山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組
「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。6月26日(月)の放送は、音楽博士のドクター・キャピタルさんをゲストに迎え、サザンオールスターズの名曲の秘密に迫りました。
(左から)パーソナリティの山崎怜奈、ドクター・キャピタルさん
◆「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」は“タイムマシン”!?
南カリフォルニア大学の音楽教授で、関西弁でJポップについて解説するYouTube動画が話題のキャピタルさん。
5月にも「ダレハナ」に登場し、その際はスピッツ「美しい鰭」の音楽性のすごさを力説してくれました。
ちなみに、この日は「サザンオールスターズ 45th Anniversary! TOKYO FM “勝手に” 1 DAY SPECIAL!!」と題して、TOKYO FM生ワイド6番組縦断でサザンオールスターズ(以下:サザン)45周年をお祝いするスペシャルデー。ということで、今回はサザンの楽曲をフィーチャーしました。
キャピタルさんは、故郷アメリカ・オレゴン州にいた頃からサザンが大好きだったそうで、「僕の家に来てはった日本の留学生が、いろんな日本の音楽のカセットテープを持って来ていて、(そのなかにあった)『TSUNAMI』とかはアメリカにいた頃からカバーしていた」と振り返ります。また「桑田(佳祐)さんの歌詞は、漢字が普通の読みと違うのもいっぱいあって、めちゃめちゃ(日本語の)勉強になったけど、めちゃめちゃ混乱した」と笑います。
そして今回、キャピタルさんが音楽分析した楽曲は、1998年リリースのシングル「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」。この曲について、キャピタルさんは「横浜のいろいろな地名が歌詞に入っていて、そのスポットに連れて行ってくれる曲と同時に、懐かしい時代にも連れて行ってくれるタイムマシンになっています!」と解説します。
というのも、イントロからビートルズの「Here Comes The Sun(ヒア・カムズ・ザ・サン)」のオマージュがあったり、全編を通して60年代に流行っていたラテンテイストの音楽に酷似していて、「音で当時の雰囲気を醸し出しているし、当時に連れて行ってくれる」と分析。
しかも、「1960年代の録音技術はまだ優れていなかったというか、まだまだ進化する前やから、(音質が)ちょっとくもっているというか、音源自体が古く聴こえる。でも、これはタイムマシンやから、90年代でレコーディングした明確な音で、60年代っぽいメロディやリズム、グルーヴをクリアに聴けるのがものすごく贅沢。ほんまに素晴らしい」と褒めたたえます。
◆より音楽を楽しむために聴くべき年代の音楽は?
さらに、メロディについては、「この曲の1つの特徴として、気持ちよく、切なく“下がる”メロディ。しかも、コードも一緒に下がっている」と言います。サビも、前半は盛り上がり“まだ離れたくない”という歌詞で絶頂を迎えるものの、その次の歌詞“早くいかなくちゃ”では「気持ちが下がるところでコードも下がっているんや」とキャピタルさん。これには、れなちも「切ない……心がかき乱されますね」と共感します。
そのほか、転調や所々にロックを感じるポイントなど、キャピタルさんの分かりやすい解説を聞いたうえで、改めて「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」を聴いたれなちは、「カスタネットの音とか、本当に全部が際立って聴こえて、今までの聴こえ方と全然違う!」と感動します。この様子にキャピタルさんも「曲は変わっていないのに聴こえ方が変わる、それが僕の生きがいですわ!」とご満悦の様子。
そして、最後にれなちが「音楽をより楽しむために、まずどんな音楽を掘り下げたらいいですか?」と聞くと、キャピタルさんは“60年代の洋楽のヒット曲”をオススメします。
「集中して聴いてみたら“私の好きなサウンドはここから来ているのか!”という気づきがいっぱい出てくると思う。80年代以降は、さまざまな音楽スタイルが混ざってきているので、まずは60年代ぐらいから聴いていくのが出発点や!」とアドバイスをするキャピタルさんでした。
<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:山崎怜奈
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/darehana/