日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMのラジオ番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。
8月6日(日)、8月13日(日)放送回のゲストは、鍵盤ハーモニカ奏者・研究科の南川朱生(みなみかわ・あけお)さんです。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。
(左から)南川朱生さん、パーソナリティのチャンカワイ
◆鍵盤ハーモニカはヘタでもいい
チャンカワイ:鍵盤ハーモニカのどこに魅了されたのでしょうか?
南川:この楽器ってすごく未熟なんですよ。例えば、ギターとかヴァイオリンとかと比べると歴史も浅いし、楽器の構造自体も未熟だったりとか、演奏者自体が未熟だったりすることがあるので(笑)、本当に誰にでも吹けるし、ヘタウマ的にもなり立つ魅力があるので、そもそもはヘタでもいいんです(笑)。
チャンカワイ:確かに! なんかめちゃくちゃわかるような気がする! 南川さん自身が演奏されるときに、一番大切にされていることってなんですか?
南川:下準備ですね。例えば、ロックミュージシャンがギターを破壊したりするパフォーマンスとかをご覧になられたことがあると思うんですけど、あれってそう簡単には破壊できないんですね。
あれはあらかじめ、ネジとかを緩めたりしておかないと格好よく壊れないんです。演奏においても同じで、誠実な仕事をするためにも練習や準備といったものは入念におこなうようにしています。

(左から)パーソナリティのチャンカワイ、南川朱生さん
◆鍵盤ハーモニカでも当たり前にやっていきたい
チャンカワイ:鍵盤ハーモニカ奏者として、そして研究者として、今後何か目標とされていることはありますか?
南川:海外の鍵盤ハーモニカ研究者のことを尊敬しておりまして、鍵盤ハーモニカの研究というものは絶対に一人ではできないものなんですね。世界中の研究者どうしで密に情報交換をしないと前に進んでいかないっていう現状があって。
私はアメリカにいる研究者のアラン・ブリントンさんという存在なしには、(鍵盤ハーモニカの)研究をやってこれなかったという思いがあるので、いつか日本にもアラン・ブリントンさんのような後輩研究者が出てきたら、頼れるシニアみたいな存在になっていたいなという目標があります。
あとは(鍵盤ハーモニカにまつわる)この世にあったらいいなと思うものを、どんどん作り続けていきたいという思いがあります。パーツとかもそうですし、情報もそうですよね。
みんなが鍵盤ハーモニカをやりたいなっていうときに、あって欲しいものを先ずは網羅していきたい。他の楽器では当たり前にやっていることを、鍵盤ハーモニカでも当たり前にやっていきたい、そういう気持ちがあります。
<番組概要>
番組名:「ヱビスビール presents Color Your Time」
放送日時:日曜 14:55~15:00
パーソナリティ:チャンカワイ