声優界随一のサイクリスト・野島裕史がパーソナリティをつとめ、自転車をテーマにお届けするTOKYO FMのラジオ番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。6月11日(日)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「雨の日対策」をお届けしました。
パーソナリティの野島裕史
◆雨の日に乗る自転車とは?
野島:早いもので、今年ももう半ば……6月ということは梅雨。ということで、今回は「雨の日対策」というコラムテーマなのですが、僕は基本的に雨の日は自転車に乗りません。
とはいっても、近所のスーパーに買い物に行くときなどには、やっぱり歩きよりも自転車で行きたい。そういうときには、普通ママチャリで行くところですが、僕はママチャリを持っていないので、「SURLY(サーリー)」の「Big Dummy(ビッグダミー)」でスーパーに行きます。
でも、本当に申し訳ないんですけど、Big Dummyは駐輪場に置くと迷惑なんですよね(苦笑)。駐輪場って普通、(自転車が)横並びになっていますが、(Big Dummyを)入口付近に置いてしまうと、他の自転車が入りにくくなってしまうんです。なので、僕はできるだけ奥のほうに置きます。
Big Dummyは積載量が多いんですけど、全長が長い自転車で、邪魔になってしまうのでできるだけ邪魔にならないところに置くようにしたり、あとは原付やバイク置き場があるときは、そこに置かせていただくこともあります。ただ、その際はもちろん警備の人に「自転車置き場に置いたら邪魔なので、バイク置き場に置かせてください」と、断ってから置かせていただいたりします。
話がそれてしまいましたが、そんな感じで雨の日でもBig Dummyで買い物に行くことがあり、そういうときはレインコートを羽織って乗る感じですかね。レインコートはママチャリ用のカゴやハンドルまで覆うようなタイプのものです。それだとパンツタイプのレインウェアを履かなくて良いので、意外と便利だったりします。
僕のBig Dummyはドロップハンドルではなく、ママチャリとほぼ同じようなハンドルをつけているので、そういうレインコートを羽織って乗ることはありますけど、さすがに雨の日に好んで中長距離自転車に乗ることはないですね。
そもそも、Big Dummyやママチャリは全天候型のタイヤ、つまり雨の日にも対応しているタイヤなんですね。しかしロードバイク、特に僕のロードバイクは晴れの日専用の“スリックタイヤ”をはいているんです。しかも、タイヤ自体が細い。
なので、雨の日に乗ったら、まあ滑るので非常に危険です。急ブレーキの具合によってはスリップしてしまうので、基本的に雨の日のロングライドはオススメしません。
でも、雨が降らないと思って出かけたのに、途中で降られてしまうことってありますよね。今回は、そんなときのための対策や注意点をお話ししたいと思います。
◆野島裕史流の雨の日対策とは?
まず、僕は雨シーズンに自転車に乗るときは、めちゃくちゃ天気予報を見ます。スマホのトップページには天気予報アプリが2つあり、その2つを見て比較します。
「今日は降らないな」「これは降るな」とか、「ちょっと降るかもしれないけど、これなら乗るほうにかけるぞ」とか、天気予報を見て自分で予報するみたいな(笑)。そんな感じで基本的に天気予報をたくさん見て、雨に極力降られないように注意します。
それでも、降水確率20%だったのに、意外としっかり降るときもありますよね。あとは、ゲリラ豪雨なんかは仕方ないんですが、そういった予測しづらい雨に降られてしまった場合、僕は軽い、小さめの輪行バッグを持っています。
そうすることで「これは雨宿りしても雨が止まないな」っていうときは、もう諦めて、自転車の前輪・後輪を外して輪行バッグに詰めて、公共交通機関で移動、もしくは帰るようにしています。
やはり雨のなかで、レインウェアを着てライドを強行するのは危ないですし、そもそも梅雨時期は暑く、レインウェアを着ると蒸し暑いんですよね。なので、輪行バッグを持って、乗るのを諦めるという手段で、雨に対抗しないのが僕流のやり方です。
ただ、ロングライド中に降られてしまったら……僕はレインウェアを着ません。ロングライドのときは速乾性の高い服を着ているので、そもそも汗で濡れていますし、雨に濡れてもあまり変わりがないので。通勤・通学じゃない限り、サイクルジャージの場合は、濡れても気にしないようにしています。
とはいえ、先ほども言いましたが、ロードバイクは晴れの日専用のタイヤなので、制動力、つまりブレーキの力が極端に下がってしまうので注意が必要です。クロスバイクやマウンテンバイクであれば、ある程度は大丈夫だと思うんですが、基本的には雨の日は注意して乗るようにしてください。
そして、マンホールや工事中の鉄板は本当に滑るので気をつけて走っていただきたいですし、あとは車道を走るので、視認性を上げるために昼間でも前後のライトをつけたほうがいいと思います。雨の日は、車からも見えにくくなりますからね。ワイパーをいくらかけても、強めの雨だと光っているものじゃないとなかなか見えにくかったりしますので。
◆雨に濡れてしまったら…重要なのはメンテナンス
帰宅して大事なのは、その後の自転車のメンテナンスです。雨水は金属パーツを錆びさせます。特にチェーンやギア、スプロケ(スプロケット)は注油をしっかりしていない場合、翌日にはもう錆がきます。普段から注油も大事ですが、雨で濡れてしまった場合はしっかりと水分を拭き取り、注油するなどメンテナンスをしてください。
ちなみに、僕は「Cinelli(チネリ)」のクロモリ(鉄製)の「Supercorsa(スーパーコルサ)」というロードバイクを持っているのですが、買ったばかりの頃、これが初めて買ったロードバイクで、こんなに高い自転車とは思わずに買ったので、今でも大切にしていますが、当時、新品のときはさらに大切に扱っていたんですね。
しかし、ある日ゲリラ豪雨にあい、ビショビショに濡れちゃったことがあって。そのときはしっかりと水分を拭き取り、注油して、さらにはお風呂場に運び、浴室乾燥を3時間かけた記憶があります(笑)。
さすがにそれはやりすぎかなとは思いますけど、無駄ではないです。それぐらい気を遣ってあげてほしいですね。とにかく自転車は雨に弱いということで……早く梅雨が終わってほしいですね。
6月18日(日)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、国際自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」組織委員会委員長の栗村修さんをゲストに迎えて、5月に開催された自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」特集をお届けします。お楽しみに!
<番組概要>
番組名:サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国23局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週日曜 朝5:00~5:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトおよびアプリ「AuDee(オーディー)」でご確認ください)
パーソナリティ:野島裕史
番組Webサイト:
http://www.jfn.jp/toj