「仕事で使いやすい」「仕事で使っていて気分が良くなる」ステーショナリーディレクター土橋正のお眼鏡に叶った文房具とは?

放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。9月3日(日)の放送は、ステーショナリーディレクターの土橋正(つちはし・ただし)さんをゲストに迎えてお届けしました。


(左から)小山薫堂、土橋正さん、宇賀なつみ



◆ステーショナリーディレクター、イチ押しの文具とは?

ステーショナリーディレクターという肩書きについて、「文具メーカーさんから依頼を受けて、商品の企画をおこなっています」と土橋さん。その業務は商品企画だけにとどまらず、文具売り場のコーナーづくりの依頼も結構あるそうで、「売り場って、ノートはノート、ペンはペンで全部分かれていますよね? 私はどちらかというと、例えば『考えるときにいい文具はこれですよ』と、使うシーンを提案しています」と話します。

一口に文具と言っても種類はさまざま。数ある文具の情報を常に追いかけていた時期があったものの、国内外のものを含めるととてつもない数があり、「すべてをキャッチアップするには限界を感じた」と言います。

そこで土橋さんは意識を転換し、「自分が得意なもの、“いいな”と思ったところだけを掘り下げてみようと思って、自分らしさのある文具選びをしています」と説明。

その言葉に、小山が「土橋さんが、一番自分が強いと思うジャンルはどういうものですか?」と尋ねると、土橋さんは「仕事で使いやすい文具、仕事で使っていて気分が良くなる文具みたいなところでしょうか」と答えます。

また、商品企画についても言及。メーカーから依頼を受けて商品を企画するケースだけでなく、土橋さん自らのアイデアで商品化し、自身が運営するオンラインショップ「pen-info」で販売することも。

「やっぱりいろいろ見ていくと、“こういうものが欲しい”と。本当にニッチなんだけれども、刺さる人は絶対にいるなというものがふとひらめくことがあって。メーカーさんに提案することもあれば、自分で作ることもあります」と土橋さん。

さらには、土橋さんが運営する文具ウェブマガジン「pen-info」では、500本を超える文具コラムを連載中で、土橋さんのもとにはさまざまなメーカーからニュースリリースのメールが届くそうで、「その頻度がすごいですね。毎月のペースでどんどん新しい商品が出ている。商品開発のサイクルもすごく早い。全部が全部激戦で、残るのはわずかなんでしょうけど、出てくるものはたくさんありますね」と実感を語ります。


ペンの書き心地のよさを実感中の宇賀なつみ



小山から、出た商品は全部試しているのかを問われると、「いや、“ピン”と来たものだけを試しています」と土橋さん。「pen-info」で文具を紹介するにあたり、土橋さんは4つの基準を作ったといいます。

1つ目は、「機能のためのデザインであること」。ただデザインとしていいのではなくて、「使いやすさがちゃんと踏まえられたデザインであること」と補足します。2つ目は、「価格が適正であること」。そして、3つ目が「長く使えること」で、4つ目は「使っていると存在が“無”になること」。

ここでいうところの“無”について、土橋さんは「使いやすさの究極と思っていただくといいと思うんですけど、本当に自分に合っているペンって、ペンを持っていることを忘れて、文字を書くことだけに集中できるような瞬間ってあると思うんです。それくらいストレスなく使えるものがいいなと思います」と解説します。

小山が「最近、この4つ(の基準)を満たしているものはなんですか?」と興味を示すと、土橋さんが真っ先に挙げたのは「製図シャープペン」。

「ぺんてるの『P209』というペンです。P200シリーズといって、203が0.3で、205が0.5。僕は、207か209をよく使うんですけども、製図用シャープペンっていわゆる低重心がいいとか、いろんなこだわりポイントが実はあるんですけど、低重心云々を取っ払って、すごく軽くて。手に取った瞬間、私のなかでは“無”になります。海外のとある有名な設計家の方も愛用していると聞いたことがありますし、これはオススメです」と太鼓判を押すと、すぐさま宇賀は「気になる~!」と興味津々でした。

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9月3日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年9月11日(月) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/

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