簡単な操作性、驚きの“7年サポート”!? NTT東日本グループが開発した「農業用ドローン」とは?

川瀬良子がパーソナリティをつとめ、日本の農業を応援するTOKYO FMのラジオ番組「あぐりずむ」。3月27日(月)の放送では、NTT東日本グループのドローン専業会社 NTT e-Drone Technology代表取締役の山﨑顕(やまさき・あきら)さんに“農業用ドローン"について伺いました。


(左から)山﨑顕さん、川瀬良子


◆農業用ドローンを開発した経緯とは?

同社が農業用ドローン「AC101」を開発した経緯について、山﨑さんは「通信の先に、ドローンやロボット、センサーなどのいろいろなものが地域の産業の役に立つのではないかと考えています。なかでも、農業分野においては、農家さんが農薬散布の面で極めて重労働の作業をされているという現状を知りました」と話します。

そして、“誰でも利用できるようなコンパクトで小型のドローンがほしい”“好きなタイミングで農薬肥料を撒きたい”といった要望を聞くなかで、ドローン専業会社として「何かご支援できることがあるのではないかということで、(農業用ドローンの)開発をさせていただきました」と語ります。

ドローンは高価で操縦技術を要する機材ということもあって、ドローンによる散布を実施するとしても、町ぐるみ、集落ぐるみで農薬肥料を散布する日程を決めてからおこなっていると言います。それを今後は、各農家でドローンを所有できるようにするために、「農家さんご自身で簡単に扱えるドローンを作らなければならないですし、何か問題があったときにサポートできる体制も必要ですから、そうした課題解決が(今まで)難しかったのだと思います」と現状を説明します。

◆ドローン専業会社としての強み

そうした課題を解決するべく、同社は比較的小回りが利く産業用ドローンに着目。「国産ドローンとして、部品の1点1点を自分たちで選定し、製造までおこなっています。ですので、何か問題があったときも、必ずサポートをやり切ることができます」と山﨑さん。

また、農業の現場では、農機具を長期間にわたって大事に使う文化があるものの、ドローンは便利な反面、進化が非常に早いこともあって、2~3年で買い替えのタイミングを迎えてしまうというデメリットがありました。

そこで同社では、「“長く使っていただきたい”という思いから、業界ではかなりインパクトがあったんですけども、7年間サポートすることをお約束しています。我々NTTグループは“通信を守り続ける”という観点で、長く安心して使っていただくことを磨き上げてきました。そう考えたときに、スマート農業の道具はすべて長く扱い続けることが大事なのでは、と考えています」と山﨑さん。

そのサポート面については、「どこの部品が劣化しているか、どの部分に異常があったかなどを、我々は通信を経由して把握することができます。なので、農家さんが道具のメンテナンスに追われることなく、私どもにお任せいただけるような、信頼できるパートナーになりたい」と力を込めます。

そして「AC101」の操作性についても、「初心者の方でも簡単に飛ばせるような機能を追求しています」と山﨑さん。他社製と比較しても、1つのバッテリーで長時間の飛行が可能となっているほか、「ドローンは、飛行する前の準備、飛行後のあと片付けが大変な点がありましたが、軽くてコンパクト、片手で上げ下ろしができるなど、“簡単さ”が至るところに埋め込まれています。“簡単”“安心”を重要視して作っています」と自信をのぞかせます。

そして、次のステップとして、ピンポイントの農薬散布、(散布する)農薬や肥料の量を減らす、といった課題点に取り組んでいることを挙げ、「ドローンを通じて(農業に)貢献できれば」と展望を語りました。

また今回、川瀬が実際に農業用ドローン「AC101」の操縦体験をさせてもらい、「親指1本をちょっと右や左に動かすだけでドローンが飛んだときには、本当にテンションが上がりました!」と簡単な操作性に驚いていました。



<番組概要>
番組名:あぐりずむ
放送日時:毎週月~木曜 15:50~16:00
パーソナリティ:川瀬良子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/agrizm/