第391回 仲本千津さん①

今週からのゲストは、RICCI EVERYDAY代表取締役COO:仲本千津さん。

https://twitter.com/chizunakamoto
https://www.instagram.com/riccieveryday/

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仲本さんは、1984年静岡県生まれ。
早稲田大学法学部卒業後、一橋大学大学院を修了。
その後、大手銀行で法人営業を担当。退職後には国際農業NGOに参加され、ウガンダ共和国に駐在。

そして、2015年にアフリカンプリントを取り扱うブランド『RICCI EVERYDAY』を創業され
事業を通して、現地の女性支援をされています。

ウガンダ共和国は、アフリカ大陸の真ん中よりも少し東側の内陸部に位置する国。
広さは、およそ日本の本州と同じほど。
赤道直下ですが標高が高いため、カラッとしている年中心地よい気候の場所です。

そんなウガンダ発のブランドが『RICCI EVERYDAY』です。
『RICCI EVERYDAY』では、大胆な色使いでカラフル、

また、目を引く不思議なモチーフのアフリカンプリントと呼ばれる生地を使用しています。

カラフルといっても、色のトーンは落ち着いていて、
日本でも受け入れられやすい色使いです。

「生地の魅力もですが、ブランドを立ち上げたきっかけは、

 現地でNGOの仕事で通じて、出会った女性たちの生きづらさを知ったことです。
 現地の女性はパワフルで、畑仕事や家事・育児を全部やってるんです。
 残念ながら、農村部では特に、男性はそうではなんですが…。

 さらに、都市部では大学を卒業しても、まともな仕事がない。
 能力、技術、やる気があるけれど、教育を受けてない。コネクションがない。という理由で
 雇用の機会を得られないという多くの方々に、

 『自分のありたい姿を追及できる機会』を提供できたらいいな、とスタートしました。」

デザインや縫製は、全く苦手だという仲本さんですが、
"人とは違うものを"という強い気持ちで、現地の技術を持った女性たちに依頼をして
ブランドをスタートさせています。

500以上の種類があるアフリカンプリントですが、
販売店でも1ヶ月で多くの生地が入れ替わっていくそうで、
流行や季節感、世間の今に敏感な土地であることがわかります。

「柄で面白いなって思ったのが、2020年にロックダウンがあって

 布が売られているガーナでも同じようにロックダウンになったので
 ”LOCK” "CLOSE" にかけた、鍵のマークがたくさん出たこともありました。
 その時に政治に関する報道が多いと、大統領の顔がプリントされたり…
 世相をうまく反映したデザインも生み出されます。
 ただ、流行り廃りがわからないくらい、毎月新しい生地が出ています。」

本日スタジオにお持ちいただいたのは、複数の生地が組み合わさったデザイン。
このショルダーバッグは、

全て他の商品での製造過程で出た "端切れ"を組み合わせています。

「本来捨てちゃうんですけど、可愛いし、もったいなくて…
 なので、いつか何かに、と思って端切れを捨てずにためていたので、

 この端切れのバッグを打ち出そうと思いました。
 『GIFT from TRASH』という、”ゴミになるようなものから、ギフトを という試みとして

 ”コレクションとしてスタートさせました。」

先進国から流れてくる古着のデニムなども使用しています。
こうした古着は、本来の目的として使われることも多い中、
ローカルマーケットまで流れ、安値で販売されることも。
そのため、現地での縫製業が壊滅的になってしまっているという現状もあります。

▼ 『GIFT from TRASH』のアイテムはこちら
https://www.riccieveryday.com/collections/gift-from-trash

「古着も、もちろん買われるものもありますけど、

 大部分も売れ残ってしまって、埋め立てのゴミとして残ってしまっています。
 アフリカ大陸に行くと、”世界のゴミ箱だな” と感じてしまいます。
 まずは、私たちが買う時に、”これは長く着たいのか” と考えて買うなど、
 消費行動を変えていかないと、とすごく思います。」

来週も、仲本さんにお話伺います。
お楽しみに!

M.  Diamonds  /  Rihanna