青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。4月30日(日)の放送では、厚生労働省 健康局 結核感染症課 感染症情報管理室長の今川正紀(いまがわ・まさのり)さんに、「2類から5類へ 新型コロナウイルス感染症」をテーマに話を伺いました。
(左から)青木源太、今川正紀さん、足立梨花
◆新型コロナ 5月8日から「5類」に移行
3月13日(月)から、マスクの着用は“個人の判断”が基本となりました。とはいえ、周囲の方に感染を広げないために、政府がマスクの着用を勧める場面もあります。そんななか、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の法律上の位置づけが、5月8日(月)に「2類相当」から「5類」に移行され、これにより、季節性インフルエンザと同じ分類になります。
ちなみに、それぞれの分類の代表的な感染症はというと、1類はエボラ出血熱やペストなど、2類は結核や鳥インフルエンザなど、3類はコレラや細菌性赤痢など、4類は狂犬病やマラリアなどです。
新型コロナが5類に移行した経緯について、今川さんは、「発生当初は不明な点も多かったものの、2021年の年末に発生したオミクロン株が主流になってからは、発生初期と比較して重症度が低下していることが分かっています。また、検査で陽性になった方への自宅待機や入院の勧告といった措置をおこなうほどの状態とは考えられないことから、5類に移行することとなりました」と説明します。
◆新型コロナが5類に移行すると何が変わる?
では、5類に移行することで具体的に何が変わるのかというと、最も大きな変化は“行動制限がなくなること”です。これまで、感染者は原則として7日間、濃厚接触者は5日間の外出自粛が求められていましたが、5類移行後は、こうした行動制限がなくなります。ただし「体調が悪いときは他の人にうつさないように、対策は引き続きおこなっていただきたい」と注意を促します。
そして、5類に移行すると医療のかかり方も大きく変わります。これまでは発熱などを発症し、新型コロナの疑いのある方は、新型コロナ専門の医療機関を受診していましたが、5類移行後は「一般の幅広い医療機関で受診できるような医療体制に移行していきます。今後、自治体から発熱患者を診療する医療機関が公表される予定ですので、各自治体の情報を確認してください」と今川さん。
また、新型コロナに感染した際、これまでは外来・入院でかかる医療費の自己負担分や検査費用は、患者の負担なく公費で全額支援されましたが、5類以降後は「季節性インフルエンザなどと同様に健康保険が適用されて、1割~3割をご自身でご負担していただくことが基本となります」と解説。
ただし、急激な負担の増加を避けるため、引き続き、新型コロナの治療薬は無料となります。また、入院される方の医療費も補助が受けられるなどの軽減措置は9月末まで継続されますが、「その後の取り扱いについては感染状況を踏まえて、改めて検討することにしています」と補足します。
ちなみに、ワクチン接種に関しては、65歳以上の高齢者や基礎疾患をお持ちの方、医療従事者などは1年に2度、その他の方は1年に1度の接種となり、費用はこれまで通り“自己負担なし”で接種を受けられます。この枠組みは2023年度末までの予定です。
◆私たちができる新型コロナへの“備え”
マスクの着用が個人の判断となって初めて迎える今年のゴールデンウィーク(以下、GW)。これまでの経験上、移動する人が増えると再び感染が拡大するのではないかと懸念する人も少なくありません。
今川さんは、「5類に移行したからと言って、新型コロナの感染力などの性質が変わるわけではありません。GWに帰省してご高齢の方に会う場合は、体調を整えるようにしましょう。また、“手洗い”“換気”“マスクの効果的な場面での着用”といった基本的な感染対策は引き続き効果的です」と強調します。
また、事前にできる備えとして「抗原検査キットや解熱剤などの常備薬を準備しておくと安心だと思います。症状が重くない場合には、まずはご自宅で、国が承認した検査キットを使って、感染しているかどうかを調べることができます」と話します。
国が承認した検査キットとは、パッケージに「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と記されたもので、薬局やドラッグストア、インターネットなどでも購入することができます。「研究用」と称する検査キットも販売されていますが、こちらは国が性能などを確認したものではありません。
改めて、今川さんは「5月8日(月)から新型コロナの法律上の位置づけが『5類』になり、医療提供体制や医療費などが変わります。これにより、マスクの着用を含む感染対策に関しては、個人の判断が基本となります。引き続き、換気や手洗いなどの基本的な感染対策は効果的です。ぜひご協力をお願いします」と呼びかけました。
足立は、今回のテーマで印象に残ったこととして“行動制限がなくなること”を挙げます。「5類に移行することによって行動制限がなくなるのは、私たちにとって大きく変わるところだと感じたので、リスナーのみなさんにも覚えておいてほしいなと思いました」とコメント。
青木は、5類移行後も、新型コロナの治療薬が引き続き無料であることに着目。こうした軽減措置は9月末まで継続され、それ以降は「もしかすると変更されるかもしれませんが、当面は無料というのは“心の安心”になるのかなと思いました」と話していました。
(左から)青木源太、足立梨花
----------------------------------------------------
▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック!
聴取期限 2023年5月8日(月) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です⇒
詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
----------------------------------------------------
<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/collection/