江原啓之「『死が怖い』って思うことがあったら…」“死生観”に関する悩みに届けた言葉

スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」

6月11日(日)の放送では、リスナーの皆さまからお寄せいただいた「死生観」に関する相談メッセージを紹介。江原が、さまざまなアドバイスをお届けしました。

江原啓之



今回は、2人のリスナーから届いたメッセ―ジを紹介しました。

<リスナーからの相談>

■1人目のリスナーからのお便り
私は子どもの頃から「死」が怖いのです。10歳の誕生日を迎えたとき、自分に10年という歴史ができたことに怖さを感じました。父親は、そんな私に「死んだらどこへ行くか不思議だけど、生まれてきたことも不思議じゃないか?」と言い、祖母は「今、幸せを感じているから、怖いと思うんじゃないかな?」と言いました。

そのときは「なるほど」と思いましたが、50歳を迎え「残りの人生はあと、どのくらいなんだろう?」って考えると怖く、寂しく思います。身体がなくなる物理的なことは理解できるのですが、魂はどこへ行ってしまうのでしょうか?「この幸せな空間から、いなくなることが怖い!」と考え過ぎて眠れなくなります。

「死んだら無になる」などと考えているより、「楽しいことを考えて生活しましょう」と言われるのもわかるのですが、突然、恐怖心に襲われます。もっと楽しく気持ちを切り替えられる方法があったら、教えてください。


■2人目のリスナーからのお便り
私は5歳ごろから「自分はいつか死ぬんだ」と思うと、なぜか悲しくなり、怖くてたまらず、当時保育園で泣き出してしまうほどでした。母には「そんなの当たり前よ!」と笑われていました。

“人の死” “人の最期”への関心が強く、大学では看取りについて学んだり、実際に介護福祉士として働いたりもしました。寝たきりの高齢者と関わるなかで、「その人らしい人生を送ってもらいたい」と、好きだった音楽を流してみたり、何気ない会話を投げかけたり、その方の最期まで、自分ができる限りのことをしてきました。表情は変わらず、もちろん言葉は返ってはきませんが、その方の身体を越えた何かと関われるような気がしていました。

今は幼い息子の子育てをしながら、自分の生き方を見せていきたいと、人の「死」を超えて、自分の「生」について考えることが多くなりました。我が子は自分らしく生き抜いてほしいと願っています。

<江原からのアドバイス>
江原:今回は、2人の方から「死が怖い」という内容のメッセージをいただきました。こうしたメールを読んでいつも不思議に思うのですが、的外れなんですよね。

例えば、相談者さんが、親御さんやおばあさまから言われたという「死んだらどこへ行くか不思議だけど、生まれてきたことも不思議」という言葉や、「今が幸せだから、死ぬことが怖いと思うんじゃない?」という言葉。答えになっていないですよね。もう1人の方がお母さまから言われたという「(いつか死ぬなんて)そんなの当たり前よ」という言葉も同じです。

そして、相談者さんの言うように、楽しい気持ちに切り替えたら死の恐怖がなくなるかというと、私は違うと思います。お2人に共通しているのは「死の恐怖は、心の持ちようで乗り越えられるのではないか?」と思っていること。それも的外れです。

私も幼いときに父親を亡くしたので、幼い頃から漠然と「死とは何なのだろう」と考えていました。だから心霊研究をするんです。例えば、虫を怖がっている人が、その虫が何なのかを学んで極めると、怖さを超えられることがあります。それと同じで、苦手なものがあるのならば、“それが何なのか”を研究したほうがいいです。

例えば、臨死体験。エベン・アレグザンダーというアメリカの脳神経外科医の方が、ご自身の臨死経験から生還したときに見たことなどを研究しています。MRIで脳を撮影して「このときの脳の状況では、幻覚ですら見るはずがない」ということを、ご自身で研究されています。だから、そういう死後の世界の研究をすれば(死の恐怖が和らぎます)。(死の恐怖は)「今が楽しければ……」とか考えで乗り越えられるものではないと思うんです。

臨死体験で、とても興味深い話があります。目の不自由だった方が手術を受ける際、“死”に接したとき、初めてその手術室で自分が手術されている姿を見たというんです。

奥迫:現実には目が不自由な方が、ご自分の姿を見たんですね。

江原:その人は「自分の姿はこういう姿なのか」とか「先生ってこういう人だったのか」とか、手術室の上から見ていたそうです。生還されて「先生ってこんなにハンサムだったんですね」「こんな格好をしていて、着ていたのはこんな色でしたよね」などと全て答えたと。そういう報告は、いくつもあります。臨死体験をしたことで「死というものが怖くなくなりました」なんて言う方もいます。そんなふうに、臨死体験をすると死に対する恐怖がなくなるというのは、よく言う話なんですよね。

心霊研究とは、「人は死後どうなるのか?」ということを科学的に研究したり、そのエビデンスをきちんと持ったりすることなのです。日本は夏になると、怪談話など怖いことばかりやっているでしょう? 自分もいずれ死ぬのに、愛がないんです。いざ亡くなったとき、生きている人から「キャーッ! 怖い!!」なんて言われたらどうしますか?

例えば、亡くなった自分の親に「会いたい」って思いますよね。なんでもない幽霊を見たら怖いと思うかもしれませんが、その人はどうしたらいいのかわからなくなってしまっているだけ。要するに、道に迷ってしまっている人に会うようなものなのです。

奥迫:そういうことなんですね。

江原:そういうのを見たら、こう伝えてあげればいい。「あなたは亡くなっているんですよ。行くべき所に行ったほうがいいですよ。こんな所にいたら悲しいよ」って。最初の話に戻りますが、「死が怖い」って言うと、みんなマイナスに考えてしまいますよね。

奥迫:そうですね。

江原:でも、違うんです。しかるべき導きがあるんです。なぜかと言うと、死が怖くなかったら、こんな世の中、みんな生きていたくないのです。例えば、協子さんも(亡くなられた)愛するお父さんに会いたくなったり、いろいろあったりするでしょう?

奥迫:あります。

江原:だから「怖い」っていう表現がいけないの。一生懸命に生きていたら、怖いと思う暇もない。もし、「死が怖い」と思うことがあったら、そのときは「時間をムダにしているから」と思えばいい。

奥迫:なるほど。怖いと思うのは、まだ自分には時間に余裕があると。そんなふうに甘く見ているってことになりますよね。死があるからこそ、今を大事にしようということなんですね。

江原:おっしゃる通りです。特にお子さんを亡くしている人は、会いに行きたくなってしまいますよね。でも、愛があるからこそ、乗り越えていくのです。そして、自分も愛していくこと。今日を生きているっていうことは、まだやることがある。どんな失敗や苦難があっても、生きているということは「まだお前にはやるべきことがあるよ」って言われているのです。「もうダメだ」って決めつけているのは、勝手な自分の思い込みです。

奥迫:「こんな私でいいの……?」って思うこともありますよね。でも、やるべきことがあるから生かされているっていうことですね。

江原:その通りです。そのやるべきことを見つめるほうが先です。

奥迫協子、江原啓之



●江原啓之 今夜の格言
「すべてを愛せば乗り越えられます」


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<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/

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