青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。8月13日(日)の放送では、観光庁 観光地域振興部 観光資源課 新コンテンツ開発推進室の濵渦克樹(はまうず・かつき)さん、株式会社リクルートの北嶋緒里恵さんを迎えて、「着々と進行中! 第2のふるさとづくりプロジェクト」をテーマに話を伺いました。
(左から)青木源太、濵渦克樹さん、北嶋緒里恵さん、足立梨花
◆「第2のふるさとづくりプロジェクト」とは?
「第2のふるさと」とは、自分の生まれ故郷や住んでいる場所、働く場所以外で、自分のことを覚えていてくれる人がいたり、ホッと癒やせる場所のことです。そんな第2のふるさとを作って“何度も地域に通う旅、帰る旅をしませんか?”と提案しているのが「第2のふるさとづくりプロジェクト」です。
同プロジェクトについて、濵渦さんは「コロナ禍以降は、働き方や住み方など、さまざまなことが変化しました。例えば“密を避けた自然環境に触れる旅”へのニーズの増加や、大都市で生まれ育ったため“ふるさと”を持たない若者が、田舎に憧れて地方と関わりを求める動きも見られるようになりました。このプロジェクトをさらに推進していくためにも、地域の魅力と、そこに継続して通いたくなるような仕組み作りが必要不可欠です」と語ります。
なお昨年度から、モデル地域を選定して各地で実際にさまざまな工夫を凝らした取り組みをおこないながら、継続的な来訪を促す仕掛けや滞在・移動環境、マーケティング手法などを検証しており、昨年度は19の地域で、今年度も18の地域で実証事業がおこなわれています。
そのうちの1つが、一般社団法人雪国観光圏とリクルートによる新潟県南魚沼地域などを舞台にした取り組みです。
新潟県南魚沼地域は、お米の収穫体験など、いわゆる「農泊体験」をイメージしがちですが、ほかにも観光資源がたくさんあります。そのため、地域の魅力をもっと引き出して、多くの方に“第2のふるさと”と思ってもらえるような仕組みづくりをおこなっています。
北嶋さんは、第2のふるさとづくりの一環でもある「帰る旅」というプロジェクトを新潟県内で立ち上げ、何度も通いたくなる“帰る場所”を地元のみなさんと一緒につくっています。新潟県南魚沼地域の取り組みにおいても、地域の皆さんと「帰る旅研究会」という運営チームを立ち上げ、一緒に活動しています。
その取り組みの具体的な内容について、「まず地域に触れ、何度も通っていただけるような仕組みづくりとして“帰る森”という森の再生と新たな価値創造を目指す取り組みを実施しました。“帰る森”とは、南魚沼市の山に放置された杉を間伐して森に光を入れることで、多様な自然が生きる山へ戻すための取り組みです」と解説。ちなみに、杉の価値を見直すために間伐材を活用したアロマオイルを商品化したところ、完売するほどの反響があったそうです。
また、北嶋さんは企画側の立場でありながらも「帰る旅ユーザー」として自身もプロジェクトに参加。「東京で働いていると、社内や同業の方々に囲まれて、気が付けば“価値観が似てきたな”と思うことがよくあります。でも、東京から離れて地方の暮らしに没入してみると、“理想の働き方、生き方”を思い返したり、“自分はこれが好きで得意だった”と実感できるので、環境と人が変わると、素の自分に再会できるような気がします」と語ります。
◆“5時間のお手伝い”で宿泊費が免除!?
続いて北嶋さんは“地域に何度も通いたくなる、帰りたくなるような仕掛けづくり”に言及。「何度も通っていただくためには、いつでも帰れる場所・集まるための滞在拠点も必要と考えて、宿泊できる拠点『さかとケ』を整備しました。さかとケの取り組みは、宿泊施設のお手伝いを5時間する代わりに宿泊費が免除となる、今、注目の宿泊システムです」と解説します。
北嶋さんによると、宿泊施設のお手伝いでは、ディナータイムの配膳サポートやお皿洗い、部屋や浴場の掃除などの仕事が主で「宿の仕事を通して、地元スタッフとの交流が自然と生まれます。また、お手伝い以外の時間はフリーのため、空いている時間に観光したり、宿の温泉やラウンジも利用できるので、1泊~3泊ほど滞在する方もいます」と話します。
また、観光庁は
「第2のふるさとづくりプロジェクト」の特設ページ
を開設し、実際に「第2のふるさと」を見つけた方々に、その地域と出会ったきっかけや地域の方々との交流、ライフスタイルなどを紹介しています。
最後に、濵渦さんは「お気に入りの地域を見つけて何度も通ってみる新しい旅のスタイル『第2のふるさとづくりプロジェクト』が現在も進行中です。各地でさまざまな工夫を凝らした取り組みをおこなっておりますので、皆さまが何度も訪れてくれることをお待ちしています。
「第2のふるさとづくりプロジェクト」の特設ページ
をご覧いただき、興味を持った場所に行ってみたり、このプロジェクトの考えを参考に、逆に自分たちの地域で『第2のふるさと』として受け入れてみるなど、ぜひ新しい旅のスタイル『第2のふるさと』を楽しんでください」とアピールしました。
足立は、北嶋さんが紹介してくれた数々の話に「新潟県の素敵なところが見られた気がした」と感じ入った様子で、特に印象に残ったこととして「さかとケ」を挙げ、「このシステムはすごくいいなと思いました。宿泊もできるし、その地域のことも知ることができて、やりたかったこと、やれることがたくさんありそうなので、こういう場所がいろいろな地域に増えてくれるとうれしい」と感想を述べます。
青木は、新潟県南魚沼市による仕組みづくりとして紹介した“帰る森”に着目。「地元の林業組合が協力してくれているからこそできることですし、なかなかできない体験だと思う。そうした体験をした後の温泉は絶対に気持ちいいでしょうから、行ってみたいなと思いました」と話していました。
(左から)青木源太、足立梨花
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8月13日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年8月21日(月) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花