1998年、宮城県仙台市生まれ。子役タレントとして、地元:宮城で芸能活動をスタートされ、
2011年4月より、アイドルグループ『AKB48』に12期生 として加入されました。
AKB48に在籍されている時から、テレビドラマやミュージカルへ出演、
声優としてもアニメに挑戦され、2016年3月にAKB48を卒業。
現在は、舞台や映画を中心に、女優として活躍を続けていらっしゃいます。
この作品は、映画 『ハリー・ポッターと死の秘宝』から、19年後の物語。
おなじみのキャラクターたちが親となり、
その子供たちの世代のストーリーが描かれています。
この舞台は、東京公演はアジアとしては初、世界では7番目の上演となり、
第30回読売演劇大賞で、選考委員特別賞も受賞しました。
「私の役は…ちょっと詳しくは言えないのですが(笑)
ハリーの息子:アルバスと、マルフォイの息子:スコーピウスと一緒に
冒険を進めていくような感じです。
みなさんから、泣いて笑って楽しかったと言ってくださっていて、
毎回演じていても発見のある、奥深い作品になっています。」
昨年夏からスタートし、今年9月までチケットが発売されているロングラン公演です。
コロナ禍での公演が続き、公演中止など悔しい思いを続けてきたチームでもあります。
そして、岩田さんは、5月28日に公演から卒業を予定しています。
「昔は舞台中に共演者さんとご飯とか行けてましたけど、
今回は、本当にないですね!稽古から今でもずっと!それくらい、皆徹底しています。
でも、そういう時間を作らなくても、皆すごくずっと一緒にいて、家族みたいな存在です。
私はカウントダウンが始めっていますが、進化し続ける作品になっていますので
1回1回を大事にしながら、みなさんにまだまだ楽しんでいただけたらと思っています。」
東日本大地震から、12年。
当時12才だった岩田さんは、故郷:宮城県仙台市で被災されています。
3月11日は、12期生オーディションの3日ほど前。
1人で自宅で留守番をしていた時に、地震が起こりました。
「揺れが起こった瞬間は、
自分だけが揺れているんじゃないかと錯覚するほどの強い揺れでした。
隣のマンションの植木鉢とかが、ベランダから落ちるのを見て、『地震だ』と。
3月ですごく寒かったんですけど、急いで外に出ました。
壁に埋め込まれた消火器が飛び出てきて、気がついたら叫んでいました。
パニックだったんですけど、どこか冷静で、家の鍵をしめて階段で11階から1階まで降りました。
雪が降り始める中、電信柱とか傾いていて、余震もあって、どこも安全じゃないと思いました。
しばらくして、父が迎えにきてくれて合流したんですけど、母とは次の日まで会えませんでした。」
避難所に多くの人が押し寄せる中、岩田さんは、1日目はお父様を車中で過ごされました。
翌日からは、山の方に住んでいた、父方の祖父母の家に身を寄せ、1週間ほど生活をされていました。
「そんなことしているうちに、
AKB48のオーディションに行くのか行かないのか、という話になりました。
私としては、行けるわけないし、神様が中途半端な気持ちならやめなさいって言ってると感じて
諦めようとしていました。明日どう生きるか、という状況でしたから。
でも、AKBって当時みんな大好きで、”グループに入れたら、何か東北に貢献できるんじゃないか”って
母に言われて、オーディションに参加することを決心しました。
なので、避難したその足でオーディションのために上京してきました。非現実的すぎますよね。
あの1日で、多くの人の人生が大きく変わってしまいました。
私にとっては辛い記憶だし、今でも昨日のことのように思います。
でも、あの震災がなかったら、今の自分はいなかった、とも思います。」
AKB48に加入し、5年間のグループ活動の中で
被災地訪問などを通じて、東北とつながり続けてこられました。
その繋がりがあったからこそ頑張れた、と、岩田さんは振り返ります。
「どんな時も、故郷の人たちの顔を思い出したし、それが私のへ元気の源でした。
AKBを卒業してからも、女優業をしながら、写真を撮りに帰ったり
ずっと隣に東北がいてくれています。これからも変わらず恩返しをしたいし、
東北魂をこれからも胸に置いて、頑張っていきたいと思っています。」
来週も、岩田さんにお話を伺います!
M. 桜の木になろう / AKB48