「労働人口」減少下での人材確保…ヤンセンファーマが掲げる“サステナブルな働き方”とは?

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。3月4日(土)の放送は、前回に引き続き、ヤンセンファーマ株式会社 代表取締役社長の關口修平(せきぐち・しゅうへい)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)關口修平さん、笹川友里


◆自分らしく働くことができる環境を目指して

がん、免疫疾患、精神・神経疾患など、幅広い疾患の治療薬を開発・製造しているヤンセンファーマ株式会社。同社におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)化について、關口さんは「薬の候補となる標的を見つけ、治験を実施し、薬事承認につなげていくという一連の流れのなかにおいても、DXは生かされています。また、MR(Medical Representativesの略称/医薬情報担当者のこと)による医師への情報提供においても、いろいろな媒体やチャネルを通した活動が可能になりました。対面ももちろん大事ですが、複数のチャネルを通じ、よりパーソナライズ(一人ひとりに最適化)された情報提供活動が、今後さらに加速していくのではないかと考えています」と話します。

一方、ヤンセンファーマは昨年10月、治療と仕事の両立を図りながら自分らしく働くことができる社会の実現を目指す新プロジェクト「対話でつくろう サステナブル・ワークスタイリング」を発足しました。

「日本の人口が減少しており、労働人口も少なくなってきているなか、経営者目線で見ると(良い)人材をより確保しなければなりません。しかし病気になり、治療のために今までのような働き方ができなくなってくる、周りのサポートが必要になるなど、いろいろな形で働き方が変わっていく人もいます。それに対し、会社としてしっかり柔軟に対応することが、この先のヘルスケアのコミュニティとして大事になってくるのではないか」と説明します。

サステナブル・ワークスタイリングは、上司と部下の対話シミュレーションを通し、治療と仕事の両立支援における上司の姿勢や対話のあり方を学ぶものです。それは仕事における上司の影響力が大きいからだと、關口さんは話します。

「“会社が希望を実現してくれないから(退職して)次の会社に移る”という方がいますけど、“会社が”というのは“上長が”というのと一緒。つまり“上長が聞いてくれない”ということは“会社が聞いてくれない”ということになってしまう。治療と仕事の両立支援においても上司の果たす役割は大きい」と両立に向けた環境づくりへの思いを語ります。

◆今後、より求められる“サステナブル”な働き方

關口さんは、「仕事って、どちらかというとスプリント(短距離走)ではなくマラソン。大学を卒業して21歳ぐらいのときから(社会人生活を)スタートして、働くなかで家庭を築いたり、いろいろな経験を積みながら40代でピークに達し、その後、自分の働き方を見直して、いろいろなライフステージを経ながら、60代に向けて働き続けることになる」と例えます。

そして、「特に人口が減少傾向にあるなかで、(従業員)全員が持続して働くことができる環境づくりは、会社として大事ではないか」と思いを語ります。

常に短距離走のような働き方では「そのスピードをずっとは維持できない。(状況に応じて)スイッチのオン・オフを切り替えたり、休日にはエネルギーをチャージして過ごしたり、自分自身のケアをしながら、ときには周りの人のサポートにまわるなど、いろいろな形でサステナブルな働き方を模索することが大事」とも。

最後に、“少し先の医療の未来”について「まず、環境の変化が加速しているのは間違いない」と明言。そうしたなかで、「環境の変化についていくことが我々の仕事であり、それをサポートしてくれるのがテクノロジーや会社の組織力だと思います」と關口さんは力強く締め括りました。

次回3月11日(土)のゲストは、ファストドクター株式会社代表取締役 水野敬志(みずの・たかし)さんです。進化が進むメディテックの世界についてなど、貴重な話が聴けるかも!?

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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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