日本卓球界のレジェンド・石川佳純選手が引退表明、その功績にフォーカス!

モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。5月5日(金・祝)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「日本卓球界レジェンド・石川佳純選手の引退」。作家で、びわこ成蹊スポーツ大学教授の城島充さんに解説していただきました。


ユージ、吉田明世



卓球の石川佳純選手が5月1日(月)、自身のSNSで現役引退を発表。「今年に入ってからは、大会ごとに『この試合が最後になるかもしれない』と思いながら臨み、今、自分のなかでは『やりきった』という思いが強く、引退を決意した次第です」と、思いを綴っています。

◆23年の現役生活に終止符

ユージ:現役生活23年、石川さんの活躍を振り返ります。お話を伺ったのは作家で、びわこ成蹊スポーツ大学教授の城島充さんです。

城島:オリンピックだけに焦点を当てても、ロンドン・リオ・東京と、3大会連続で日本の女子団体でメダルを獲得したのですが、3大会すべての大会でプレーをしたのは石川選手だけです。日本の卓球界に大きな功績を残されたと思います。

石川選手という存在を振り返ってみると、卓球界を超えて、アイドル的な存在からオリンピアになった福原愛さんという眩しすぎる存在を常に追いかける立場でした。幼少期から卓球の大会で活躍した女子選手は「愛ちゃん二世」というレッテルを張られがちでした。

そのなかでも、忠実に愛ちゃんの背中を追いかけながら、福原さんとは違う形でバトンを受け取り、しっかり次の世代にバトンタッチをした石川さんの果たした役割は、非常に大きなものがあったのかなと思います。

――石川佳純さんの引退報告を受けて、福原愛さんはSNSを通じて、このようなコメントを出しています。

「インスピレーションと、力をくれた佳純に感謝します。佳純がいなかったら、日本は結果を達成できなかったでしょう。日本全体のレベルを上げてくれたのは、佳純でした」

――城島さんは、福原さんのコメントのなかにあった「インスピレーション」という言葉が、まさに石川さんを語る上でのキーワードの1つだと語りました。

城島:19歳のときのロンドンオリンピックのシングルスで、シンガポールのワン・ユエグ選手と当たった際、石川選手が10-8と、あと1つでゲームポイントを取れるという場面でタイムアウトを取り、当時の村上恭和監督に「どんなサーブをすればいいですか」と指示を仰ぎました。

しかし、そのときに出た「バックハンドに長いサーブ」という提案とは全く違う、「フォアハンドに短いサーブ」を繰り出しました。結果的に、そのサーブをワン選手がレシーブオーバー。貴重なゲームポイントを取ることができました。

その当時のエピソードを村上監督にも聞いたのですが、本人曰く、監督のアドバイスを聞き、バックにロングのサーブを出そうと思ったが、ワン選手の目を見たときに「村上監督と同じことを考えているな」と思い、読まれているからダメだという判断で、フォアのほうに短いサーブを出したそうです。一流の判断力、まさにインスピレーションです。

これは村上監督の持論ですが、卓球というのは推理ゲームで、フィジカルももちろん大事です。それ以上にメンタルや思考、相手がどんなサーブを打ってくるのか、どのボールをどこに置けば、次にどんなボールが返ってくるのか、フィジカルを使いながらも究極の推理・思考が求められる競技です。

当時19歳で、石川選手は初のオリンピックで、既にそういうインスピレーションを持っていたんだなということを、福原さんのコメントを受けて思い出しました。

――インスピレーションや、その力を武器に、日本の卓球界のレベルを引き上げた石川佳純さん。その後、2016年、リオデジャネイロオリンピックの女子団体では、福原愛さん、伊藤美誠選手とともに、銅メダルを獲得。日本代表に欠かせない選手として存在感を見せつけますが、やがて、世代交代のときが訪れます。

近年、卓球のプレーの高速化に伴って、新しい世代が台頭。トップを走り続けることも難しくなってきました。そんななかで迎えたのが、2021年1月の全日本卓球選手権大会、女子シングルス決勝、伊藤美誠選手との戦い。大方の予想を覆して、5年ぶり5回目の優勝を果たします。

城島:なにしろ卓球が高速化して、台の上での高速なラリーにアジャストするのが大変だったと思います。“次世代へのバトンタッチ”というと非常にきれいな言葉ですが、自分の存在を追いかけてくる伊藤美誠選手や平野美宇選手、早田ひな選手といった黄金世代と言われた世代や、さらにその下の世代も迫ってきていました。

「完全に石川の時代は終わった」と言われながら、リオ五輪後の全日本選手権で、まさに頭2つ抜けたという印象だった伊藤美誠選手を止めたので、もし引退された今のタイミングで僕がもう1回インタビューをさせていただく機会があれば、オリンピックの話はもちろん、一番聞きたいのはバトンタッチの過程で、一旦、伊藤美誠世代に追い抜かれ、完全に覇権を奪われた後、どういうメンタリティでその覇権を奪い返せたのかを聞きたいです。

ちょうど2021年の全日本選手権ですが、よく勝ったなと思いました。プレースタイルも変えなくちゃいけなかったと思いますし、終わった後に泣いていましたけれど、そんなところまで含めて、いろんな背景で(話が)聞ければと思います。

ユージ:2021年、全日本卓球選手権から半年後の東京オリンピック、卓球女子団体では最年長メンバーとしてチームを引っ張って、見事、銀メダル獲得に貢献しています。選手としてさまざまな局面を経験しながらも、常にトップクラスのプレイヤーであり続けた石川さん。引退後の活動にも期待したいですね。石川佳純さんは5月18日(木)に記者会見を開いて、引退を決めた理由などを説明するそうです。どんなことを語るのか注目です!

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<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/one/

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