日本は「お金」に苦手意識を持つ人が多い!?最低限身につけたい“お金の知識"とは?専門家が解説

杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

1月19日(日)の放送テーマは、「生きる力を育む! 金融リテラシー」。金融経済教育推進機構(J-FLEC)・経営戦略部 経営企画課 経営企画グループの串田有さんから、金融リテラシーの必要性について伺いました。


(左から)杉浦太陽、串田有さん、村上佳菜子


◆「お金」に苦手意識を持つ人が多いのはなぜ?

「金融リテラシー」とは、経済的に自立して、よりよい生活を送るために必要なお金に関する知識や判断力を指す言葉ですが、日本はお金に関する知識や判断力に対して苦手意識を持っている人が多く、金融広報中央委員会が18歳から79歳までを対象におこなった「金融リテラシー調査2022年」によると、金融知識に自信がある人の割合はわずか12%でした。

一方、金融知識に自信のある人の割合が71%のアメリカでは、個人資産の半分以上が投資なのに対し、苦手意識を抱える日本では、半分以上が預貯金となっています。

日本人がお金に苦手意識を持つ背景には“教育”が影響していると串田さんは言います。「お金に関する知識をほとんど教わらないまま大人になってしまった方が多いのではないでしょうか。日本では、昔から“お金の話は『はしたない』”とタブー視する傾向があります。実際に学校などで金融教育を受けたと認識している人の割合はわずか7%です」と説明します。

これに杉浦は「国語や算数は学校で教わるのに、社会生活を送るうえで非常に重要なお金のことを教わっていないんですから、苦手意識があっても不思議じゃないですよね」と納得します。そんな背景もあり、2022年度から学習指導要領が改訂され、小学校、中学校、高校で金融教育の内容が充実しています。

◆最低限身につけたい“金融リテラシー”

日本の平均寿命が延びて、近年では老後の資金に備えた資産形成の必要性が高まっています。また、成人年齢が引き下げられて、18歳からクレジットカードの作成や携帯電話の契約が、本人の意思だけでできるようになりました。そこで、私たちが最低限、身につけるべき金融リテラシーとはどういったものでしょうか。

金融リテラシーを育むためには、「家計管理」「生活設計」「金融と経済の基礎知識」「外部知見の活用」の4つが大きなポイントになります。日々の暮らしを安定させるには家計管理を適切におこなう必要があります。そして、“将来どんな人生を送りたいか”という生活設計を具体的にシミュレーションすれば、自分に必要なお金が具体的になります。

そうすることで、金融と経済の基礎知識を活かした資産形成がおこなえます。そして、困ったときや相談したいときに、適切な人や機関に相談する外部知見の活用も重要となります。

◆金融リテラシーが学べるJ-FLECの取り組み

串田さんが所属するJ-FLECは、金融経済教育を推進するため、法律に基づいて設立された中立・公正な認可法人です。企業や学校、公民館などでの出張授業だけでなく、個人や企業・教員向けのイベント・セミナー、個別相談、学習教材の無料提供などをおこなっています。また、アドバイスに有益な資格と業務経験を兼ね備えた方を「J-FLEC認定アドバイザー」として認定・公表しています。

J-FLECがおこなう学校や企業向けの出張授業では、小学生を対象におこづかいの使い方や貯め方、お金の流れ・トラブルの事例などをゲームやクイズを活用して教えます。中学生、高校生には、大人になる前に知っておきたい収支管理の基本やお金を貯めるポイント、クレジット・奨学金の仕組みと注意点などの授業を。大学生・若手社会人は、給与明細の見方や、資産形成の基本、NISA・iDeCoなどの支援制度、社会保険と民間保険、金融トラブルの防止などに関することを学ぶことができます。

ほかにも、50代以上のベテラン社会人に向けて、定年退職後を見据えた年金などの社会保険、退職金、税金の仕組みのほか、資産寿命の延ばし方、相続・贈与・終活などの概要などを教えています。なお、この出張授業やイベント・セミナーは無料で実施しています。

また、串田さんは「お金について相談する意義を知っていただくため、“J-FLECはじめてのマネープラン”と題した無料の個別相談も提供しています。認定アドバイザーの有料相談で利用できる割引クーポンも配布しています」と補足。自分自身の金融リテラシーを高めないことには、次の世代に伝えることはできません。お金の知識に苦手意識のある方は、お金に関するイベントやセミナーに参加してみましょう。

最後に、串田さんは「皆さんが、より自立的で安心かつ経済的に豊かな生活を送るためには、幼い頃からお金に関する知識や判断力を高めることが重要です。もちろん、すでに大人の方であっても遅すぎることはありません。今からでも金融リテラシーを高めるために、学びの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、杉浦と村上が今回学んだ「金融リテラシー」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。村上が注目ポイントに“金融リテラシーを身に付けよう!”を挙げ、「まずはここからスタートですね」と言います。続いて、杉浦は“J-FLECでお金のことを学べるよ”とスケッチブックに書き、「今の子たちが金融リテラシーが高まっていくことを期待します」とコメントしました。


(左から)杉浦太陽、村上佳菜子



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1月19日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年1月27日(月)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、村上佳菜子
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/

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