカになってもいいし、もっと自分を出してもいいし。その個性って、ファンの人の印象にすごく残るんですよね。例えば、本田圭佑さんや中田英寿さん、中村俊輔さんって、なんかインパクトがあるじゃないですか。そういう選手が出てきても面白いのかなと思いますけどね」とも。
これに小山が「物怖じしない感じがしますけどね、今の若者たちは」と続けると、吉田選手は「(今の選手は)若くして海外で戦っているので、そういうところの度胸や経験値はもちろんあるし。例えば、久保建英はずっとスペインでやっているので、僕らが当時(海外に)行ったときの何もわからない状況ではないですよね。そういうものは積み重なっていくもので、日本の選手の評価や価値というものを上げているのは過去の選手たち。今の選手たちはそれをさらにいいものにしていかないといけないなと、常々みんなに言っています」と話します。
そして最後に、吉田選手から新成人に向けたメッセージも。吉田選手は、「やっぱりチャレンジすることじゃないですかね。何をチャレンジするにしても、失うものはないというか、怖くないじゃないですか。僕が若手のときはそうだったんですけど、ミスが許される歳じゃないですか。
今の僕が同じプレーでミスするのと、20歳のセンターバックがミスするのとでは、受け止められ方が違うので。やっぱりミスをして、そこから学んで良くなっていくという繰り返しが必要になると思うので、ぜひ新成人のみなさんも、たくさんトライすることをおすすめしたいです」とエールを送りました。
次回1月15日(日)の放送も、どうぞお楽しみに!
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聴取期限 2023年1月16日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/post/