手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。7月29日(土)の放送では、「関東大震災ゆかりの地を巡るツアー」について取り上げました。
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今年9月1日(金)で関東大震災の発生から100年を迎えます。その日を前に、全国各地でさまざまな防災イベントが開催されていますが、今回は7月22日(土)、23日(日)に開催された「関東大震災ゆかりの地を巡るツアー」について紹介します。
このツアーでは、当時の被害状況や災害から得られた教訓、今の東京を作り上げた復興の軌跡を辿り、今後の大地震の備えを考えることを目的に企画されました。
ガイドを務めたのは、名古屋大学減災連携研究センター特任教授の武村雅之(たけむら・まさゆき)さん。ツアーには大人から子どもまで約30人が参加し、都立横網町公園、隅田川の橋梁群(船上から見学)、浅草寺、神田明神、東京大学地震研究所などを見学しました。
関東大震災が発生した際、都立横網町公園では火災旋風で約3万8,000人が亡くなりました。園内にある復興記念館には、当時の写真などが展示されています。続いて、墨田川から災害対策支援船「あらかわ号」に乗って、震災復興事業で整備された橋を見学。日本では、関東大震災をきっかけに建物の耐震基準が世界で初めて制定され、近代的な公共施設やインフラが整備されるなど、明治以降の社会に大きな影響を与えました。
そして、浅草寺、神田明神を見学した後、最後に訪れたのは、震災をきっかけに設立された東京大学地震研究所。ここでは、地震研究所がこれまで観測に使用してきたさまざまな地震計が展示されています。
最後に武村さんは、「(一人ひとりが)“未来の100年先に向かって何を遺していくか”ということをちゃんと考えていくと、世の中がつながっていく。その第一歩として、関東大震災でどういうものが今まで遺されてきたのかを知ることが重要だと思います。(今回のような防災イベントによって)もう一度みなさんが考えるきっかけになれば」と話していました。
夏休みに家族で、関東大震災ゆかりの地を巡ってみてはいかがでしょうか?
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋