「BOTANIST」「SALONIA」などを展開…I-ne代表取締役社長・大西洋平が考える“ヒット商品を作り続ける秘訣”とは?

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。1月28日(土)の放送は、株式会社I-ne(アイエヌイー)代表取締役社長の大西洋平(おおにし・ようへい)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)大西洋平さん、笹川友里


1982年生まれ、兵庫県出身の大西さんは、2005年・立命館大学在学中にアパレルモバイル通販事業の個人事業主として起業。そして、ビューティーブランドのモバイル通販事業で2007年に株式会社I-neとして法人を設立。2020年9月25日に、東証マザーズへ上場しました。

◆ヒットの裏に“綿密なデジタル戦略”

I-neは、累計販売数 (※1)1.5億を突破したボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST」や発売から1年でシリーズ別売上シェアにおいて国内で1位 (※2)を獲得したシャンプー・トリートメントを擁する「YOLU(ヨル)」などを展開。また、運営するヘアケアブランドの合計販売金額においては、国内ドラッグストア市場シェア2位 (※3)を 誇ります。

(※1)BOTANIST 全カテゴリの累計販売数(2015年1月~2022年11月16日現在)
(※2)ドラッグストア市場のシャンプー・リンスカテゴリーにおける商品シリーズ別の2022年10月ならびに11月の販売金額より (I-ne調べ)
(※3)ドラッグストア市場におけるシャンプー・リンスカテゴリー販売金額より (I-ne調べ)

この業績について、大西さんは、「創業時からほぼ100%デジタルマーケティングで成長してきました。また、大手さんと同じやり方で僕たちがやっても勝てないだろうという思いがもちろんありましたし、創業からデジタルマーケティングをメインにやってきたことで、(その分野が)得意になってきていたので、そこで勝負してきました」と振り返ります。

デジタルマーケティングで打ち出しているメーカーは、国内外で数多くあるなかで、I-neのブランド「BOTANIST」やミニマル美容家電ブランド「SALONIA(サロニア)」が多くの支持を集めた要因の1つとして挙げたのは“SNSマーケティング”です。

「BOTANIST」をローンチした2015年は、日本でInstagramが流行りだした頃で、「僕たちは海外のトレンドをずっとキャッチしていたので、海外ブランドがInstagramでガンガン(商品を)打ち出して大きくなっていたのを見ていました。そこで“絶対にInstagramを活用して運用していこう!”と決めて、そこから設計して商品を作りました」と大西さん。

その戦略の1つとして、商品に用いる容器やパッケージデザインにしても「“Instagramで紹介したくなるもの”ということをものすごく意識して、逆算してデザインしました」と振り返ります。

一方で、“一度ヒットしても、モノが良くてリピート率が良くないとヒットし続けられない”との思いから、「BOTANIST」の中身もはじめからこだわって作ったそうで、「『BOTANIST』を作っている工場は、サロン向け高級シャンプーを作っている 業界では有名なOEM様と一緒に共同開発しました。そのため、プロの専門の方からも(品質を)すごく褒めていただいている」と胸を張ります。

◆ユーザーの心をつかみ、リピートされ続ける理由

商品をヒットさせるうえで、「いい商品を作る」というのは大前提としてありつつ、I-neでは創業時からモバイル通販をやってきた経験から「インターネット通販だと、商品をリリースした後に『もうちょっとこうしてほしい』など、お客さまからの良い声も悪い声もレビューでダイレクトに届くので、そこをしっかり吸い上げて、商品のPDCA(Plan・計画→Do・実行→Check・評価→Action・改善のサイクル)をかけています。はじめから最高の商品をご用意していますが、そこからお客さまと一緒に、商品をより良い物に育てていくことを同時におこなっています」と力を込めます。

そして、「お客さまに喜んでいただけるものをイメージしながら、しっかり商品を作り、僕たちの得意媒体であるインターネットで、お客さまに伝えたい内容をしっかりお伝えする。そうしたことを愚直にやり続けているだけ」とヒットの秘訣を語りました。

◆I-neの人材育成プランとは?

I-neが生み出す商品のヒットの裏には、人材の確保も欠かせない要素の1つで、「採用と育成の両方に力を入れている」と大西さん。人材の教育・育成プランもしっかり作り込んでおり、「新卒で入った何も知らない状態からゴールまでを10段階ぐらいに分けて、ゼロ段階から第1段階に行くために、必要なスキルを勉強しないと次のステップに進めないなど、かなり細かく段階を踏んでやっていくので、成長実感が湧きやすいはず」と解説。

また、マーケティングなどスキルを評価・数値化しにくいものに関しても「自分たちで言語化して(明確に)仕組み化することを徹底しています」と、人材を教育・育成・評価するための工夫についても語ってくれました。

次回2月4日(土)の放送は、中高校生向けIT・プログラミング教育サービスを展開するライフイズテック株式会社代表取締役CEOの水野雄介さんをゲストに迎えてお届けします。提供しているサービスの話や未来の教育について、貴重な話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2023年2月5日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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