声優界随一のサイクリスト・野島裕史がパーソナリティをつとめ、自転車をテーマにお届けするTOKYO FMのラジオ番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。4月16日(日)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「知っているようで知らなかった自転車ワード! ~ジオメトリ編~」をお届けしました。
パーソナリティの野島裕史
◆自転車用語“ジオメトリ”とは?
野島:サイクルコラム内の新シリーズ「知っているようで知らなかった自転車ワード!」。聞いたことがあるけれど、意味がわからないままでいた「自転車の専門用語」を説明しながら語っていくシリーズになるのかなと思っています。
僕は基本的にこの番組では、できるだけ自転車専門用語を使わないようにしておりまして、使ったときには必ず補足説明をしているのですが、それでもついついそのまま使ってしまうことがあります。
そんななか、先日使った専門用語で“ジオメトリ”というものがありました。これを聞いた、あまり自転車に興味がないスタッフは「ジオメトリってなんですか?」と食いついてきたんです。
そこからこの企画が生まれ、今回紹介するワードが“ジオメトリ”になったのですが、これは自転車に乗る人にとっては馴染み深い言葉。でも、全然知らないリスナーのほうが多いのかもしれませんよね。というわけで、今回は“ジオメトリ”を勉強していきましょう。
ジオメトリというのは、本来、数学用語で“幾何学”という意味なんですが、自転車用語だと“フレームジオメトリ”。略して“ジオメトリ”で、これは自転車フレーム、つまり自転車の骨組みの部分の設計サイズのことです。
◆自分のジオメトリを知っていると何かと便利!?
自転車を買うとき、サイズ選びをしますよね。普通はタイヤサイズで選ぶことが多いですが、ロードバイクやクロスバイクのようなスポーツバイクは、タイヤのサイズ、直径はほぼ決まっていて、2種類もしくは、ミニベロと言われる小径車タイプの3種類ぐらいしかありません。なので、基本的にサイズ選びはフレームサイズで選ぶことになります。
ですが、こだわりだすとフレームサイズのみならず、その形状まで選ぶことができます。例えば、脚が長い人はフレームのサドルの下、シートの部分を長めにしたり、胴や手が長い人はトップチューブという一番上のフレームを長めのものを選んだりすると。
さらに細かく言うと、フレームを構成するものもそれぞれの角度で違い、同じフレーム素材でも硬くすれば漕ぐ力がダイレクトで伝わる仕様になったり、逆にしなやかな作りにすることでペダリングが楽で長距離でも疲れにくいフレームになったり、いろいろな作用があります。
設計するときに数学的に設計するので、ジオメトリと言われるんだと思いますが、フレームというのは無限の選択肢から計算をして作られているんです。
完成している自転車を買うときは、ジオメトリよりも、どちらかというとフレームサイズを意識して買うことが多いんですけど、僕みたいに自分の体や手足の長さに合ったオーダーをするぐらいこだわるようになると、ジオメトリが絶対に重要になってきます。
なので、マニアックじゃない人には関係ないと思うかもしれませんが、フレームオーダーをしない人でも、自分に合うジオメトリがわかっていると、ロードバイクを買うときにサイズ選びの失敗が絶対にないです。パーツを選ぶときも自分に合ったサイズのものを完璧に選ぶことができるので、ぜひ1度測ってみることをオススメします。
自分の体型に合ったジオメトリを知りたい人は、ロードバイク専門店に行くと手足や肩幅などを細かく計測し、はたまたエアロバイクみたいなものを漕ぎながら体のサイズや漕ぐ癖なども計測してくれる機械があるので、ぜひ体験してみて、自分のジオメトリを把握してみるのも面白いかなと思います。ぜひやってほしいと思います。
4月23日(日)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、野島裕史のサイクルコラム「練習できないって……つらい!」をお届けします。
<番組概要>
番組名:サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国23局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週日曜 朝5:00~5:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトおよびアプリ「AuDee(オーディー)」でご確認ください)
パーソナリティ:野島裕史
番組Webサイト:
http://www.jfn.jp/toj