手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。6月3日(土)の放送では、国土交通省 水管理・国土保全局河川環境課 水防企画室 水防調整官の金子裕則(かねこ・ひろのり)さんに、「水防団」の任務や課題について伺いました。
※写真はイメージです
日本では毎年のように水害が発生しており、各地域で堤防強化など治水施設の整備が進められていますが、それには莫大な費用と長い年月がかかります。そのため、自らの地域を自らの手で守る減災活動が非常に大切になり、その中心となるのが「水防団」です。
水防団員は、普段は会社員など他の仕事に就きながら、水害から地域を守るための水防活動をおこなっています。水防団に所属する約6割の方は会社員で、もちろん女性も水防団員として活動することができます。
水防団員の任務について、金子さんは「川から水があふれないように堤防に土のうを積んだり、住民の方に『危ないですよ』などと注意を呼びかけたり、避難を誘導する、などといった活動をしています。水害による人命や財産の被害を防止・軽減するための一連のソフト対策のことを『水防』と言っています」と説明。また、水防団は、災害の発生に備えて、日ごろから訓練もおこなっています。
しかし、水防団員の数は年々減ってきているのが現状です。金子さんによると、1971年の水防団員数は約122万人でしたが、2021年には約81万人となり、50年間で3分の2程度まで減少しています。さらに、こんな問題点も指摘します。
「水防団員の6割以上がサラリーマンなので、例えば、住まいは埼玉県ですが、東京まで働きに出ているようなケースが多く、水防活動が必要なときに『仕事で行けない』などの理由で、水防活動に参加できないときがあるのが課題の1つです」
水防活動は、地域に貢献できる立派な仕事です。水防団の活動について気になった方は、あなたの住む自治体に問い合わせてみてください。
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梅雨や台風など洪水が起きやすい、これからの時期に備えて、日ごろからハザードマップを見て、お住まいの地域がどんな特性のある場所なのか知っておきましょう。そして、もしものときのために避難経路や避難場所を確認するなど、命を守るための意識を高めましょう。
また、高齢の方や体の不自由な方がいる場合は早めの避難を心がけるなど、各家庭に合った避難計画を家族で話し合ってみてください。
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聴取期限 2023年6月11日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/