上村愛子、雪を取り巻く環境問題に向き合う理由「世界中で雪が降らなくなる可能性も…」

放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。1月15日(日)の放送は、フリースタイルスキー女子モーグル元日本代表の上村愛子(うえむら・あいこ)さんをゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)小山薫堂、上村愛子さん、宇賀なつみ



フリースタイルスキー・モーグルの選手として5度に渡って冬季オリンピックに出場した上村さん。2014年に現役を引退して以降も冬になるとスキーをしていると言います。

そんな上村さんに、北京2022冬季オリンピックについて尋ねると「私が引退して2大会オリンピックがあって、どんどん選手たちの精神的な部分も進化しているし、技術に対するアプローチの仕方も、昔はもっと遠回りしていたなと思うことがすごく多くて。今の選手たちを見ていると、早くに自分なりの答えを見つけながらやっている選手が多いような気がしています」と印象を語り、「若いのに強いな、すごくコメントがしっかりしているなって感心することと、すごくワクワクさせてくれるところの両方を感じながら観戦していました」と振り返ります。

自身が現役だった当時、オリンピックという大舞台に臨むにあたり、「相当プレッシャーもあるでしょうし、そういうときに何が支えに、何がエネルギーになっていたんですか?」と宇賀からの質問に、「やっぱり応援してもらえる選手であったことが、私はすごく奇跡的なことだなと思ってる」と上村さん。

「『頑張れ』と言うことが、逆にプレッシャーになるんじゃないかと気をつかっていただくことが多かったんですけど、私のなかでは応援してもらえない選手よりも応援してもらえる選手でいられるほうが、背中を押してもらえる機会はすごく多いです。

もちろんメダルを目指してやっていきたいという気持ちが第一にあるんですけど、苦しくなるときとか(メダルを)獲れるかなぁと心配になるときにみなさんの応援とか、期待してもらえているということ自体が背中をポンと押してくれていたと思うんです。私はやっぱり自分の滑りとか結果を楽しみにしてくださる方、みなさんの気持ちがすごくパワーになっていました」と思いを語ります。

現在は、自身の競技経験を通して講演やスポーツ解説などの活動にとどまらず、環境問題改善の社会活動にも携わっている上村さん。一般財団法人冬季産業再生機構のアンバサダーとして、「SAVE THE SNOW」プロジェクト第1弾となる絵本「ゆきゆきだいすき」(小学館/作・八尾良太郎さん)で絵を担当しています。

絵本を手に、宇賀が「かわいいですよね!」と声を弾ませると、「物語の最後には『あいこちゃんのなんでなんで?』というコラムみたいなものがあって、『なんで冬になると寒くなるの?』『なんで冬になると雪が降るの?』とか、ちゃんとお勉強もできるような本になっていますね」と小山。

これに上村さんは、「そこはすごくこだわって作りました」とうなずきつつ、環境面についての言及も。

「全体的に見ると氷河が小さくなっているとか、雪の降り方が変わっているとすごく言われています。日本は日本海に囲まれていて、水蒸気が島の上に集まりやすい場所で、シベリアからの冷たい空気が流れてくるので、雪が降りやすい国らしいんですね。日本で雪が降らなくなったら、世界中で雪が降らなくなるんじゃないかと、そういう話が出てきているということも聞いています。

日本は冬になれば雪が降る場所があって、大雪で生活が困る方もいらっしゃいますし、そんなにポジティブな印象ばかりではないんですけど、世界中で見たときに雪が降ってくれる土地はそんなにあるわけじゃなくて。

雪が降るという意味では、すごく恵まれている場所なんだなというのは、絵本を作りながら私たちも学んでいきました。そういったことも知識として入れながら、みなさんにお伝えしていけるといいなと考えています」と、この絵本に込めた思いを語ります。


上村愛子さんが絵を手がけた絵本「ゆきゆきだいすき」(小学館)



宇賀が「絵本のなかにもあるように、冬には雪が降って、雪と一緒に子どもたちが遊べるような生活が守られていくといいですよね」とうなずくと、上村さんも「地球のバランスを考えても、人間が生きていくのがすごく大変な環境になっていくと思うので、雪が普通に降るという地球のバランスが守られていくといいなと思います」と望んでいました。

次回1月22日(日)の放送も、どうぞお楽しみに!

----------------------------------------------------
▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック!
聴取期限 2023年1月23日(月) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です⇒ 詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/

コンテンツ一覧

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.68 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.68

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.67 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.67

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.66 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.66

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.65 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」vol.65

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年9月 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年9月

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年8月 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年8月

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年7月 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年7月

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年6月 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年6月

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年5月 音声

日本郵便SUNDAY'S POST番外編「心のままに」2024年5月

復興に励む石川県輪島市から届いた生の声 小山薫堂「復興支援のためにもやっぱり行くことが大切ですね」 記事

復興に励む石川県輪島市から届いた生の声 小山薫堂「復興支援のためにもやっぱり行くことが大切ですね」

「富士山頂郵便局」で働く局員の“特権”とは?「日本一高いところにあるので空が綺麗」「邪魔するものがないので、すごく星が見えます」 記事

「富士山頂郵便局」で働く局員の“特権”とは?「日本一高いところにあるので空が綺麗」「邪魔するものがないので、すごく星が見えます」

人気小説「泣くな研修医」中山祐次郎“世界の不公平”に衝撃を受け進路を決めることに「医者になって現地に訪れて傷ついた人を救いたいと…」 記事

人気小説「泣くな研修医」中山祐次郎“世界の不公平”に衝撃を受け進路を決めることに「医者になって現地に訪れて傷ついた人を救いたいと…」

食品サンプルを作って93年 老舗イワサキ・ビーアイの“食品サンプル”を前に、小山薫堂&宇賀なつみ「お腹が空いてきますね(笑)」 記事

食品サンプルを作って93年 老舗イワサキ・ビーアイの“食品サンプル”を前に、小山薫堂&宇賀なつみ「お腹が空いてきますね(笑)」

春休み、卒業旅行、GW…「地球の歩き方」前編集長・宮田崇がおすすめする“今年中に行くべき場所”とは? 記事

春休み、卒業旅行、GW…「地球の歩き方」前編集長・宮田崇がおすすめする“今年中に行くべき場所”とは?

「相場は大体3ケタです」切手の博物館 学芸員・田辺龍太が所有する一番自慢の切手とは? 記事

「相場は大体3ケタです」切手の博物館 学芸員・田辺龍太が所有する一番自慢の切手とは?

宇賀なつみ「本当にいりますかね…?」本音をポツリ…ラジオ番組「SUNDAY’S POST」独自企画で“手編みマフラー”をプレゼント? 記事

宇賀なつみ「本当にいりますかね…?」本音をポツリ…ラジオ番組「SUNDAY’S POST」独自企画で“手編みマフラー”をプレゼント?

モンブラン用、グラタン用、ハーゲンダッツ用…スプーン作家・宮薗なつみ“ものづくり”へのこだわり「自分自身も楽しく作るということを大切に」 記事

モンブラン用、グラタン用、ハーゲンダッツ用…スプーン作家・宮薗なつみ“ものづくり”へのこだわり「自分自身も楽しく作るということを大切に」

詩人・谷川俊太郎さんを偲んで…小山薫堂も驚いた詩との向き合い方 谷川「お金に換わらない詩なんてリアリティがない」 記事

詩人・谷川俊太郎さんを偲んで…小山薫堂も驚いた詩との向き合い方 谷川「お金に換わらない詩なんてリアリティがない」