手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。4月8日(土)の放送では、一般社団法人AR防災 代表理事の板宮晶大(いたみや・あきひろ)さんに、「AR・VRを使った災害疑似体験」について伺いました。
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一般社団法人AR防災では、AR(拡張現実)の拡張技術を使って、スマートフォンやタブレット、AR対応ゴーグルで煙体験や消火体験、浸水体験ができるシステムを作っています。ARを取り入れることにより、いつも通っている職場や学校、自分の部屋などで災害を疑似体験することができるため、よりリアルに感じられます。
“地震の体験”については、教室、キッチンという2つのシチュエーションで、VR(仮想現実)によって“地震が起きたらどうなるか?”ということを360度見回しながら疑似体験できます。ゴーグルを装着すると、あなたの目の前にCGでできた空間とともに、地震の揺れによって物が倒れたり、ガラスが割れたりする激しい物音が聴こえてきます。
ちなみに、バーチャルのなかで体験できる地震は、気象庁が公表している実際のデータを使って再現しているそうで、板宮さんは、「東日本大震災や熊本地震、新潟県中越地震、大阪府北部地震などの地震の揺れを(バーチャルで)体験することができます」と説明します。さらには、過去の地震の揺れを比較することもできるそうです。
「地震体験では、(頭や体を守るために)机の下にもぐるだけではなく、机の足をしっかりと押さえて机が吹っ飛ばないようにするとか、机が吹っ飛ばされてしまったら、ダンゴムシのように体を丸めて、自分自身も転がらないようにするといった、(VRやARでの)体験を通して、どうやって避難しなければならないのかを学ぶ力をつけてほしい」と話します。
ここで注目したいのは、AR防災では、あえて解説テロップやナレーションをつけていないという点です。その理由としては“体感したことによって、自分で考えるきっかけにしてほしいから”だそうです。大きな災害を経験したことがない方や子どもたちが、災害疑似体験アプリを通じて、災害をより自分ごととして考えるきっかけになりそうですね。気になった方は“一般社団法人AR防災”で検索してみてください。
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/