山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組
「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」
(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。7月31日(月)の放送は、音楽博士のドクター・キャピタルさんをリモートゲストに迎え、B'zの名曲「イチブトゼンブ」の面白さを深堀りしました。
(上から)ドクター・キャピタルさん、パーソナリティの山崎怜奈
◆B'zの「イチブトゼンブ」の魅力とは?
南カリフォルニア大学の音楽教授で、関西弁でJ-POPについて解説するYouTube動画が話題のキャピタルさん。今回で3回目のダレハナ出演となり、最初はスピッツ、そして2回目の出演ではサザンオールスターズの名曲の魅力を紐解いてもらいましたが、今回注目するアーティストはB'zです。
今年デビュー35周年を迎えたB'zは、7月にリリースした通算54枚目となるシングル「STARS」がオリコンシングルチャートで1位に。これで1990年6月発売の「太陽のKomachi Angel」以来、シングル50作連続オリコンシングルチャート1位という前人未到の記録を樹立しました。
そして今回、解説してもらうB'zの名曲は、2009年に月9ドラマ「ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~」(フジテレビ系)の主題歌となった「イチブトゼンブ」です。この楽曲についてキャピタルさんは、「スリリングで盛り上がる感じの楽曲で、ポイントとしては、スリリングな刺激と変化がたくさんあるなかに、なじみやすいリズム、安定したメロディもあったりして、そのバランスが素晴らしい!」と絶賛します。
そして、その要素はイントロから垣間見えると言います。イントロでは、シンセのベースがメロディもリズムも複雑に動いている一方で、上音は1つの音が繰り返し一定のリズムを奏でていて、その2つが融合することで絶妙なバランスになっているそう。
また「Aメロはギターのカッティングのリズムが面白い」とキャピタルさん。ここのビートは4拍子であるものの、ギターのカッティングは、その4倍の速さの3拍子のように演奏しており、「ギターがスリリングな刺激と変化をしまくっている。そのうえで、バランスをとっているのは歌のリズム。安定していて、シンプルで均一なリズムになっているから、その共存によって、なじみやすいなかで盛り上がる刺激がある」と解説。
しかし、それがサビになると一転し、「ここではギターが安定して乗りやすいリズムになるんやけど、逆にボーカルのリズムにいろんな変化が表れる」と説明すると、「なるほど。ギターとボーカルのリズムが逆転するんだ」と納得するれなち。改めてキャピタルさんは、「刺激の多さ、なじみやすさ、分かりやすさが見事に釣り合っていて、ホンマの名曲や!」とまとめていました。
◆音楽は分析することでよりエモーショナルに感じられる!?
今回も分かりやすく解説してくれたキャピタルさんですが、なんと今年の春から高校で使われている教科書に「糸」(中島みゆき)、「何度でも」(DREAMS COME TRUE)、「バラの花」(くるり)という3曲の解説文が掲載されているそうで「ものすごく光栄でうれしい」と喜びます。
そして、「“この曲はなんとなくクセになるな”という漠然とした印象以上に、どこが気になるのか、どこが面白いのかを探って、それを発見した後に改めて聴くと、表現に敏感になってもっとクセになるし、もっと感動したりする。音楽を分析することで、音楽をよりエモーショナルに感じることができます」と語ると、れなちは「(曲の面白さを探ることで)ただ音楽を聴くよりも何十倍も楽しみが広がりますし、豊かになりますよね」と感じ入っていました。
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7月31日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年8月8日(火) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:山崎怜奈