江原啓之「今や霊界では浄化されていますし…」“怨霊”とされる人物に縁のある神社へのお参りに悩む相談者にアドバイス

スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。人生に前向きになる力を与えてくれる“ことば”を大切にしている江原が、現代社会でさまざまな物事に直面している人たちに温かいメッセージを届けます。

今回の放送では、リスナーのみなさんからお寄せいただいた「神社」「氏神様」に関するメッセージを紹介。江原がアドバイスを送りました。

江原啓之



<リスナーからの相談>
よく、「氏神様には日頃から顔を出しに行くと良い」と聞きますが、私の近所の神社は“怨霊”とされている人に縁のある神社のため、少し怖く感じてしまいます。そうしたことは気にしなくても大丈夫なのでしょうか?

<江原からのアドバイス>
江原:まず基本的なところからみなさまにお伝えしなきゃいけないと思うんです。氏神様とは、自分自身の信奉している神社、っていうような言い方をするんです。ですから本来、一番行かなきゃいけないのは、氏神様なんです。

氏神様というのは、自分が住んでいる土地の神様。それとは別に、産土の神様っていうのもあるんですね。「産土神(さんどしん)」って書くんだけど、昔は氏神様・産土の神様は一緒だったんです。なぜかというと、昔の人っていうのは(土地を)動かないんですよ。産まれてから亡くなるまで、ずっとそこの土地にいるから。現代では、産まれた場所、現在住んでいる所……と移り住んでいる方も多いと思います。ということは、氏神様は引っ越すごとに変わるんです。“役所”と同じと思えばわかりやすいです。

奥迫:引っ越ししたら役所に手続きに行きますもんね。

江原:そう。ただし、新たに開拓された土地の場合、そこにお宮がないことがあるんです。

奥迫:新興住宅地とか埋立地とかですね。

江原:そういうことです。そういった場合には「その都道府県の神社庁に聞きなさい」って、私はよく言っています。住所を伝えれば「お宅の氏神様はここですよ」と、だいたい教えてくれる。だから(自分の家と)道を隔てたところにお宮があっても、(自宅とお宮の住所が異なると)そこは自分の氏神様とは違うこともある。

奥迫:そうなんですよね。私もそのパターンがありました。(氏神様が決まるのは自宅から)近いだけではないんですよね?

江原:そうなんですよね。「ここからここまで」って、ちゃんと決められているんです。だから、神社庁に聞けばわかるので、まずはご自身で調べるのが筋です。今の時代、「筋」「道」「義理」などがなくなってしまっているので。自分の住んでいる所のお宮にお参りもせず、自分の利得だけで「私はこの神社が好きだから」と言って、そこだけにお参りに行くのはいかがなものでしょう?

順番としては、まず「氏神様」。お正月になると、みんなお清めとかに行ったりするじゃないですか。けっこうですよ。ただ、まず自分の住んでいる所の氏神様にお参りをすること。それから、大きい所に行くと良いんですね。それをしていれば、このように悩むことがない。

奥迫:そうですよね。自分が住まわせていただいている所に、感謝を込めてご挨拶に伺うということですね。

江原:そうです。あとは、自分の信奉する神社さんに行けなかったならば、「遥拝(ようはい)」をすればいい。「遥拝」とは、遥か(はるか)に隔たった所から拝むこと。自分の氏神様から、「自分が信奉する神様にお伝えください」と拝めばいい。例えば故郷の神様でもいいです。「氏神様に行けません。こんな時代で故郷に帰れないので、故郷の産土の神様にお伝えください」と。

奥迫:なるほど!

江原:わかりやすいでしょう? そうしたら日本全国、どこの神様にもお願いできますから。こういうのは、神道で「持ち分け」と言います。日本の神様は八百万(やおよろず)の神。みんなで手分けして、担当を持ち分ける。それでいろいろとしてくれることがあるんですよ。

奥迫:手分けをしてみんなで分担して、守ってくださるという。

江原:そう。それと、この相談者さんは、「私の近所の神社は怨霊とされている人に所縁のある神社」と言っていますが、(そうした神社は)あるんですよね。日本神道において、“神の定義”というものがあります。神というのは、日本神道においては「畏(おそ)れ多く畏(かしこ)きもの」。つまり哲学的な善悪というよりも、「すごい!」っていうものは、みんな神様なんです。

「禍津神(まがつかみ)」(※日本神話に登場する災の神。穢れ(けがれ)から生まれたとされる厄災の神)ってあるでしょう? 悪いものも神様なんです。ルパン三世みたいなすごい泥棒も神様になっちゃうんです。例えば、協子さんは神話だとしたら「すごい美肌!」「美肌神!」とか言われて、“美肌の神様”になっちゃうんです。日本では、そういうことなんです。

例えば、(“日本三大怨霊”(菅原道真、平将門、崇徳天皇)として挙げられる)“天神さま”の菅原道真公(を祀る太宰府天満宮)もそうです。神田明神も平将門を祀っている。そうやって、怨霊鎮めの所もあるんですよ。そうはいっても、菅原道真公も才能あふれる素晴らしい人だったわけじゃないですか。だから、その人の素晴らしいところにあやかろうと、お宮というのはできているんです。

平将門と聞くとみんな恐れるけれど、それだけのすごい力があった方。それにあやかる。当時は、怨霊を鎮めるために「こんな優れた人に、なんてひどいことをしちゃったんだろう……」と、お詫びの気持ちを込めてお宮を造っていたりするんです。近代になると、東郷平八郎の東郷神社など、偉業を称えてお宮にしている場所があります。(そうした人の魂は)今や霊界では浄化されていますし、あやかるという気持ちが大事だから恐れる必要はなく、みんなでありがたいなって気持ちを込めて行ってほしいなと思います。

<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25
エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/

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