「FIFA女子ワールドカップ」注目ポイントは“スペイン戦”!? なでしこジャパン元監督・佐々木則夫が解説!

スポーツジャーナリスト・中西哲生と横山ルリカがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「TOKYO TEPPAN FRIDAY supported by Ginza Sony Park」。2023年7月20日(木)から8月20日(日)にかけて開催される、FIFA女子ワールドカップ。その前哨戦として「MS&ADカップ2023」も予定されています。そこで「なでしこジャパン めざせ!世界No.1 supported by MS&AD インシュアランスグループ」のコーナーでは、注目の大会をより楽しむため、さまざまなサッカー関係者をゲストにお迎えしてお届け!

3月3日(金)の放送は、元・日本女子代表監督の佐々木則夫さんがゲストに登場。2011年のワールドカップを振り返るとともに、今季の大会の見どころを語りました。


(左から)横山ルリカ、佐々木則夫さん、中西哲生


1958年生まれ、山形県出身の佐々木さんは、明治大学、NTT関東サッカー部で選手・監督として活躍したのち、2006年に日本女子代表のコーチに就任し、翌年の2007年に監督に就任しました。そして、2011年にドイツで開催された女子ワールドカップ(以下:W杯)で、男女通じて初の世界一に導き、FIFA女子世界年間最優秀監督賞も受賞しています。

◆2011年のW杯を振り返って

2011年のW杯について、「当時の日本の強さはどこにあったのでしょうか?」と中西が質問すると、佐々木さんは「日本人女性の特徴が活かされたとともに、澤穂希選手を中心として、チームが非常にまとまっていたというのが一番の勝因だったと思います」と振り返ります。

これに対して、当時の優勝メンバーからもいろんな話を聞いてきた中西は、「選手のまとまりももちろんですが、選手たちが佐々木監督のことを本当に信頼していましたよね!」と称賛すると、「そんなに(自分に)オーラもないですし、そういう意味では、僕の要素としては、(選手と)フランクにコミュニケーションを取れる関係だった、というぐらいだと思います」と謙虚に語る佐々木さん。

また、東日本大震災直後の大会だったこともあり、「大変な震災があって、世の中が暗く元気のないなかで、選手たちが世界に出ていきました。皆さんからいろんな声をいただいたというのも、選手にとってパワーになったと思います」と話します。

◆2023年のW杯は「スペイン」がカギ

7月20日(木)から開催される今回のW杯は、オーストラリアとニュージーランドの共同開催で、日本代表はニュージーランドでグループステージの3試合を予定しています。男子の大会同様、出場する32カ国が4チームごとに8つのグループに別れて総当たり戦をおこない、上位2チームがトーナメント制のノックアウトステージに進出します。世界ランキング現在11位の日本はグループCで、第1戦を世界ランキング81位のザンビア、第2戦を37位のコスタリカ、そして第3戦を7位のスペインと戦います。

グループステージ突破のポイントについて、「3戦目のスペインとは、アンダー17・20の世界大会でも敗れていて、さらに、最近(敵地の)スペインで(A代表が)対戦したときも0-1で敗れ、全カテゴリーで敗れている状況です」とスペイン戦が要になると予想します。

また、以前は“強豪国”という印象の薄かったものの、「昨今は非常に強くなっている」と語り、「“スペインとどれだけ張り合えるか”というところが、その後の勝敗につながってくると思いますし、(勝利できれば)勢いに乗ってくるところもあると思います。もちろん2位以上は確保しながらも、ここがポイントになるのでは」と見解を示します。

◆誠実なプレーで勝利へ

続いて、現在のなでしこジャパンの戦術について、「池田太監督は、我々(の戦術)と同様に攻撃と守備に一体感があるようなサッカーを展開して、“意図的にボールを奪う”“意図的に攻撃する”というところから(戦術を)組み立てています」と佐々木さん。

先月にアメリカでおこなわれた「SheBelieves Cup」では、世界ランキング1位・アメリカや9位・ブラジルと対戦し、敗れはしたものの特にアメリカ戦では、シュート15本、ボールポゼッションも約6割という、これまでにない戦いを見せ「非常にチームがまとまってきていて、着々と力を付けてきています」と期待を寄せます。

また、以前よりも海外チームで活躍する選手も増えていますが、中西が「海外に行くことのメリットは何ですか?」を伺うと、佐々木さんは、「(海外で試合をすることで)物怖じしなくなる。また、普段から、あの(外国人選手の)スピードや体格のなかでやっているので、ミスをしても(引きずらずに)切り替えができます。WEリーグ(日本の女子プロサッカーリーグ)の選手は、ミスをすると萎縮してしまう傾向があるので、これから池田監督がもっと自信を持ってプレーできるように指導してくれると思います」と力を込めます。

最後に、横山が「初心者が注目すべきポイントを教えてください」と伺うと、佐々木さんは、「世界と比較すると、日本人選手は本当に小柄なんです。でも、小柄でもサッカーはできるんです。フィジカルはそんなに高くないですが、パスワークや連携連動は素晴らしいものを持っているので、そこを出し切って戦ってくれると思いますので、その辺りを細かく見ていただければ、さらに楽しめると思います。あと、(日本人選手は)ラフプレーをほとんどしません。誠実な姿勢でプレーする“なでしこらしさ”がしっかり出ますので、期待していてください」と話していました。

「柔よく剛を制す」を成功させることが、勝利へのカギだと断言する中西。ワールドカップ優勝監督の言葉に、ワールドカップ、そして「MS&ADカップ」への期待も膨らんだようです。

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<番組概要>
番組名:TOKYO TEPPAN FRIDAY
放送日時:毎週金曜15:00-17:00
パーソナリティ:中西哲生・横山ルリカ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/teppan/
特設サイト:https://audee.jp/program/show/300004876