渡辺一平「アイザック・スタブルティクック選手が一番のライバルになる」世界選手権に向けて意気込みを語る

藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。7月8日(土)の放送は、「世界水泳選手権2023福岡大会」(開催期間:7月14日(金)~7月30日(日))に出場が決まっている、トヨタ自動車所属の渡辺一平(わたなべ・いっぺい)選手をゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)藤木直人、渡辺一平選手、高見侑里


渡辺選手は、1997年生まれ大分県出身の26歳。早稲田大学在学中の2016年にリオデジャネイロオリンピックに出場し、競泳男子200m平泳ぎ準決勝で2分7秒22のオリンピックレコード(当時)を記録。決勝では6位入賞を果たしています。そして「KOSUKE KITAJIMA CUP 2017」の200m平泳ぎ決勝で2分6秒67の世界新記録(当時)を樹立。直近では、7月14日(金)から福岡で開催される「世界水泳選手権2023福岡大会」への出場を控えています。

◆練習環境を変えたことによる変化

藤木:まもなく世界選手権がありますが、ご自身の手応えはいかがですか?

渡辺:昨年から練習環境を変えました。練習のチームメイトや指導者をすべて変えて、今やっと結果につながり始めている感じです。

藤木:4月に開催された「ジャパンスイム2023(第99回 日本選手権水泳競技大会 競泳競技)」の100m、200m平泳ぎで優勝された後、カネ=アン=ルシヨン(フランス)、バルセロナ(スペイン)、モナコのヨーロッパ3都市でおこなわれた競泳のヨーロッパグランプリでも、200m平泳ぎはすべて優勝して大会MVPも獲得されました。練習環境を変えたことが、どういう部分で変化をもたらしたのですか?

渡辺:今のチーム、指導者のもとで練習をするようになって、水泳においての考え方がすべて変わりました。“水泳を楽しんでいる”というのが、表現としては一番合っているかなと思います。

今までは“結果を出すことが仕事だから、頑張らなきゃならない”と思いながら水泳をやってしまっていたのではないかと。今は、自分から水泳がやりたくてプールで泳いでいた小学生のときのような感情でやっている感じですね。

藤木:“やらなきゃいけないこと”から“楽しむこと”に意識が変わったうえで、結果がついてくるってすごいですよね。

渡辺:人間って単純なんですよね。やっぱり(何事も)前向きに捉えている人のほうが結果を出しやすいんだろうなと。

藤木:そうは言っても、練習って苦しいものじゃないですか?

渡辺:苦しいです(笑)。それに僕自身、東京オリンピックの代表に落ちてしまったり、ケガで日本選手権に出られないという経験をして“水泳をやめよう”と思ったこともありましたが、そこから家族や友人たちとご飯に行ったり、いろんな話をしていくなかで“もっと水泳でやりたいことがあるな”と思ったんですよ。

なので“誰かのために水泳をやっている”というよりは、“ただ自分がしたいことをしているだけ”という感覚なので、そのためには苦しいことも我慢できるという感じですね。

◆オリンピックの借りはオリンピックでしか返せない

藤木:“世界で一番になる、自分が一番速い”って、どんな感覚ですか?

渡辺:気持ち良いものですよ(笑)。今(世界の人口が)80億人ぐらいいるなかで“200m平泳ぎが一番速い人間”ってカッコいいじゃないですか。

藤木:今回の世界選手権で金メダルを獲ると、パリオリンピック出場が内定します。自国開催だった東京オリンピックは逃してしまったわけですから、パリにかける思いはより強いんじゃないですか?

渡辺:めちゃくちゃ強いです。リオで悔しいオリンピックを経験して、東京オリンピックには出られなくて……。“オリンピックの借りはオリンピックでしか返せない”じゃないですけど、やっぱり、気持ちのいいオリンピックを経験したいなと思っているので、それにつながる世界選手権にしていきたいと思います。

藤木:世界選手権でライバルとなる選手を教えていただけますか?

渡辺:昨年に世界記録を更新したオーストラリアのアイザック・スタブルティクック選手が一番のライバルになると思います。2分5秒台(※)に突入しましたね。
※2022年におこなわれた豪州選手権の200m平泳ぎで2分5秒95を記録

藤木:世界記録がどんどん更新されていくって、すごく不思議ですよね。

渡辺:すごいです。今までは2分6秒台がすごいと言われていましたが、2分5秒台に突入した。こうなると、次は2分5秒台が普通になって、2分4秒台を目指す選手が出てくると思うので。

藤木:やはり、タイムが目指すべきものになるから、みんなトレーニングを積んで更新していくんですか?

渡辺:何かヒントがあるんだと思います。スタブルティクック選手が2分5秒95で泳いだレースを見ていると“なんだか自分も(2分5秒台を)出せそうだな”って思うんですよ。なので、そこにヒントをもらってトレーニングをしたら、おのずと2分5秒台が出るのではないかと思います。

次回7月15日(土)の放送は、なでしこジャパンで2011年の女子ワールドカップ優勝、2012年のロンドンオリンピックでは銀メダルを獲得されている宮間あやさんをゲストに迎えてお届けします。

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聴取期限 2023年7月16日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時:毎週土曜 10:00~10:50
パーソナリティ:藤木直人、高見侑里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/

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