手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、政府の地震調査委員会委員長で南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の会長でもある東京大学・平田直(ひらた・なおし)名誉教授に、昨年8月に発表された「南海トラフ地震臨時情報」について伺いました。
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皆さんは、昨年8月に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が出たときのことを覚えていますか? この情報が出たときに“私たちがどう受け止めたのか”という視点での調査が進んでいます。
平田名誉教授によると、8月に「南海トラフ地震臨時情報」が出た際、“「地震予知の情報」と思った人が半分以上いた。そのうえで、具体的な対策をした人は半分もいなかった”という結果が浮き彫りになったと言います。
また、水や食料の備蓄確認をおこなった人は約21%、避難場所や避難経路の確認をした人は6%でした。つまり「南海トラフ地震臨時情報」が出たときに何もしなかった人が非常に多かったということです。
平田名誉教授は、「もともと“南海トラフで地震が発生する可能性は高い”とは言っているものの、(『南海トラフ地震臨時情報』が発表されたときでも)1週間以内に南海トラフの監視領域でマグニチュード7以上の地震が起きる可能性は0.5%ぐらいと、そんなに高くはない。しかし、0.5%だから無視していいとは決して言っていなくて、普段やるべきこと、普段からの地震への備えを“再確認してください”というのが、最も重要なメッセージだったんです。それがなかなか(世の中に)通じていませんでした」と説明します。
最後に“巨大地震注意”が出た際は、下記に注意して行動しましょう。
①避難場所・避難経路の確認
②家族などとの連絡方法・待ち合わせ場所の確認
③家具の転倒防止
④水や常備薬などの備蓄の確認
<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋