木村拓哉が親交のあるゲストを迎え、人生をしなやかに生きていく様や、ゲストの秘めた魅力や強さに迫るTOKYO FMのラジオ番組
「木村拓哉 Flow」(毎週日曜 11:30~11:55)。5月のマンスリーゲストは、書道家で現代アーティストの武田双雲(たけだ・そううん)さんです。5月7日(日)の放送では、仕事を辞めてストリートで書を始めたきっかけについて語りました。
◆仕事を辞めてサックス奏者に弟子入り!?
1975年生まれ、熊本県出身の武田さん。3歳より書家である母・武田双葉(たけだ・そうよう)さんに師事し、書の道へ。NHK大河ドラマ「天地人」やスーパーコンピュータ「京」など、これまで数多くの題字やロゴを手がけるなど創作活動に励む傍ら、書道ワークショップの実施やパフォーマンス書道など、国内外で幅広く活躍しています。
前半のトークでは自身の少年時代や学生時代について、さらには自身が「ADHD(注意欠如・多動症)」であることを話してくれた武田さん。
そんな武田さんの半生を聞き、木村がとりわけ興味を示したのが、大学卒業後にNTTに就職したときの話でした。
武田さんはNTTに入社後、“やたら字がうまい新人がいる”と有名になり、ある女性社員の名前を代筆したところ、その筆跡を見た女性から、「今までは自分の名前が嫌いだったけど、初めて自分の名前が好きになれた」と涙を流して感動されたことがあったそうです。
中高生時代は友達がいなく、恋愛することもなかったと言う武田さんは「自分が書いた字で、その人が泣いてくれたときの衝撃は稲妻みたいなものだった」と振り返ります。
さらにこのエピソードには続きがあり、自分が書いた字を見て感動の涙を流してくれたことへの喜びの感情が膨れ上がり、武田さんはその場で辞表を書き、翌日、会社に提出。その行動力に木村は「マジで!? じゃあ、その社員さんの名前を書いて、すぐに辞表を書いたの?」と驚きます。
武田さんはうなずきつつ、「本当にどうでもいいポジティブなんですけど、辞表の『辞』は“舌が辛い”という字なので、一本線を足して“舌が幸せ”って書いて出したんです。“つらいは嫌だな”と思って(笑)。今思うと、なめていますよね」と回顧。
続けて「普通、辞表を出すときは神妙な面持ちで行くと思うのですが、僕はニコニコ、ワクワクしながら『僕、辞めるんです!』『もうね、すごいことになっちゃうんですよ!』って言ったから、上司は『は?』みたいな(笑)。まぁ、受け付けてくれなかったんですけど(笑)。それから1年ぐらいしてから辞めて、ストリートから(書を)始めたんです」と経緯を説明。この話に木村は「それで、次に行った場所がストリートっていう選択も不思議だね」とビックリ。
次の展開を何も決めずに退職した武田さんですが、ここでも運命の出会いが。
ある日、ストリートでビリー・ジョエルの「Honesty」を演奏するサックス奏者の“TSUBO-KEN”こと坪山健一さんの前を通りがかった武田さん。その演奏に「こんなにかっこいいの!?」と衝撃を受け、その場で足を止めて聴いていると、坪山さんの「Honesty」を聴きながら涙する女性の姿も。
その光景を目の当たりにした武田さんは、一緒にいた当時の彼女で、現在の奥さんに「ごめん、先に帰っていて。俺、この人に何か話しかけたいわ」と告げて、坪山さんがすべてのパフォーマンスを終えるまで待ち、弟子入りを直訴。「次の日から(坪山さんと)一緒にストリートに付いて行って。彼はサックスを出して、僕はその隣で書道セットをこじんまり出す……という、よくわからない行動を取って(笑)」と懐かしそうに語ります。
その後1年ほど、ストリートで書を続けたという武田さん。メディアに取り上げられるようになってからは、ストリートから遠ざかってしまったそうですが、当時を振り返り「楽しかったです。ストリートは」としみじみと語りました。
次回5月14日(日)の放送も、引き続き武田双雲さんを迎えてお届けします。
----------------------------------------------------
▶▶この日の放送内容を「radikoタイムフリー」でチェック!
聴取期限 2023年5月15日(月) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です⇒
詳しくはコチラ
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
----------------------------------------------------
<番組概要>
番組名:木村拓哉 Flow
放送日時:毎週日曜 11:30~11:55
パーソナリティ:木村拓哉
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/flow/