2025年は、ヨハン・シュトラウス2世の生誕200周年にあたる年です。
ヨハン・シュトラウス1世の長男として、
1825年10月25日に、ウィーン郊外で生まれたヨハン・シュトラウス2世。
オーストリアのウィーンで活躍した作曲家・指揮者で、
ウィーンの舞踏会で演奏される華やかな曲を作った作曲家として有名。
主にワルツ。ワルツはダンスの音楽で3拍子。
日本で知られているワルツといえば、テネシー・ワルツでしょうか。
テネシー・ワルツは、アメリカのポピュラーソングで1948年にリリースされ、パティ・ペイジのカバーで世界的にヒット。
その後、数多くのミュージシャンにカバーされています。
映画などでも使われていて、高倉健さん主演の映画『鉄道員 (ぽっぽや)』では、
テネシー・ワルツが効果的に使われていました。
クラシックではショパンのワルツが有名ですよね。
ワルツ第1番変ホ長調Op.18「華麗なるワルツ」
ショパンが作曲したピアノ独奏曲集で、全3曲からなるワルツ集
そのショパンと同世代なのが、ヨハン・シュトラウス2世で、
ワルツ王と言われるほど生涯のほとんどをワルツの制作に励みました。
オーケストラで演奏されるので格式が高いイメージがありますが、
実際はショパンより一回り(12歳)年上。(かなり古い作曲家だと思っていました)
父親はシュトラウス1世で、ワルツの父と呼ばれていました。
弟は、ヨーゼフ・シュトラウスとエドゥアルト・シュトラウス1世。
甥は、ヨハン・シュトラウス3世という音楽一家。
ヨハン・シュトラウス1世は、
楽曲としてのワルツの構成を形作った人物で、有名な曲は、ラデツキー行進曲。
ウィーン学友協会という絢爛豪華なホールで、毎年に開かれるニューイヤーコンサート。
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団のオーケストラで華やかに彩られるんですが、
このニューイヤーコンサーのアンコールで毎年演奏されるのが
「ラデツキー行進曲」。 手拍子で盛り上がるのが恒例となっています。
チケットは何年も前から予約しないととれないほど人気で、
男性はタキシード、女性はドレスで参加。
世界中から音楽ファンが集まるほど、毎年楽しみにしているファンがいます。
そのニューイヤーコンサートの本編でよく演奏されるのが、
ヨハン・シュトラウス2世の曲。
たとえば、春の声。
イントロから、新しい年の始まりという空気に満ちています。
1883年に作曲されたワルツで、春の訪れを祝うかのような明るく希望に満ちたメロディが特徴。
そして、もう1曲。美しく青きドナウ。
合唱で歌ったことのある人もいるではないでしょうか。
1867年、シュトラウス41歳の時に完成した曲で、
同年に開催された「パリ万博」で演奏されて以来、
オーストリアでは、“第2の国歌”と呼ばれるほどに愛されています。
そしてこの曲も華やかです。皇帝円舞曲。
1889年に作曲したワルツで、
当時のドイツ帝国の命によりミュンヘンに建設された
ケーニヒスバウ宮殿の、こけら落とし公演のために作曲されました。
ヨハン・シュトラウス2世はワルツ以外にも踊りの曲を残しています。
それは、ポルカ。
ワルツは優雅な踊りだが、ポルカは速いテンポで躍動感があります。
ヨハン・シュトラウス2世のこのポルカ、おそらく聞いたことがあるのでは?
トリッチ・トラッチ・ポルカ。
運動会でおなじみの曲。
徒競走やリレーなど、走る競技の時に流れていたので今も落ち着かない気持ちになりますね。
もう1曲。愛らしいポルカです。
ピッツィカート・ポルカ。
弟のヨーゼフ・シュトラウスとの共作
ピッツィカートというのは、弦楽器の弦を指ではじいて出す奏法のこと。
3分近くの曲を最後までピッツィカートだけで演奏するのは、指が痛くなりそうですが、もちろんプロは大丈夫だそうです。
なんといっても、演奏のエッセンス(スパイス)であるピッツィカートだけで曲として成り立たせる、その発想がユニークですよね。
当時のウィーンはダンスが大流行。
一説によると各国で革命や反乱が起きていた中、
ウィーン市民は不平不満をダンスで発散させていたため、均衡を保っていたとも言われています。
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