結婚して子どもがいるけどバイセクシュアル…悩む相談者に江原啓之が届けた言葉は?

スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。人生に前向きになる力を与えてくれる“ことば”を大切にしている江原が、現代社会でさまざまな物事に直面している人たちに温かいメッセージを届けます。

1月29日(日)の放送では「性的マイノリティ」に関するリスナーの皆さまからのメールを紹介。江原がスピリチュアルの観点から見た考え方やアドバイスをお届けしました。

江原啓之



<リスナーからの相談>
生きていく上でどうにもならない悩みがあります。私は結婚をしていて子どもが2人います。家庭も円満で何不自由なく生きています。ただ、私は男性に興味があるバイセクシャルです。普段の私と心の私がかけ離れており苦しくなります。妻のことを愛していますが、男性にしか満たされない部分もあり苦しいです。

スピリチュアルの観点から私のような同性愛者やトランスジェンダーが生きていく意味を教えてください。誰にも悩みを打ち明けられず、家族のなかでも孤独です。もちろん腹を割って話せる友達もいません。スピリチュアルの観点から、私たちが存在する意味をご教示いただければ幸いです(男性 40代前半 会社員)

<江原からのアドバイス>

奥迫協子、江原啓之



江原:かなり複雑ですよね。確かに、誰にも打ち明けられないという気持ちもよく分かります。こういう悩みがあると、よく講演会で言うのですが、世の中で男女を分けるのは体のつくりだけなんですよね。魂は関係ないんです。生まれ変わったり、あの世に行ったら肉体がないわけでしょ?

要するに、この世で私たち男女というのは、一種の“着ぐるみ”を(男女の)どちらを着るかということなんです。女性でもすごく男性っぽい人もいるし、男性でもすごく女性的な人もいて、いろんな人がいる。

奥迫:いろんな人がいて、それで成り立っているんですものね。

江原:要するに全部、“カリキュラム”によるものなんです。生まれてくるときに、どういったカリキュラムなのか、どういう着ぐるみを着るのか? とか。ある人は黒い肌にしようとか、白い肌にしようとか、黄色が良いかなとか。国やいろんなことを分けるんです。

それでいて、男性の体がいいかな? 女性の体がいいかな? とかいうのも、全部カリキュラムに合わせて決めて着ぐるみを着るんです。もともと女性のような心を持っていて、今回は男性の着ぐるみを着よう、という人もいれば、逆もあるわけで。

そこに何の学びがあるのか? っていうと簡単なことなんですよ。確かにこの世には、男性ならば男性を演じる人がそのまま(“男性の着ぐるみ”を)着たほうが楽ですよね。女性も同様に。あえて、楽じゃないことを選ぶと、どんな問題が出てくるかというと、まずは偏見・差別がありますよね。今の時代はだいぶなくなりましたよね?

奥迫:そうですね。

江原:歴史学者の方から話を聞きましたが、日本だって江戸時代とかそれ以前は、あまり関係なかったんです。明治以降なんですよね。いろんな学者さんの意見もあると思いますが、どうして「男は」「女は」ってなったかと言うと戦争です。要するに、何でもいいようになってしまうと、戦力として使えなくなってしまうから。

奥迫:そういうことがあったんですか。

江原:そういう一面もある。だから逆に言うと、「LGBTQ」とか言っている時代は、平和でいい時代なんですよ。これが、「男が!」「女が!」ってやり出すと、ちょっと嫌な風が吹いてくる感じもあるんですけどね。

だからそういった意味で偏見・差別があって、こうやって相談者さんみたいに苦しむ。「自分はすごくつらい」と思うかもしれないけれど、不幸の三原則「自己憐憫・責任転嫁・依存心」から逃げちゃダメなんですよね。

差別を受けそうな人や、(今回のような相談を)人に言えないような人は、他人にも優しくなるはずなの。人の立場とか、人それぞれいろんな立場があることを、まず理解することができますよね。

それと、もう1つ。“本当の愛”を理解すること。世の中の人たちは、“愛”に対して本当に真摯に向かっているのだろうか? 相談者さんのことだけで申し上げると、結婚されていてお子さんも2人いるわけでしょ。そうなると、お子さんがちゃんと成人するまでは、その役をしなくちゃダメですよね。だって、自分でその道を選んだんだから。だから、その責任がある。

でなければ結婚しなければ良かったんだから。そこはちょっと厳しく言いますが、優柔不断なところがあって計画性がないんですよね。奥さん、子どもさんに申し訳ない。今、お子さんがいくつか知らないけど、きちんと成人しているなら、あとはあなたがどういうふうにしたいか。正直に生きたいかどうか。

一番いけないのは、ズルく生きるのだけは、いけないかもしれないね。お子さんが成人するまでは、私は(バイセクシャルだということを)言わないほうがいいと思う。「嘘も方便」というのは、相手を思っての嘘なんですよ。何でもかんでもオープンにすればいいと思ったら大間違い。オープンにすることが、かえって相手の重みになることだってありますよね? 特に女性とか。

余談なんだけど、よく多い相談は「実は、前の彼のときにおろした子がいます。それを今の彼に言ったほうがいいでしょうか?」と。いやいや、言わないことですよ。言っても相手が重くなるだけ。自分の心のなかで一生懸命、供養すればいい。言うことで、“自分が楽になりたい”っていう裏があったりする。でも、それは小我。嘘も方便っていうのは、大我でなければダメ。

だから相談者さんは気の毒だけど、自分で選んだ道だから、自分でその十字架を背負わなければ(ならない)。それで、ちょっと言葉は悪いけど、落し前をつけたうえで、その後、歳をとったらどうするかを考える。奥さんに打ち明けるとか、自分の自由な道を選ぶのか、どうするのか? っていうことを。その裏にズルさがあってはならない。だって本当の愛を見つけるために今の状況を選んだんだもん。

言葉は悪いけど、歳をとると、男女の差ってないですよね? よく、お年寄りで、おじいちゃんかな? おばあちゃんかな?(ってわからない人がいる)ごめんなさい、本当に(笑)! 性を超越してね。そのときに、どうやって良い歳をとれるかのほうが大切。今、(相談者さんは)男性にしか満たされない部分もあるかもしれないけど、いずれそれを越えますからね。

奥迫:そうですね。性を超越して本当の愛を知る。

江原:そう。それが大切かなと思います。

●江原啓之 今夜の格言
「男女に“性別”はありません。あるのは“カリキュラム”だけです」

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<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25
エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/

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