TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、DREAMS COME TRUE・中村正人さんと東貴博さん。ここでは、中村さんが吉田美和さんのことや今の音楽業界について熱く語りました。
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(左から)東貴博さん、中村正人さん
◆吉田の歌詩を伝える価値ってすごくあると思っているんだよね
東:DREAMS COME TRUEの活動って何年目ですか?
中村:今年の3月で35年目に入るかな。
東:ずっと曲を作り続けることって、本当にすごいと思います。
中村:でも、(曲の作り方も)変わってきたよ。今は、年に1~2曲ぐらいしか作らなくなったけど、昔は1年に1枚アルバムを出していたから、12、3曲は作っていたんだよ。
東:へえ! 作り方も変わるんですか?
中村:そうね。やっぱり、吉田(美和)がどんどん強くなるからね(笑)。
東:ハハハ(笑)。
中村:昔はそうでもなかったんだけど、今は吉田が俺の制作過程の一挙手一投足に何か言ってくるから作りづらいよ(笑)。
東:(笑)。お2人の関係性も面白いですよね。
中村:そうね、プライベートで一緒にいるわけじゃないし。ただ“音楽”という点では、いろんなことを乗り越えてきた“戦友”というか。
東:本当にそうですよね。それがファンにもつながっているじゃないですか。
中村:そうなんだよね。僕らがデビューする前からのファンの方もいらっしゃるのよ。
東:親子でライブに来られている方も多いですよね。
中村:今は親子3代でいらっしゃる方もいますよ!
東:すごい!
中村:今の大学生とか高校生はDREAMS COME TRUEという名前も知らない人が多いけど、むしろ、その世代に吉田の歌詩を伝える価値ってすごくあると思っているんだよね。
◆現在の音楽業界をどう見る?
中村:世の中が変わったなと思うよ。我々はCDとともに生きてきたけど、それがなくなっちゃったから。
東:そうですね! ずいぶん変わったなぁ。
中村:それに、今のアーティストはすごくタフだと思う。自分で曲とMVを作れて、ミックスも録音もできて、そして歌える。パソコン1つあれば、自分で全部できる。だから、すごく身軽。動画とか配信ですぐ(世界中に自分の曲を)アップできちゃうからね。
逆に言うと、どうやって音楽で食っていくのかなって。俺たちの時代は音楽家になるために、プロになることが最大の壁だったじゃない? “プロとして食べていくために……”みたいな。だけど今は“食うため”に音楽をやっている人がいないというか、“自分を表現したいから、楽しいからやっている”っていうのがすごく強い。
東:お笑いもそうですよ。俺が欽ちゃん(萩本欽一さん)からは「“自分がどうなりたいのか”で、やり方も違ってくるよ」って教わったんです。有名になりたいのか、金持ちになりたいのか、好きなことだけをやりたいのか。だけど今は、自分の好きな笑いを(思い通りに)表現できるじゃないですか。
中村:YouTubeとかTikTokでね。
東:だから、その流れに自分たちもついていくのがいいのか……。
中村:迷うよね。ただ彼らにしてみると“東さんは確固たる芸とポジションがあるんだから、こちらに寄せてくる必要はない”って思いますよ。
東:でも、興味はあるじゃないですか(笑)。
中村:興味もあるし、やらなきゃダメかなってね。
東:そういうギャップを感じますね。
中村:なんだか、気がついたら俺たちのところにエンターテインメント業界がなくなっちゃった感じ。彼ら(若者)のところに移っちゃってさ。
東:今はプロと素人の垣根がない感じがしますよね。
<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/speakeasy/