シシド・カフカさん、住吉美紀
住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生放送ラジオ番組「Blue Ocean」(毎週月曜~金曜9:00~11:00)。“プロフェッショナルの素顔に迫る”をテーマに、各界で活躍されている素敵な方々をゲストに迎えて話を伺うコーナー「Blue Ocean Professional supported by あきゅらいず」。
2月6日(月)のゲストは、ドラマーでボーカリスト、女優としてマルチに活躍するシシド・カフカさん。今回の放送では、自身が主宰するリズム・イベント「el tempo(エル・テンポ)」の活動や、大好きなケーキづくりについて語ってくれました。
シシド・カフカさん
メキシコ生まれのシシドさん。ドラムボーカルのスタイルで、2012年にシングル「愛する覚悟」でCDデビュー。2017年にNHK連続テレビ小説「ひよっこ」に出演し、役者としても注目を集めます。2018年のアルゼンチン留学でハンド・サインを学び、同年より100種類以上のハンド・サインを出しながら即興演奏でリズムを奏でてセッションするリズム・イベント「el tempo」をディレクション。また、「東京2020パラリンピック」閉会式に出演したことでも話題となりました。
シシド・カフカさん
◆“魔法にかけられたような時間”を過ごしたアルゼンチン留学
住吉:パラリンピックの閉会式から1年半が経ちましたね。カフカさん率いる「el tempo」が登場して大きな話題となりました。閉会式でのパフォーマンスは、初めて体験するような感じで面白かったです。
100種類以上のハンド・サインを出しながら、(10名を超える奏者による)即興演奏をするリズム・イベントが「el tempo」です。2018年、コロナ禍の前からスタートされているんですね。始めたきっかけは、アルゼンチン・ブエノスアイレス発祥の演奏法との出会いだったとお聞きしました。
シシド:そうですね。仕事で(アルゼンチンに)行ったときに開催されているイベントを観たら、ハンド・サインを使っているバンドのライブがあったんです。何が起こっているのかわからなかったのですが、魔法にかけられたような時間を過ごしたんです。
その空間もすごく良かったんですよね。みんながお酒を飲みながら、友人と語らいながら、踊りながら……っていうのがすごく魅力的に映って、「これを日本でやりたい!」と思ったのが最初のきっかけです。それで、2018年に単身でブエノスアイレスへ留学しました。
アルゼンチンではハンド・サインが1つの文化になっているので、(当たり前のように)教える学校があるんです。そこに2ヵ月間通ってハンド・サインを学んだら「こういう仕組みだったんだ」「こんなふうに新しい音楽が作れる遊びなんだ」と気付いて、その魅力にどんどんハマっていきました。そして「el tempo」というバンドを日本で作って、主宰をしてイベントをおこなっています。
住吉:学校があるくらい(ハンド・サインの)システムが構築されているものなんですね。
シシド:音楽を作るだけではなく、精神科の先生が学びに来たりするんです。体を使って1つのルールに基づいて、みんなで遊ぶシステムがいろんな方面で注目されているんです。
住吉:ハンド・サインを通した音楽が?
シシド:はい。楽器ができなくても「わ~!」と叫ぶだけでもよかったり、手拍子でも参加できたりします。すごく多様性があるんですよ。
住吉:英語の“ハンド・サイン”には手話も入りますが、手話の仕組みとは全然違うのでしょうか?
シシド:違うものではあるのですが、会話ができるぐらい細かい意味を持っているものもあります。
住吉:バンドをやっているときは、手で指示を出しているんですよね?
シシド:はい。今日の気分でリズムを出してもらって、「そのフレーズが面白いからループして」「あなたはそれにユニゾン(※)してよ」みたいなことを、その場でどんどん考えてクリエイトしていきます。
(※ユニゾン……同じ高さの音や旋律を、複数の声や楽器で奏でること)
住吉:そういった言葉がハンド・サインで表現できるということですね。
シシド:しかも、演者はそのサインを断ることもできるんですよ(笑)。
住吉:ええ~!? 面白い。
シシド:「じゃあ、これはどう?」みたいな会話をしながら音楽を作っていきます。
住吉:譜面や決まったメロディー、コード進行とか何もない?
シシド:一切ないです。決まっているのはハンド・サインの意味だけっていう(笑)。その場で作っていく音楽ですね。
アルゼンチン留学中のシシドさん
◆“正確さ”が求められるケーキづくりが好き!?
住吉:このコーナーでは「プロフェッショナルの素顔に迫る」をテーマにしています。意外な一面があるそうですね?
シシド:そんなに大したものではないのですが、意外だと言われるのは「ケーキを焼くこと」ですかね。
住吉:意外です。しかも、お料理よりケーキを焼くほうが得意なんですよね?
シシド:はい。きっちり、かっちり全部が決まっていて、その通りに作れば必ずケーキを焼けることが、私にはちょうど良かったんです。
住吉:理数系っぽいですよね。ドラムを叩きながら歌ったり、「el tempo」の指揮もされていますし。
シシド:答えが1つに決まっているほうが、気持ち的に楽だったりします。
住吉:どういうケーキが得意ですか?
シシド:“しっかり焼くケーキ”が好きですね。上にクリームを塗ったり、冷やして固めたりするケーキではなくて、焼いて固めるものが好きです。
住吉:アップルパイとか?
シシド:そうですね。あとはレモンタルトとか、ベイクドチーズケーキとか、しっかり焼くものが好きです。
住吉:おいしそう!
◆定期ライブを隔月で開催!
住吉:「el tempo」のライブが2月10日(金)に東京・渋谷の「duo MUSIC EXCHANGE」であります。こちらは定期開催のライブでしょうか?
シシド:はい。去年の6月から2ヵ月に1度、ライブを開催しています。というのも、アルゼンチンのブエノスアイレスでは週に1度、ライブをおこなっているんです。そういうところに行って音楽を聴いて、お酒を飲んでご飯を食べるのがいいんですよね。
住吉:生活の一部になっているんですね。毎回、ライブのテーマは決まっていない?
シシド:そうですね。“何が起こるんでしょう?”って感じです(笑)。
住吉:楽しいですね! コロナ禍も変わってきて、みなさんライブ会場に足を運ぶことで(さまざまなことを)再発見されていると思います。これこそ、体感したほうがいい音楽ですよね。
シシド:体で聴く音楽だと思っているので、ぜひ体感していただきたいと思います。
「el temp」のステージ
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聴取期限 2023年2月14日(火)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時:毎週月~金曜9:00~11:00
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト:
http://www.tfm.co.jp/bo/
特設サイト:
https://www.tfm.co.jp/bo/aky/