2023年5月20日

西村由紀江のSmile Wind

岩手県盛岡市、菜園通り沿いにあるバーカフェ「the S」。

 

溝口肇さんと盛岡でコンサートをした時に、

溝口さんのご親戚で盛岡在住のジャズピアニスト、

鈴木牧子さんに連れて行ってもらったお店です。

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その店内に鎮座しているのが、

マニアの憧れJBLのスピーカー「パラゴン」と、

1939年、第2次世界大戦直前にウィーンで製造された名器

「ベーゼンドルファー」のピアノ。

 

実は、この「ベーゼンドルファー」のピアノですが、

東日本大震災で水に浸かってしまったんですが、

奇跡の復活を遂げた貴重なピアノなんです。

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もともと、2001年に岩手県宮古市で開業したバーカフェ「the S」ですが、

東日本大震災の大津波で店が浸水し大規模半壊となります。

 

この時、「ベーゼンドルファー」のピアノも被害にあいます。


「ベーゼンドルファー」は、1828年にウィーンで設立され、

オーストリアの名器と呼ばれるまでになりました。

ウィーンに集まる数多くの音楽家たちからの助言によって改良を重ね、

美しい音色を創り上げました。

 

丁寧な手作業によって作られるピアノの台数は極めて少なく、

創業から190年という長い歴史の中で製造された総数はわずか5万台。

現在も年間250台というペースで作られています。

 

宮古市のバーカフェ「the S」には、

渡辺貞夫カルテットなどで活躍したピアニスト、故・本田竹広さんも通っていて、

「ベーゼンドルファー」のピアノを弾いたそうです。

東日本大震災で被害に遭った宮古市のバーカフェ「the S」ですが、

 2011年の7月に盛岡市で再開。

 
床やカウンターには岩手県産の木材を使った落ち着いた雰囲気の店内には、

 ハーマンミラーのイームズチェアやヴィンテージオーディオ、

JBLのスピーカー「パラゴン」の音に包まれながらワインなどのお酒を楽しめます。

 

水に浸かってしまった「ベーゼンドルファー」のピアノも復活。

今でも音を奏でています。

 

 2011311日に、宮古市でお店が被害に遭いますが、

 その年の7月には盛岡市でお店を再開したバーカフェ「the S」。

見事に再生して、元気に営業をしています。

 

それだけではありません。

オーナー(堀内さん)の地元、宮古市で収穫された

国産の山ぶどうによるワインとジュースをお店で提供。

 

2022年より山ぶどうの苗を植え始め、

4年後の2026年には、自社ファームの山ぶどうジュース、

6年後の2028年には、自社ワイナリーのワインを

それぞれ販売、提供することを目標にしているそうです。


興味のある方は是非立ち寄ってみてくださいね。

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