業界に新風を吹き込んだ「おふろカフェ」! 温浴施設なのに商圏90分、人が集まる逆張り戦略

『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、株式会社温泉道場の代表取締役社長兼CEO、山崎寿樹さんでした。

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株式会社温泉道場が手がける「おふろカフェ」は、大人でも子供でも1日楽しめる温浴施設。店舗ごとにコンセプトが異なり、カフェ感覚でゆったりと、それぞれ独自のサービスを楽しむことができます。
「その他公衆浴場って呼ばれる、いわゆるスーパー銭湯や健康ランド、サウナ・スパみたいなジャンルですね。銭湯とは競合しません」と山崎さん。
銭湯の場合は、各都道府県で入浴料金が定められていますが、「おふろカフェ」は自由に価格を設定できる業態です。

そもそも何故、「おふろ」×「カフェ」という発想が生まれたのでしょうか?
山崎さんがおっしゃるには、「何もしないことを楽しめるお店を作りたいな…と。カフェっぽいお風呂を作りたいなと思ったんですよ」とのこと。
2011年に株式会社温泉道場を創業した当時から、複数店舗を展開するお考えだった山崎さんは、例えば「おふろcafe utatane(うたたね)」など、サブタイトルをつけやすいようにネーミングを考えたと言います。
スーパー銭湯などが年々減っているお風呂業界の中で、新しいコンセプトを打ち出し、地方の温浴施設を次々と人気施設に生まれ変わらせてきた山崎さんですが、「最初は大赤字だった」のだとか…。
「創業してから今まで一番瀕死になったのはその時代でございます。最初、半年ぐらいは本当に赤字で。おふろカフェっていうのが、何屋なのか分からない。その時ずっと現場にいたので、スタッフが電話をとっているのを横で聞いていて、男性も入れますか?という問い合わせが結構あったのと、あと、お風呂ってありますか?って(笑)」
これには、三戸さんも山本さんも大笑い!新しすぎて、まず温浴施設だと理解されなかったのですね~。
その後、「おふろカフェ」が認知されるまで、キャッチコピーが「今風のスーパー銭湯です」などといったチラシを作ったりしていたという山崎さん。すると、少しずつ口コミで広がって、メディアで紹介されるなど、半年経った頃から黒字になったそうですよ。

今では、遠方からでもお客さまが足を運ぶ人気の「おふろカフェ」。
山崎さん曰く、温浴施設の商圏は通常だと20分ほどですが、「おふろカフェ」の商圏は20分~90分なのだとか。
スーパー銭湯などは住んでいる地域の近場に行くイメージなのに、1時間半かけてやってくるお客さまも少なくないと言います。
「温浴施設って、都内に作れば作るほど、坪効率と回転率を重視せざるを得ないので、埼玉の中途半端な田舎にある我々の店舗群は、割と回転率を無視できる部分もある。なので結果、郊外のショッピングモールとかに行くような感覚で、お客さまが来てくれるようになったのかな?と思います」。
お風呂だけではない、各店舗独自の食事やサービスなどが充実しているからこそなんですね。

でも、通常のビジネスの考え方だと、回転率は高いほうが良いのではないでしょうか?
すると、「逆張りの戦略をとろうと思った」と山崎さん。
「我々は、リノベーションで投資をしているので、通常の温浴施設の4分の1から5分の1ぐらいの投資額で、それなりの店舗が作れる。なので、回転が遅くても成り立つモデルなんですね。逆に、そこを売りにすることで、ほかの温浴施設ができないことをやっていこう!ということで、とにかく“滞在時間”にこだわったお店にしようと思ったんです。入ったら出られないぐらいの(笑)」

例えば、館内に貼ってあるポスター1つにしても、二度見するために足が止まったり、思わずツッコミたくなったりするようなものを作っているそうです。また、館内の導線も、わざと分かりづらく、迷路のようにしていると言います。
さらに、「ご飯はご飯の場所、お風呂はお風呂の場所って、お店側ってココに来たら何してねっていうのが強すぎて」と続ける山崎さん。
「ゴロゴロしながらご飯が食べられて、お酒も飲んでいい場所、つまり飲食エリアを館内全部っていう無茶苦茶なことをやったんですよ」とのこと。
お風呂好きの三戸さんが、これには大いに共感していました(笑)
確かに有難いですが、運営側は大変。でも、そんな自由さこそが、「おふろカフェ」の魅力でもあるんですね。

現在、「おふろカフェ」は直営8店舗、屋号を貸したパートナーシップ店舗が5店舗。
順調に店舗数を増やしています。
ほかにも、イベントの打ち出し方、コンセプトの決め方・考え方など、店舗経営される方のアイデアのヒントになる情報が満載ですので、是非アーカイブでお確かめください。


★疑問・質問も募集中

この「お店ラジオ」では、三戸政和さんと山本博士さんへのメッセージもお待ちしております。

2人への質問、ちょっとした疑問、相談したいこと、番組の感想・応援・グチなど、何でも送ってきてください^^

メッセージの宛先は、omise@interfm.jp です。

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それでは皆様、またのご来店お待ちしております!


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