河野太郎デジタル大臣が解説!“マイナンバーカード”が担う役割とは?「もっと効率的に便利になります」

笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。9月2日(土)の放送は、河野太郎(こうの・たろう)デジタル大臣をゲストに迎え、お届けしました。


(左から)河野太郎デジタル大臣、笹川友里


河野大臣は、米ジョージタウン大学卒業後、富士ゼロックス、日本端子に勤務。1996年に衆議院議員総選挙で初当選し、2015年から行政改革担当相などとして入閣。外務大臣、防衛大臣、国務大臣などを経て、2022年からデジタル大臣に就任しました。

◆マイナンバーカードにおける新たな試みと課題

デジタル大臣に就任してからの1年は、マイナンバーカードの利活用推進など、「ずっと走っていた感じがあります」と河野大臣。その甲斐もあって、現時点で約8,000万人がマイナンバーカードを取得し、そのうち健康保険証の紐付けをしている人も6,600万人を突破するなど「かなり順調に進んでいる」と言います。

また、自治体によってマイナンバーカードを使ったさまざまな取り組みが実施されています。例えば、図書館の貸し出しカードとして利用できたり、群馬県前橋市では高齢者や障がい者などの移動困難者に向けて、マイナンバーカードを活用したタクシーの運賃補助による移動支援事業「マイタク」を実施しています。

このほか、河野大臣のブログには“マイナンバーカードでできること”というタイトルで、マイナンバーカードが持つ役割について解説されており、これを読んだ笹川は「すごく分かりやすかったうえに、マイナンバーカードと運転免許証の一体化など、想像の遥か上をいく役割を果たしていくものなんだと驚きました」と語ります。

これに河野大臣は、さらに便利に使えるようにするために、「スマートフォン(以下、スマホ)にマイナンバーカードの機能を搭載します。現在、Android携帯には(既に)マイナンバーカードの機能がひもづくようになっていて、iPhoneもそうなると、カードを持たなくても、スマホを持っていれば(スマホでマイナンバーカードの機能が)全部できるようになるので、もっと便利になります」と声を大にします。

高齢化が進み、地域によっては過疎化も問題となっている日本にとって、マイナンバーカードの普及、ひいては、デジタル化が進むことで「民間も行政も、もっと効率的にいろいろなことが便利になるし、市役所での仕事も、今までは住民票の発行などを窓口で応対しなければならなかったのが、みんながコンビニで発行できるようになると、窓口に立っていた人を他の仕事に回せるようになるので、これは非常に大事なことだと思います」と力を込めます。

このように、マイナンバーカードにおけるさまざまな取り組みが進められていますが、現状の課題として、市区町村によってデジタル化の差が生じてきていることを挙げ、「住民の皆さんの身近な行政である自治体が『やります』と手を挙げてくれると、デジタル庁も一緒に走れるんですけど、国のほうから『やれ』とは言えない。なので、いろいろなものを先駆的にやってくれている自治体と、(そうでないところとの)差がついています」と話します。

◆政策を多くの人に理解してもらうために

ここで、笹川が「河野大臣は(SNSでの)発信やメディアに出演されることが他の大臣や国会議員に比べて多いですが、そこにはどういう思いがあるのでしょうか?」と質問すると、「政策を分かりやすく、多くの人に理解してもらうために“使えるものは何でも使おう”ということです」と河野大臣。

また、最近得た気付きとして、「私の子どもが大学生になるが、テレビを観ていない。テレビや新聞をご覧になっている層と、インターネット中心の層とで(世代が)分かれている感じがするので、(メディアやデバイスを)選んでなんていられない。何でもやらないと(より多くの人や層に)リーチできない状況になっているのではないか」と言及。

さらには、「(Z世代などの)若い層にも思いを伝えなければならないし、若い人が思っていることも拾い上げていかなければならないので、そこは我々が努力すべきところかなと思います」とも。

最後に河野大臣が特に注力している事案について伺うと、アメリカ・サンフランシスコで“完全無人の自動運転タクシー”が運行している事例を紹介し、「日本も、そうしたデジタル流通で補えるところはどんどんやらなければならないし、本当は高齢化や過疎化が進んでいる日本でこそ、こういう技術が実用化されていなければいけないのに(他国に)遅れを取っている。何とか世界の最高水準まで引き上げていくことを、一生懸命やっていかなければならない」と気を引き締めていました。

次回9月9日(土)の放送も、河野太郎デジタル大臣をゲストに迎えてお届けします。河野大臣が見通す“未来の風景”とは?

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9月2日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年9月10日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里

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