「お客さんから『刺さりそうで怖い』と言われて(笑)」髭男爵・山田ルイ53世“フェンシング漫才”を辞めた理由

お笑いコンビ・麒麟の川島明がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」(毎週土曜 17:00~17:55)。「あなたの心を、ここではないどこかへ」をテーマに、ゲストの「ココロが動く(=エウレカ)思い入れのある場所」へと案内していきます。
7月8日(土)放送のお客様は、お笑いコンビ・髭男爵の山田ルイ53世さんです。ここでは、現在のキャラ・ネタにたどり着くまでを振り返りました。

髭男爵の山田ルイ53世さん



1975年生まれ、兵庫県出身の山田さん。地元の名門中学に進学するも、引きこもりに。その後、大学入学資格検定を経て、愛媛大学に入学するも中退。その後、上京してNSC東京校に入学。1999年、現在の相方・ひぐち君、市井昌秀さん(現在は脱退)とお笑いトリオ「髭男爵」を結成。2004年頃からは貴族の衣装をまとい、髭を生やしてネタをするように。
2006年、「M-1グランプリ」(ABCテレビ・テレビ朝日系列)準決勝に進出して知名度を上げ、翌年「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)出演をきっかけに大ブレイク。山田さん個人としては執筆業のほか、ラジオパーソナリティとしても人気を博し、現在3本のレギュラー番組を担当しています。

TOKYO FMのラジオ番組「SUBARU Wonderful Journey 土曜日のエウレカ」(毎週土曜 17:00~17:55)7月8日(土)放送ゲスト:髭男爵の山田ルイ53世さん



◆ワイングラス芸に至るまでの軌跡

山田:髭男爵の最初の頃は、相方・ひぐち君は普通で、僕だけ男爵の格好をしていたんです。

川島:ワイングラスを持って?

山田:その前に“フェンシングで漫才しよう”っていう時期があったんですよ(笑)。常々思うんですけど、天才とか才能がある人って1回目で“正解”をつかめますよね。

川島:天才はね。

山田:僕みたいなド凡人やと、選択肢を潰していかないといけない。1本4、5万円ぐらいする本物のサーブル(フェンシング用の剣)を借金して2本買って。戦いながらしゃべって、最後にひぐち君がボケて、ツッコミで「なんでやねん!」と言って切っ先を喉元に突きつけるネタをちょっとやっていたんです(笑)。しばらくやっていたら、最前列のお客さんから「刺さりそうで怖い」と言われて(笑)。

川島:それでフェンシングをやめようと(笑)。

山田:次に「貴族やからチェスとかどう?」ってなって、チェス盤を買うてきました。

川島:とにかく何かを嗜もうとした。

山田:(ネタの)最後に言う「もうええわ!」の代わりが「チェックメイト!」でした(笑)。正直、思いついたときは「面白い」って思っていたんですけど、いざやってみるとややこしくて難しい。机上の空論だったんですよね。あとは、持ち運び用のバルコニーを作って、そこからオペラグラスを使って下界を眺めながら庶民の悪口を言ったり。そういうのをいろいろ経て(たどり着いたのが)ワイングラスやったんですよ。

川島:これは手ごたえが違った?

山田:(当時)下北沢に「しもきた空間リバティ」という小さい劇場があって、そこでサンミュージックの事務所ライブがあったんですね。そこで初めてワイングラスで(“乾杯”をするようなポーズをとりながら)「○○やないか~い!」というツッコミをしたら、ドカーンと受けて。それまでも長いことをやっていましたけど、初めてのウケ方やなって思いました。

川島:フェンシングでは味わったことがなかった?

山田:フェンシングではスベって、切っ先は客の心に全然刺さらへんのに(笑)。ワイングラスで「これはいけるわ!」と思いました。

▶▶毎週土曜の55分間だけ営業する旅行会社EDC(=Eureka Drive Corporation)の社員たちが担当するPodcast番組(AuDeeSpotify)も配信中です。

次回7月22日(土)のお客様は、レイザーラモンRGさんです。

<番組概要>
番組名:SUBARU Wonderful Journey ~土曜日のエウレカ~
放送日時:毎週土曜 17:00~17:55放送
出演者:川島明(麒麟)
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/wonderfuljourney/

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