ミュージシャン、デザイナー、作家、俳優、職人など、異なるフィールドを舞台に活躍する“ふたり”が語らうTOKYO FMの番組「三井ホーム presents キュレーターズ~マイスタイル×ユアスタイル~」。
今回のゲストは、雨宮塔子さん(フリーアナウンサー、エッセイスト)×渡辺有子さん(料理家)です。ここでは、渡辺さんがオープンした食や暮らしにまつわるお店「FOOD FOR THOUGHT(フード フォー ソート)」への思いを語りました。
雨宮塔子さん、渡辺有子さん
渡辺さんは、ご自身の経験を生かして、暮らしをより豊かに、より楽しむためのヒントが詰まったお店「FOOD FOR THOUGHT(フード フォー ソート)」をオープン。現在は、東京の代々木上原、西荻窪、千駄ヶ谷の3店舗を展開しています。
◆料理から広がった挑戦
雨宮:有子ちゃんは料理教室を主催して、テレビにも出演したり、そういうベースがありながらも数年前から他のことも始めているよね。
渡辺:料理教室を始めたのがきっかけで、お店を始めたんです。それまでは、雑誌の料理ページにお料理を作って撮影する仕事だけをしていたので、料理教室はすごく自分の中ではドキドキしたことだった。料理は、食べてくれる人がいて成立するので、文章やレシピだけでは伝えられないことも伝えたかったし、食べてくれる人の反応も知りたかったので、「料理教室っていいな」と思って始めて。少しずつ生徒さんが回を重ねて来てくれるようになって、お料理に合った器で提供していたら、「その器の作家さんは誰ですか?」とか、「この器はどこで買えるんですか?」という質問が多くなってきて。
雨宮:本当にセンスがいいもんね。
渡辺:いやいや。料理教室のアトリエのスタジオに「いいな」と思うものを並べて、生徒さんに向けて販売を始めたのがきっかけです。
雨宮:本当に自然な流れよね。
渡辺:料理と器は切っても切れないし、私は料理家だから、料理から離れたことはしたくないなと思っているので、器は提案できるなと思って。お料理教室から派生して作ったお店が「FOOD FOR THOUGHT」。
雨宮:どうしてこの名前になったの?
渡辺:実は夫がつけたというか、“この考えはいいよ”と教えてもらって決めて。直訳は難しいんですけど、”生きるためのヒント”とか、なくてもいいけどあったら人生が豊かになるようなものだったり、そういう意味合いがある言葉。
雨宮:本当に素敵ですよね。お店の雰囲気とか、置いてある商品も。
渡辺:お店をやるとは思っていなかったけど、自分のなかでは、あれもこれもやりたいということで広げたつもりはあまりなくて。私の場合、自分からやるぞというタイプではなくて、夫が「もっとできることがあるよね。もったいないよ」と言ってくれて。できるのにやらないのは嫌とか、できることがまだあるのかと思うと、何か1つでもいいから作ろうと思って。本当に1つずつだけど、私のなかでは、頑張ってやっているところはある。
器を売るだけではなくて、持ち帰ったときにお家で気持ちが前向きになったり、お料理をするのが楽しくなったり、食卓で会話が弾んだり、そういうところにつながっていけたらいいなと。お店で食のイベントを開いたり、売るだけではなく、人との交流の場になったらいいなと思っています。
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集英社『eclat(エクラ)』にて「雨宮塔子が見つけたパリおしゃれの感性」短期連載中。
雨宮さんのYouTubeチャンネル『A l’aube by Toko and Maho』も更新中。
▶▶番組Webサイトでは、この記事の放送内容をPodcastで配信中です。
<番組概要>
番組名:三井ホーム presents キュレーターズ~マイスタイル×ユアスタイル~
放送日時:毎週金曜 17:00~17:25
ナビゲーター:田中麗奈
番組Webサイト
https://www.tfm.co.jp/curators/