声優界随一のサイクリスト・野島裕史がパーソナリティをつとめ、自転車をテーマにお届けするTOKYO FMのラジオ番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。4月9日(日)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「サイクリストとランニング」をお届けしました。
パーソナリティの野島裕史
◆当初は走ることに苦手意識があったものの…
野島:最近、僕がトライアスロン好きになったこともありまして、サイクリング、スイムに加えて、ランニングもよくしています。仕事のスケジュールにもよるのですが、大体5km~6kmぐらいの距離を週2ぐらいのペースで走っています。
今回は、そこで感じたランニングの自転車ライドへの効果を中心に話していきたいと思います。
そもそも僕がランニングを本格的に始めたのは遅くて、42、43歳ぐらいからなんですね。なぜかというと、苦手意識があって……僕は子どもの頃、小児ぜんそくだったんです。走ると発作が出てしまうので、(ランニングに)苦手意識があったんです。
もちろん18、19歳ぐらいで発作は起きなくなったんですが、それでも走ることに対してちょっとネガティブな気持ちがあって、あまり積極的にランニングはやってこなかったんです。
でもある日、友達から「駒沢公園を走ると気持ちいいよ!」と誘われて、僕は(走ることに)苦手意識がまだあるものの、前向きな性格なので「誘ってくれる人がいるなら」と思って走ってみたら、めちゃくちゃ楽しくて。
当初は「5kmほど走ろう」って言われたんですけど、思わず倍の10km走ってもまだ走り足りないみたいな(笑)。たぶんランナーズハイになっていたんでしょうね……僕はすぐに影響を受けやすいので(笑)。
あとは自転車に乗っていたので、体力がある程度あったんだと思うんですけど、まあ走るのが楽しくて。その日のうちに苦手意識が完全に吹き飛び、「これはもういくらでも走れるな」という自信が一気についてしまいました。
◆ロードバイクにもランニング効果が!
その後、気まぐれながらも定期的にランニングをしているわけなんですが、メリットとしては、ロードバイクとは違った種類の運動をすることによって気分転換ができ、心肺機能のトレーニング効果が得られるような気がします。
ロードバイクはペダルを回すという一定の力を出し続けるのに対し、ランニングは地面の着地の衝撃やそこから足を踏み出す瞬発的な筋力も使うような気がしますし、ロードバイクと比べてちょっと呼吸法も異なってくる印象があります。
さらに言えば、ランニングならではの呼吸法がありますよね。そうしたいろいろな呼吸法を研究することによって、改めてロードバイクに乗ったときの呼吸法も客観的に考えたり、観察することができるようになりました。
具体的にいうと、「富士山ヒルクライム」のような高地に来た際、ランニング時のような意識的でリズミカルな呼吸をすることによって、若干、酸素濃度の少ない場所でも対応できました。そう思えたのは、たぶんランニングをやっていたからじゃないかなと思います。
プロの方は呼吸法もしっかり取り組んでいると思いますが、僕自身はあまり考えたことがなくて、ランニングをやるようになってから呼吸を意識するようになり、それがロードバイクにも影響しています。
僕のような一般人にとっては、いろいろなことに挑戦しながら体を鍛えていったほうがいい、いろいろなアプローチで体を作っていくことが大事なんだなと、僕の体ではそう感じています。
なので、ランニングというのは、また違ったアプローチでの筋力トレーニングだったり、心肺機能をアップさせることができて、僕はロードバイクの役に立っていると思います。
ですが、ロードバイクに比べてランニング、ジョギングは膝の負担が比較的あるので、そこは気をつけたいですね。バイク・スイム・ランがあるトライアスロンでは、バイク・スイムに比べて、ランは体の故障が起きやすい競技でもあるので、今後も気をつけながら、無理せずに挑戦していきたいなと思います。
4月16日(日)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島裕史のサイクルコラム「知っているようで知らなかった自転車ワード! ~ジオメトリ編~」をお届けします。お楽しみに!
<番組概要>
番組名:サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国23局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週日曜 朝5:00~5:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトおよびアプリ「AuDee(オーディー)」でご確認ください)
パーソナリティ:野島裕史
番組Webサイト:
http://www.jfn.jp/toj