藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。2月25日(土)の放送では、藤木が千葉ロッテマリーンズのキャンプ地である石垣島を訪れ、松川虎生(まつかわ・こう)捕手にインタビュー取材した模様をお届けしました。
(左から)松川虎生選手、藤木直人
松川選手は、2003年生まれ、大阪府出身の19歳。高校時代は春のセンバツで甲子園に出場。2021年のドラフト会議で、千葉ロッテマリーンズから1位指名されて入団。元気あふれるプレーを信条に、昨シーズンは開幕戦からキャッチャーとしてマスクを被り、2022年4月10日(日)には、佐々木朗希(ささき・ろうき)投手とバッテリーを組み完全試合を達成。「プロ野球における完全試合を達成したピッチャーとキャッチャーの最年少記録」としてギネスブックにも認定されました。
◆ルーキーイヤーに開幕スタメン出場
藤木:去年は高卒ドラフト1位での一軍キャンプでしたが、去年のキャンプと比べていかがですか?
松川:去年は、どういう動きをしたら良いのか分からないなかで“なんとか自己アピールしたい”と思って、毎日必死にやっていたなと思います。
藤木:プロの選手たちに囲まれて、今までとは違うものを感じていましたか?
松川:テレビ越しに観ていたすごい選手たちとプレーするので、本当に緊張しますし、ちょっとのミスで(勝負が)左右されるんだなとすごく感じました。
取り組む姿勢など、すべてのことに関して本当にすごいと思いましたし、今もそうですけど、一瞬一瞬をすごく大切にしてやっているんだなと感じています。
藤木:(昨シーズンは)開幕戦でマスクを被ることになりましたが、このことはいつ頃に聞いたのですか?
松川:開幕戦の前日だったと思います(苦笑)。監督とバッテリーコーチに「明日(スタメンで)いくぞ!」という感じで言われました。
藤木:“ひょっとしたら出られるかも?”みたいな予感はありましたか?
松川:開幕スタメンは自分のなかでも狙っていたので、本当に言われたときにはちょっとビックリしましたけど、うれしさもすごくありました。
藤木:プロとして初めての試合でもある開幕戦は、どんな心境でしたか?
松川:試合前はめちゃくちゃ緊張しましたけど、試合に入ると(チームメイトの)みなさんが「思いっきりやれよ!」と言ってくださったので、試合をやっていくなかで緊張感もほぐれて、本当に思いきりやれたと思います。その結果、良い形で開幕戦を勝利できたので、すごく良かったです。
藤木:松川選手は“新人らしくない”というか「十年選手だよ」なんてよく言われると思いますが(笑)、実際に緊張することはあまりないですか?
松川:いや、毎日緊張していますね。試合前は緊張しています(笑)。
藤木:それがあまり表に出ないんですかね?
松川:そうですね。自分の力をしっかり発揮するだけだと思うので。“やってやるぞ!”という気持ちは、すごく出ていると思います。
◆日本中が沸いた「完全試合」の裏側
藤木:日本中が大騒ぎになった佐々木朗希投手との完全試合。例えば、試合前に“完全試合になりそうだ”という手応えはあったのですか?
松川:(佐々木投手の)試合前のブルペンは、まったく良くなかったと思います。真っすぐ(ストレート)がシュート回転していたり、フォークの落ちるところがあまり良くなかったりしていて“今日は(調子が)あまり良くないな”と感じたので、シンプルに運んでいくことだけを考えて試合に入りました。
藤木:実際に試合に入ったら調子が上がったのか、それとも調子が良くないなかでも打ち取っていけたのか、どちらだったんでしょうか?
松川:バッターがバッターボックスにいるのといないのとでは、ピッチャーの投げ方もボールも(ブルペンで投げているときとは)違うと思うので、試合に入ってだんだん調子が良くなっていったんじゃないかと思います。
藤木:試合中に佐々木朗希選手と完全試合の話はしましたか?
松川:それはまったくしていないです。僕がいらんことを言って(うまくいかなくなると)嫌なので(笑)。
藤木:(松川選手は)今までにノーヒットノーランや完全試合を達成したことはありましたか?
松川:いえ、なかったです。初めてでした。
藤木:となると、やっぱり緊張しましたか?
松川:9回だけはすごく緊張しましたね。
藤木:(完全試合は)味方のエラーも許されないじゃないですか。そうなると、配球も変わってくるものなんですか?
松川:変わってくるとは思いますけど、途中でカーブを2球挟めたことが、後半にすごく活きたかなと思います。あのときは本当に“シンプルに”ということだけを考えてやっていたと思います。
藤木:佐々木朗希投手は「“打たれてもいい”と思って投げていたのが良かった」とおっしゃっていました。
松川:でも、本当は“打たれたくない”って思っていたと思いますよ(笑)。
藤木:投手の調子もあると思いますが、キャッチャーだと“リード面での調子の良し悪し”というのはありますか?
松川:特にキャッチャーとしての調子はないと思いますけど、“今日のピッチャーが、どのボールでストライクが取れるのか”という見極めが早くできると、(調子も)良くなっていくんじゃないかと思っています。
藤木:リードするときは、データ、バッターとの駆け引き、もしくは勘が働くのか……何に重きを置いていますか?
松川:毎試合、データをベースにミーティングはありますけど、その場に立ってやるのは僕たちだと思うので、そこでの雰囲気や空気を感じながら配球していたと思います。
藤木:練習を拝見していて、キャッチャーって、守備やバント処理、スローイングの練習もあったり、本当に大変だな、忙しそうだなと感じましたが、リード面の練習というのはあるんですか?
松川:リード面は、試合をこなしていくしかないと思います。野球に関しては、自分のプレイしたことに対する正解はあると思いますが、100%の答えはないと思っています。だから、失敗したり、毎日ビデオを見ながら(気づいたことを)ノートに書いたりして、しっかり次に活かしていくことが大事かなと思います。
次回3月4日(土)の放送も、松川選手のインタビューをお届けします。
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聴取期限 2023年3月5日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/beat/