防災 FRONT LINE

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死者は最大「約6,200人」…昨年に東京都が発表した首都直下地震発生時の“都内の被害想定”は?

手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「井村屋えいようかん presents 防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、「木造密集地域における東京都の取り組み」について取り上げました。


※写真はイメージです



今年の9月1日(金)で関東大震災発生から100年を迎えました。そこで9月の放送では、当時の被害状況を振り返りながら現在の防災対策について考えます。

関東大震災では、亡くなった方の約9割が火災で命を落としました。火災が拡大した原因の1つが、震災が起きたときに延焼の危険が高いとされている「木造住宅密集地域」です。

例えば、東京都内には約8,600ヘクタール(東京ドーム約1,800個分)の木造住宅密集地域が残っている(2020年の調査)など、各地の大都市にとって大きな課題になっています。

東京都は、東日本大震災を受けて、2012年に「木密地域不燃化10年プロジェクト」をスタート。建物解体費助成や建て替えた後の住宅の固定資産税減免など、延焼しにくい街づくりを促してきました。
※このプロジェクトは2021年3月31日に終了(不燃化特区制度の活用と特定整備路線の整備については、取り組みを5年間延長)

こうした取り組みによって、昨年に東京都が発表した首都直下地震が発生した際の都内の被害想定では、死者が最大で約6,200人、震災・倒壊の建物は約19万4,400棟で、10年前に比べると3割以上減少しました。しかし、今もなお甚大な被害が想定されます。

東京都は、2040年までに木造密集地域をゼロにする目標を掲げていますが、木密解消に向けた大規模な区画整理などには住民の合意形成が不可欠。しかし、各地の住民の高齢化などが壁となっています。

また、最近の地震火災の6割は電気が原因と言われています。そこで東京都は、地震の揺れを感知して、電気を自動的に遮断する感震ブレーカーを木造密集地域の木造住宅に住む方々に無料で配布しています。

感震ブレーカーは、電気ストーブなどが倒れ、停電後の再通電によって火災が発生する“通電火災”などの危険を抑制できます。自治体によっては、木造密集地域に限らず無料配布している地域もありますので、気になった方は自治体に問い合わせてみてはいかがでしょうか?

<番組概要>
番組名:井村屋えいようかん presents 防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/

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