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スピアフィッシングとは、1本のモリを持ち、魚をしとめる手法。
そのスピアフィッシングで、小坂さんはイソマグロを狙っています。
2020年には、184cm, 63kgのイソマグロを突くことに成功し、
日本人としては歴史上初となる『スピア・フィッシングの世界記録』を樹立されていますが...
ご自身の持つ世界記録を更新され、現在の記録は、189cm/86.1キロ!
「記録がすごいんじゃないですよ。
魚と、それを育んだ海がすごいんで...僕は最後にモリを打つだけです。」
そんな小坂さんは、秋田県のご出身。
実は、泳ぐことが苦手で、
幼少期はスイミングスクールに通うも上達せず...25mも泳げなかったそう。
その後、幼少期からあった海や深海魚への興味から、東京海洋大学に進学。
大学では、フリーダイビングのサークルに加入されました。
「2年くらいは、全然上達しませんでした。
水中での息止めも、同級生の半分くらいとかだったんですけど....
ある時、周りの友達と自分の違いは何かと向き合ったら、
それで潜れるようになっていきました。
僕の場合は、恐怖心のコントロールするのが1番大きくて、今でも潜るのは怖いです。
マグロがいるのは、海底の見えない場所で、サメもたくさんいるので
緊張して心拍数が上がってしまいます。」
スピアフィッシングでマグロを捕ろう、と思ったのも大学時代。
大きなイソマグロを獲った1名の男性の写真をみて驚き、
カンパチなど小さい魚ではなく、いつかイソマグロを…と思うようになったとか。
”素潜りの聖地”呼ばれる、ギリシャにも足を運び、素潜りの修行をしにいったことも。
「マグロと本当に向き合ってモリを打つ直前って、本当コンマ数秒だと思うんですけど
その瞬間は、マグロと命の駆け引きをして、生きていると感じられます。」
現在は、年間250日~300日ほど海の近くでの生活を送っている小坂さん。
海の怖さや力の強さを、日頃から身を持って感じている、とのこと。
「潮流、風、波のすごさを日々感じます。
大したことのない潮の流れでも、前に進めなくなって、身体を持っていかれます。
海は、人間の力が及ぶようなものではない、と、強く感じます。
うまく付き合うには、海を恐る気持ちを正しく持って、
忘れないで生きていくべきだと自分自身も思っています。
また、マグロを獲る中で、海底ゴミを見たり、ロープに引っかかったクジラを見たりします。
でも、そんな漂流のゴミに、魚の赤ちゃんがたかって隠れたりしていて…
うまく言葉にできないですけど、人の存在を海でも感じることもあります。」
最後に、小坂さんに『元気の源』を伺うと、”情熱”と答えてくださいました。
「海への好奇心、情熱です。
海の中には、海のリズムがあって、それは人間の気づけない小さな変化なんです。
例えば、魚たちがコミュニケーション交わしてると感じることもあったりして、
そういう事をもっと、もっと知りたい、という気持ちがあって
その気持ちが自分の活力になっているかな、と思います。」
小坂さんが目標としているのは、100キロのイソマグロです!
プロスピアフィッシャーの小坂さんを追った
ドキュメンタリー映画『MISSON 100』のプロジェクトが進行中です。
小坂さんのプロジェクトに興味をお持ちになった方は、
さまざまな支援がありますので、まずは公式サイトをチェックしてみてください。
▼公式サイトはこちら
https://www.mission100film.com
2週にわたり、ありがとうございました!
M. 空に星が綺麗 / 斉藤和義